27足目&28足目
#27 クローラ・クラール・バロール
バロール/1982
こうやって続けて見ていくと1982年ぐらいが多いですね。インターナショナルギャラリーがオープンしてから売場ができたので、デザイン性のあるものを販売できたんですね。
この「バロール」は、ビームスオリジナルで、自分がデザインしていたブランドです。「シターラ」というインド綿を使ったヘンリーネックシャツなどを作っていたトップスのブランドもありましたが、もちろん社長の名字からとったもので、先代もこれなら文句言わないだろう(笑)というそういう時代でした。
ロンドンで「クローラ」が出た頃で、実はビームスとロンドン在住の日本人デザイナー、コージ タツノ氏のコラボで「クラール」というブランドを立ち上げたんですが1シーズンで終了してしまって、インドや中国、ベトナムなどの民族衣装をモチーフとしたブランドを「バロール」という名前でやろうと。それでデザイナーがいなくなっちゃったので、自分で始めたわけです。でも、ビームスのオリジナルブランド第1号は、1号店のときに「フラミンゴグロウ」というブランドをやっているんですね。
これは「バロール」でデザインものに挑戦した靴で、今でもかなり履いています。リゾートにはこれで、サファリジャケットにサロン(腰巻き)に裸足でこのスリッポンですね。不思議な靴で、必ず「どこの靴?」と聞かれますよ。ロンドンの王侯貴族のベロアのスリッパがモチーフです。インターナショナルギャラリーではパイソンの靴とかも作って、自分的には大満足なんですが、売れなかったですね(笑)。たまに売れるものもあるんですけどね。
(1982年/1万9800円)
#28 365円時代の20~22ドル
NO BRAND/1965~67
これは高校時代によく履いていた「ハッシュパピーもどき」のスリッポンです。60年代のアメリカものの中ではトゥが尖っていて、サイドに脱げ止めがあって、造形的にきれいですね。「ディッキーズ」の混紡のダクロンコットンの細めのパンツなどに合わせていました。これも米軍モノで、アメリカンスクールの子供に買ってきてもらった一足ですね。
(1965~67年/8000円ぐらい)