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2023年6月30日
W12エンジンを搭載した18台限定の2シーターGT「バトゥール」開発が完了|BENTLEY
BENTLEY Batur|ベントレー バトゥール
マリナーが手掛ける、最高にして最後のW12エンジンを搭載2シーターGT
ベントレーは、2023年の登場をアナウンスしていたコーチビルドカー「バトゥール」の開発プログラムの全工程を終了したと発表した。現在は18台の顧客に向け、車両の仕様決定に向けて作業を進めているという。
Text by YANAKA Tomomi
天然繊維などの持続可能な新素材なども活用し、耐久実験も実施
バトゥールは、インドネシア・バリ島にある湖の名を冠した、ベントレーのビスポーク&コーチビルダー部門のマリナーが18台限定で手掛ける新型グランドツアラー。2020年に発表された「バカラル」の後継となるモデルで、ベントレーが“究極のグランドツアラー”と謳うモデルだ。
搭載するのは、2003年発表のコンチネンタルGTに起源をもつ6.0リッターW12気筒エンジン。新しいエアインテークシステムや改良型のターボチャージャー、電子安定制御の新しいキャリブレーションなど、100週以上にわたるパワートレイン開発で限界までテストされたエンジンは、最高出力750psというベントレー史上もっとも大きなパワーを発揮する。
しかし、パワフルで洗練されたベントレー史上最強のエンジンもバトゥールが搭載する最後の1台に。というのも、ベントレーでは完全電動化への道を歩み始めており、バトゥールが最後のW12気筒エンジン車となるのだ。
ベントレーでは、バトゥールの開発にあたり、顧客向け車両と同じレベルのクラフツマンシップでもって開発車両の0号と00号を製作。
0号は、特注のエクステリア仕上げであるパープルセクターが施され、足元にはサテンブラッククリスタルのスポークを備えた22インチホイールを装着する。2台目の開発車両の00号は、印象的なマリーナティール仕上げとなった。
また、天然繊維などの持続可能な新素材なども活用し、バトゥール専用部品の数は800点以上にのぼったそう。
これら2台のスペシャルな開発車両は2500㎞のヨーロッパツアーやクローズドサーキットでの高速テストにくわえ、アメリカ・アリゾナ州の砂漠では、5年間過ごすのに相当する600時間の太陽熱負荷テストも実施するなど、バトゥールの構造に使用されている持続可能な素材が、生涯の使用に耐えうる堅牢性を備えていることなども確認されたという。
ベントレーでは、これらの開発テストをクリアしたバトゥールが次のステージに進む準備ができたと判断。すでに予約済みの各顧客がマリナーのデザインチームのアドバイスを受けながら共同創造した車両は、今後、イギリス・クルーにあるベントレーのカーボンニュートラルな工場内にあるマリナーのワークショップでそれぞれ手作業で作られていく予定だ。
問い合わせ先
ベントレーコール
Tel.0120-97-7797
https://www.bentleymotors.jp/