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2020年3月23日
FCEV「ミライ」の搭載部品を利用──トヨタ、船舶向けに初の燃料電池システムを開発|TOYOTA
TOYOTA|トヨタ
船舶向けに初の燃料電池システムを開発
トヨタ自動車とトヨタの欧州事業を統括するトヨタ・モーター・ヨーロッパ(TME)は、燃料電池技術を初めて船舶向けに応用。再生可能エネルギーで世界一周航海を目指しているフランスの「エナジー・オブザーバー号」向けのFCシステムを開発した。
Text by YANAKA Tomomi
再生可能エネルギーのみで世界一周する「エナジー・オブザーバー号」に搭載
トヨタは、2019年末に停泊中の「エナジー・オブザーバー号」で燃料電池(FC)システムの搭載試験を実施。2020年ツアーの出航を控える中で、現在は海上での最終試験を行っているという。そしてトヨタでは航海での実証を通じ、化石燃料から再生可能エネルギーへの置き換えの可能性を検討するとともに、将来に向けて再生可能エネルギーを効率的に、かつ大規模に利用するソリューションを追求していくという。
今回、初めて応用された船舶用向けのFCは、トヨタの燃料電池車「ミライ」の搭載部品を用い、船舶用のコンパクトなFCとして開発。太陽光や風力の再生可能エネルギー、海水から精製した水素を用いた燃料電池を動力とする世界初の自立エネルギー型燃料電池船となった。
TMEでは船舶用のFCシステムの再設計から、部品の製作、コンパクトなFCシステムの開発、船への搭載まで7カ月で実施。従来の「エナジー・オブザーバー号」と比べ、高出力かつ高効率になったという。
FCシステムは現在、クルマや船舶のほかにも近年ではバスやトラックにも応用。トヨタでは船舶へのFC利用は水素社会の実現に向けたさらなる一歩になるとしている。
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