BODUM|ベストセラー「フレンチプレス」でコーヒーを淹れよう
BODUM|ボダム
“コーヒーができるまでの4分間”を豊かな時間と感じるために……
ベストセラー「フレンチプレス」でコーヒーを淹れよう
紅茶を楽しむときにおなじみの“プレス式メーカー”でコーヒーを淹れる?――ボダムのヨーガン・ボダム社長は、「フレンチプレスは、味はもちろん、香りや風味をふくめて、本当においしいコーヒーを楽しむのにもっとも適した抽出方法です」と、自ら豆とお湯の分量をきちんと量ってコーヒーを淹れてくれた。1970年代に最初のフレンチプレスコーヒーメーカーを発売してからこれまで累計1億台は売っているというフレンチプレスについて聞いた。
Text by KAJII Makoto (OPENERS)
家庭でプロの抽出を簡単に再現できるフレンチプレスの魅力
「理想は、誰でも簡単においしいコーヒーを淹れられること」とヨーガン・ボダム社長が言うとおり、フレンチプレスコーヒーメーカーは、ペーパーフィルターを使わず、ステンレス製のメッシュフィルターが、コーヒー豆のうまみやアロマ(香り)、豆の油分(コーヒーオイル)をしっかり抽出。豆を入れて、お湯を注ぎ、4分間待ったら、ギュッと押し込むだけ。ボダムでは、この4分間を計るための専用ウォッチまであって、その遊び心にもにやりとさせられる。
「機能もデザインもボダムの哲学は、シンプル・イズ・ベスト。機能性ゆえのデザインです」と語りながら、ゆっくりとコーヒーを淹れてくれる。コーヒーメーカー自体は飽きのこないクラシックで上品なデザインで、密着性の高い蓋(ふた)は、転倒でコーヒーがこぼれ出るのを防ぎ、冷めにくいのもうれしい。
「ペーパーフィルターやカプセルを使わないことで環境に優しいのも、フレンチプレスがロングライフな商品として愛されている理由です」とヨーガン氏。
来年創立70周年を迎えるボダムの新製品にも期待したい
ヨーガン氏の父であるピーター・ボダム氏がボダム社を創立したのは終戦前の1944年。1958年に発売したサイフォン式コーヒーメーカー「サントス」で一躍有名になり、世界中に普及した。その後、ヨーガン氏が会社を引き継ぎ、1974年、ヨーガン氏が24歳のときにBODUM®社の初めてのフレンチプレスコーヒーメーカー「ビストロ」を世に送り出した。
ヨーガン氏は、「基本的にボダムの商品は、おなじものを世界で発売しています。変わるのは展開サイズぐらいですね。父ピーターはいち早くインダストリアルデザインの重要性に着目。50年代にドイツ・ブラウン社で画期的な電化製品を手がけたデザイナーのディーター・ラムス、彼はバウハウスの理念を継承したデザイナーですが、“なるべく少ない要素でデザインするのが良いデザイン”と語っています。その考えはまさにボダムの理念そのもの。それを具現化した一つが、このフレンチプレスコーヒーメーカーです」
現在はキッチン家電にも力を入れているボダム。日本のマーケットについては、「ヨーロッパとは文化が異なりますが、デザインの重要性を高く理解する点で、私たちとの共通点を感じます。とてもユニークなマーケットなので、これからも積極的にアピールしていきたいと思います」と語った。
来年創立70周年を迎えるボダム。私たちの生活をより豊かにしてくれるデザインと技術の結晶を身近に置いて活用したい。
ボダム
Tel. 03-5775-0681
http://www.bodum.com/