連載・重松 理|「週刊 重松 理」第12回 最近履いている靴
名言・明言・迷言「週刊 重松 理」
第12回 最近履いている靴
重松さんが実際に履いてきた靴400余の一部を紹介しながら、“いまを語る”「週刊 重松 理」。第12回で紹介するのは、重松さんに聞いてほしいとリクエストの多かった、重松さんが最近履いている靴について。トムフォードについても興味深いコメントが……。
語り=重松 理文=OPENERS写真=JAMANDFIX
なぜトムフォードか
最近は、あたらしい靴はとくに買っていません。履いているのは、ひもなしはサンローランのヴァンプで、ひもありは、これまでにつくったオーダー靴です。コルテと、ギルド・オブ・クラフツを主宰する山口千尋さんの靴、それと、既製靴ではトムフォードも履いています。
コルテは、グリーンと紫、それとクロコダイル。山口さんのは、ベーシックな黒と茶で、非常に気に入って履いています。トムフォードはニューヨーク本店と大阪の阪急メンズ館などで見ます。
なぜトムフォードかというと、彼の靴は、アウトソールのウエスト(土踏まず)をキュッと絞ったBveled Waist(ベヴェルド ウェスト)で、ヒールのカップが小さい。ともにオーダーならできる仕様ですが、既製では、なかなかできない。
トムフォードは、既製靴の概念を外してつくってくるから、見た目にもきれいです。とても美意識の高いひとだと思いますね。
ただ、彼は、ディレクターとしてはとても優秀ですが、創造性という点ではデザイナーではない。彼は彼の視点で、黄金時代のファッションを復刻したと思います。
そのようにファッションでは復刻はとても評価されるのに、クルマ業界はどうして復刻しないのでしょうね。2000GTとかアメ車のチャレンジャーなどすばらしくキレイなクルマはたくさんある。復刻すれば絶対売れると思うのですが。
ユナイテッドアローズ 東日本大震災チャリティプロジェクト
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次週(9月26日)は「クロケット&ジョーンズとエドワード・グリーン」を語ります。