『Shape of my Heart』小さなドメスティックサーフブランド
Fashion
2015年3月12日

『Shape of my Heart』小さなドメスティックサーフブランド

『Shape of my Heart』小さなドメスティックサーフブランド

――サーフブランドとは思えないモノづくり

Text by OPENERS

Shape of my Heartに出会ったのは、10年ほど前のはなし。その当時、某モノ系の雑誌に所属していたのでモノづくりの現場──たとえば、紡績や生地、縫製や染めの工場などのいわゆる裏方の職人さんの取材に勤しんでいました。

そんなとき、ロゴやグラフィックだけで展開するサーフブランドのなかにあって、職人の技術と国内の工場にこだわりながら商品づくりをしている、非常に興味深い小さなドメスティックのサーフブランドがありました。それが★★★マークの同ブランドでした。

流行に左右されず独自の世界観を展開するこのシェイプ オブ マイ ハートは、イメージしていたサーフブランドという既成概念を打ち砕いてきました。

現在のサーフカルチャーは、もともと30年ほど前に、当時のサーファーたちが波を求めて世界各地へ出かけ、それぞれの土地の文化やファッションに影響を受けそして吸収し、サーファーという独特のスタイルを構築してきた結果です。

日本でのデニムジーンズやコーデュロイパンツ・CPOジャケットなどはサーファーが海外から持ち帰り、流行らせたもいわれています。

このブランドは、そんな先人たちから受継いだサーフカルチャーを大切にし、自分たちがサーファーであること、そしてサーフブランドという言葉に誇りをもったブランドであることを熱く感じ、共感を覚えました。

季節的に少しおそい紹介ですが、このレザージャケットは12万6000円と言うサーフブランドとしてはおそらく異例の価格と思います。
しかし、このジャケットについてシェイプ オブ マイ ハートの代表はこう語っています、「もともとライダースジャケットはバイクを乗る人たちが自分はバイカーである証としてライダースジャケットを着るものと、ロックミュージシャンがミュージシャンとして着ていて誇れるものと2種類あると思います。自分たちも着ていて自分をサーファーとして誇れる。そんなものが欲しくてこのレザージャケットを製作しました。サーファーの自分たちがサーファーとして誇れる最高のジャケット」だと。

製造は日本製にこだわっています。カーフスキン(生後6カ月以内の子牛の革)を世界でも指折りの革なめしの産地である。兵庫県播州・播磨姫路地区でなめし、今では大阪の数少ない革職人が丹念に縫製・製造を一貫して手がけています。

デザインは同ブランドらしく余計なものを削ぎ落としたシンプルなものに仕上げ、素材とつくりの良さを存分に引出した荒削りな印象を与えながら好感のもてる一着です。

Ririファスナーを使用。
2モデルありシングルライダースがDel Mar、ダブルラダーズがEl Camino。
西海岸のサーフポイントがある地名から名づけている。

このほかにも、レザー小物やいまでは数少ない吊り編機から生まれたスウエット、
ヘンプコットンのソックスなど、それぞれの素材と職人の相性を存分にいかしたアイテムを展開している。

CHEZ’ NOUS INC.
Tel. 06-6962-6658
http://www.shapeofmyheart.com

Shape of my Heart

           
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