ウィンザーチェアをリサーチするデザイングループ。4回目となる研究発表会|EXHIBITION
DESIGN / PRODUCT
2016年6月16日

ウィンザーチェアをリサーチするデザイングループ。4回目となる研究発表会|EXHIBITION

“ウィンザー的なる魅力”とは何か?

チェアの研究、再考を形にする「Windsor Department 04」

誰もがどこかで見たこと、座ったことがある椅子「ウインザーチェア」。17世紀後半にイギリスで産声を上げ、日常の風景に溶け込んだアノニマスな椅子を研究しているグループが「Windsor Department(ウィンザーデパートメント)」だ。東京・南青山の「gallery 5610」にて、4回目となる彼らの研究発表が6月18日(土)まで開催されている。

Text by WAKABAYASHI Satsuki

3組が新たに導き出したウィンザーチェアとアーカイブが一同に

「Windsor Department」は、藤森泰司、INODA+SVEJE、DRILL DESIGNの3組のデザイナーによるデザイングループ。プロダクトデザインの分野で第一線で活躍する彼らが、ウィンザーチェアの形状や空気に魅了され、一体この椅子は何なのだろう? という問いかけがグループ結成に至っている。

3組による多面的な考察から“ウィンザー的なる魅力”を導きだし、2011年には新しい椅子のプロトタイプを制作、発表する機会を得る。4回目の発表となる今回は、過去3回の作品を合わせて展示することで、積み重ねてきた思考の足跡をたどりながら、進化したウィンザーチェアを展示する。

215-01

古くから愛されてきた椅子に敬意を示しながら、リサーチをした内容を言葉ではなく形で提示する、デザイナーの手腕が発揮されたエキシビションとなっている。ぜひこの機会にその熱量に触れてほしい。

「Windsor Department 04」
会期|2016年6月10日(金)〜6月18日(土)

時間|11:00〜18:00

会場|gallery 5610

東京都港区南青山5-6-10

http://windsordepartment.com/

215-01

藤森泰司|FUJIMORI Taiji
1991年東京造形大学デザイン学科卒業後、家具デザイナー大橋晃朗に師事。1992年より長谷川逸子・建築計画工房に勤務。1999年に藤森泰司アトリエ設立。家具デザインを中心に、建築家とのコラボレーションや空間デザインも多数。近年はハイブランドの製品から、オフィス家具や小中学校の学童家具まで幅広く手がけ、活動を通してスケールや 領域を超えた家具デザインの新しい在り方を提案している。Good Design Special Award他、受賞歴多数。

www.taiji-fujimori.com

215-01

INODA+SVEJE|イノダ+スバイエ
猪田恭子とデンマーク・オーフス出身のニルス・スバイエによるデザインチーム。猪田は1996年に渡伊。ミラノで建築デザインを学ぶ。スバイエはデンマーク王立美術大学を卒業後に渡伊。ステファノ・ジョバンノーニデザイン事務所に勤務後、コペンハーゲンのIPU開発研究所に所属。2000年コペンハーゲンにて、イノダ+スバイエを結成。 20003年に拠点をミラノに移し、家具、医療機器、スピーカーなどのプロダクトデザインを手がけ、iFデザイン賞 金賞をはじめ、Good Design Award、Seoul Cycle Design Competition 最優秀賞など授賞多数。

http://www.inodasveje.com

215-01

DRILL DESIGN|ドリルデザイン
林裕輔と安西葉子によるデザインスタジオ。2001年設立。プロダクトデザインを中心に、グラフィック・パッケ ージ・空間デザインなど、カテゴリーを超えてデザインとディレクションを行う。デザインは目的ではなく未来をつくる手段という考えのもと、クリエイションから広がる新しい可能性を探っている。主な仕事に Paper-Wood[2009-]、geografia [2008-]、VILLAGE series [2011-]、CAMPER for hands [2013]、Good Design special award、Red dot design award、German design award nominate, Package design award silver awardなどの受賞歴がある。

http://www.drill-design.com

           
Photo Gallery