ドライバーが主役のピュアスポーツカー──日産「フェアレディZプロトタイプ」をついに公開|NISSAN
CAR / NEWS
2020年9月17日

ドライバーが主役のピュアスポーツカー──日産「フェアレディZプロトタイプ」をついに公開|NISSAN

NISSAN FAIRLADY Z Prototype|日産フェアレディZ プロトタイプ

日産「フェアレディZプロトタイプ」をついに公開

日産自動車は9月16日、同社を代表する歴史あるスポーツカー「フェアレディZ」のプロトタイプモデル「フェアレディZ プロトタイプ」を世界中のZファンが参加するオンラインイベントで初公開した。

Text by HARA Akira

初代S30型のモチーフを引き継いだデザイン

「フェアレディZ プロトタイプ」の諸元は、ボディサイズが全長4,382×全幅1,850×全高1,310mm。ロングノーズ ショートデッキの伝統的スポーツカースタイルに、V6ツインターボエンジンとマニュアルトランスミッションを組み合わせたパワートレインを搭載。タイヤサイズはフロントが255/40R19、リアが285/35R19と発表された。
「ピュアスポーツカーのZは、日産のスピリットそのものです。そして今取り組んでいる事業構造改革ニッサンネクストの、とても重要なモデルでもあります。ニッサンネクストは、AからZ、つまり他がやらぬことをやる、私たちの姿勢を表しています。Zのファンである私が、今日、このフェアレディZ プロトタイプを発表できることを誇りに思います」と、日産の内田誠社長兼CEOは語っている。
また、「レトロモダンなテーマと、フューチャリズムを組み合わせることは我々にとっての挑戦でした。デザイナーたちは、歴代のモデルを振り返り、数えきれないほどのスケッチを描き、多くの議論を重ね、このフェアレディZ プロトタイプにたどり着きました。」と、グローバルデザイン担当専務執行役員のアルフォンソ アルバイサ氏は述べている。
日本のデザインチームによって描かれ、開発された「フェアレディZ プロトタイプ」は、初代S30型のシルエットやフロント&リアのアイコニックなモチーフを引き継いだ魅力的なデザインに仕上がった。プロトタイプでは、歴代Zの持つ黄色のボディカラーを、ソリッドパールの光と影のコントラストにより世界に類を見ない鮮やかでメリハリのある黄色として開発。さらにブラックルーフとの組み合わせによりモダンで未来的なカラーコンビネーションになったという。

S30やZ32など歴代Zが持つテールランプからインスピレーションを得たリアまわり

エクステリアでは、フードのバルジ形状やLEDヘッドランプのティアドロップ形状は、S30型のデザインを彷彿とさせ、四角いジオメトリックなグリル開口も歴代Zの持つアイコンを継承。内側の楕円形のフィンはリアコンビなどにも使われている統一されたグラフィックによってZ独自の世界観を印象づけるだけでなく、スポーティさとエレガントさを兼ね備えたデザインとして表現されている。
「LEDヘッドライトにある2つの半円のデザインは、1970年代に販売された『240ZG』をイメージしています。240ZGはヘッドライトのドーム型レンズによって円状のリフレクションを作り出すデザインを採用していました。我々はそのユニークな特徴と、そのZらしさを大事にし、フェアレディZ プロトタイプに反映しました」と、アルフォンソ アルバイサ氏は紹介している。
サイドシルエットは、長いノーズから続くルーフラインの先に垂直に切り立つテールエンドと、フロントフェンダーよりもわずかに低く、なだらかに傾斜するリアのデザインによって、S30型が持つ特徴的なサイドシルエットを表現。リアのデザインは、S30やZ32などいくつかの歴代Zが持つテールランプからインスピレーションを得たデザインテーマを現代風にアレンジし、より魅力的でZ特有のデザインに仕上げている。そのテールランプはレイヤー形状に光り輝く美しくもハイテックで先進的な光の演出がなされている。
カーボンで成型されたサイドシルやリアバンパー、そしてフロントバンパー下のチンスポイラーはスポーツカーとしてのパフォーマンスの高さを感じることができ、19インチのアルミホイールと左右に配されたマフラーはフェアレディZ プロトタイプの存在感を強く表現している。

プロのレーシングドライバーとともに創り上げたインテリア

インテリアでは、プロのレーシングドライバーとともに理想的なメーターデザインや室内空間の在り方を検討。それを最も特徴づける部分は、12.3インチのフルデジタルメーターディスプレイで、エンジン回転計の針が真上を示すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅しドライバーにシフトアップを促し、スポーツドライビングをアシストする。またクルマの状態を示す他の計器類も、一目でクルマが最適な状態であることが分かるようにデザインされている。
Z専用のステアリングは新たにデザインしたもので、スポーツカーであることを表現するディープコーン形状とし、操作性のよいグリップ形状や視認性良くまとまったスイッチ類によってスポーツカーとしての性能を最大限引き出すポテンシャルを兼ね備えた。
さらにインストルメントパネルの各所にボディカラーに合わせた黄色いステッチを施し、シート中央部にはグラデーション加工された黄色いストライプ模様をデザインし、エモーショナルで立体感のあるスポーティなインテリアになった。
「今年の夏に発表した最新のEVである『アリア』は、最先端の電動化、運転支援技術を搭載し、これまでになかった全く新しいドライビングを提供します。そして、革新の伝統を受け継ぐZは、ドライバーが主役の、ピュアスポーツカーとして、世に送り出します。Zは、私たち日産のDNA、情熱そのものです。」と、内田CEOはコメントしている。
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