MIU MIU|ヘルツォーク&ド・ムーロン設計によるミュウミュウ 青山店完成
MIU MIU|ミュウミュウ
ふたたび世界的な建築家ユニットとコラボレーション
ヘルツォーク&ド・ムーロン設計によるミュウミュウ 青山店完成
スイスの建築家ユニット ヘルツォーク&ド・ムーロンが設計を担当したミュウミュウの新旗艦店が、東京・青山みゆき通りにオープン。彼らは、通りを挟んで対角線上に位置するプラダ 青山・エピセンターも手がけている。
Text by KUROMIYA Yuzu
アイディアの方向性はゲストをあたたかく迎え入れる隠れ家
「ヘルツォーク&ド・ムーロン」は、スイス人のジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムーロンによる建築家ユニット。建物の表層表現にこだわり、素材のイメージを自在に変化させるような、想像力に富んだデザインで評価が高い。おもなプロジェクは、ドイツ・ワールドカップ競技場「アリアンツ・アレーナ」、北京五輪のメインスタジアムなど。
このたび完成した新店舗は、「デパートではなくもっと家のようなところ、豪華ではなく控えめ、スケルトンではなく不透明といったアイディアを発展させた」と建築家が語るように、開放感のあるプラダの建物とは対照的に隠れ家的な印象を放つ。
光沢のある金属の箱を地面に置いたかのような佇まいが特徴で、外観からは豪華なインテリアを連想させるものはほとんどない。メタリックのファサードにはちょっとしたトリックが仕掛けられており、店内が見えるのではなく通りと通行人の姿がファサードに反射される。
光沢のある銅とミュウミュウ ブロケードが使用された店内は、座り心地の良いソファーやアームチェアが置かれ優雅で温かい自宅を思わせる雰囲気。柔らかい素材と硬い素材、シャープな素材と曲線的な素材、質感のある素材と滑らかな素材など、至るところに対称的な素材を組み合わせているのも特徴だ。
“親密さ”をキーワードにしたこの建物は、立地の性質を映し出したものだとヘルツォーク&ド・ムーロンは語る。「東京は真の都会的都市であり、その領域はフル活用されヨーロッパでは当たり前にある個性が介入する隙は存在しないのです。この通り自体は長い時間をかけて散策を楽しむ場所ではないかもしれません。ですがこの建物は、なかに入ってひと時を過ごしてもらうことを誘う象徴となっています」
ミュウミュウ 青山店
営業時間|月~木 11:00~20:00、金~日・祝日・祝前日 11:00~21:00
東京都港区南青山 3-17-8
プラダ ジャパンカスタマーリレーションズ
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