日産|新世代のCVT、ハイブリッドシステムを発表
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2015年3月6日

日産|新世代のCVT、ハイブリッドシステムを発表

日産|NISSAN

新世代のCVT、ハイブリッドシステムを発表

日産は、2.0~3.5リッターエンジン搭載車用の新世代エクストロニックCVTと、FF車用ハイブリッドシステムを公開した。

Text by OPENERS

3.5リッターエンジンまで網羅する新型CVT

内燃機関の性能を高め、エネルギー消費の低減や、余分な重量を徹底的に取りのぞくことで燃費を向上させる、日産による包括的な取りくみ「ピュアドライブ」。それにおいてとくに重点を置いているのが、固定ギアのかわりにふたつのテーパー状プーリーと金属製ベルトを用いた無段変速機(CVT)を使うことだという。

日産は1992年にCVTをマーチにはじめて採用し、2010年には1.2~1.8リッターまでのエンジン用に小型軽量なエクストロニックCVTを発売している。そして今回、2.0~3.5リッターまでのエンジンを積むモデルに搭載される新型が発表された。

この新型は、細軸化したプーリーと形状を変更した新開発のベルトを採用することで、軸間距離を大きく変えることなくふたつのプーリー比を大きくし、変速比幅を7.0まで拡大。日産によると、この数値は2リッター車以上のCVTとしては世界トップレベルだとしている。

油圧システムの徹底的な見なおしによってオイルポンプは小型化され、こちらも新開発の低粘度オイルを使用するとともに、CVT構成部品、全500点のうち300点を改良し、その結果フリクションを約40パーセント低減している。

これらとともに、アクセル操作やハンドリング、車速などからドライバーの意図を読み取り、あらゆるシーンで最適なギア比を選択するアダプティブシフトコントロールを備えることによって、同等クラスの現行CVTと比較して、燃費を約10パーセント以上向上、CO2排出量は約9パーセント減少させたという。

日産は、この新世代のエクストロニックCVTを2012年から北米で販売されるモデルに導入し、それを皮切りにグローバルに展開していく予定だとしている。

また今回、同時に発表されたのが、FF車用のハイブリッドシステムだ。多くは語られていないが、1モーター2クラッチシステムを上記のエクストロニックCVTに内蔵し、2.5リッタースーパーチャージャーつきエンジンとリチウムイオンバッテリーを搭載。3.5リッター並みの出力を誇りながら、どのような条件下でも優れた燃費を実現するという。このシステムを備えたあたらしいハイブリッド車は、2013年に市販が予定されている。

           
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