最小のMINIが成し遂げた偉業|MINI
CAR / NEWS
2014年12月4日

最小のMINIが成し遂げた偉業|MINI

MINI Baby Racer|ミニ ベイビー レーサー

最小のMINIが成し遂げた偉業

BMWとMINIから、心あたたまるニュースが到着した。ミニ ベイビーレーサーが成し遂げた偉業とは?

Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)

世界最後の冒険旅行かもしれない

アルゴイ-オリエンタル ラリーは、チャリティラリーであり、ドイツはアルゴイ地方のオーバーシュタウフェンを出発し、スロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソヴォ、トルコのイスタンブール、アンカラ、そしてイスラエルのハイファを経由して、ヨルダンを目指すというもの。このラリーが、普通のラリーとちょっとちがっているのは、そもそもがこれは、競争ではないということと、以下の2つの条件があることだ。

1.参加車両は最低でも20年を経過したクルマである

2.そのクルマの中古価格が1,111.11ユーロ(約14万円)未満相当である

これにくわえて、宿泊費は一人一泊11.11ユーロ(約1,400円)まで、ナビゲーションの類は使用禁止、その場所の交通ルール厳守、高速道路などは使用不可、1日あたり666kmまでしか移動してはならない、などの制限がある。

そして、クルマには支援物資を積み込み、それは、ヨルダン王国、あるいはそこで活動するボランティア団体に寄付される。またクルマそのものもチャリティーオークションにかけられるのだ。

ドイツではテレビ中継されるほど人気のこのラリー。

今年はBMW、MINI、BMWグループクラシックがイベントパートナーとなり、41台のBMW(いずれも高年式の3シリーズ、5シリーズ、7シリーズ)が、ラリーの委員が乗る、すでに18万kmの走行距離となっている2003年式MINIクーパー(それでも登場から20年は経っていないため参加車両のなかではもっとも若い)とともに参加し、約250のエントリー車両に花を添えた。

MINI 350 Baby Racer|ミニ 350 ベイビー レーサー

もちろんこれらのBMWもラリーの最後には寄付されることになり、ヨルダンで使用される。BMWとしては、高年式であっても、いまだ連日の長距離走行に耐えられ、かつ、ラリーの後もヨルダンで第2、第3の活躍ができるだけの信頼性があることを宣伝するまたとないチャンスでもあるわけだ。

子どもたちへのプレゼント

今年は4月27日にはじまったこのラリーの途上、5月7日に、イスタンブールでラリー参加者は、ちょっとしたイベントをおこなった。前述のMINI クーパーの後に、「MINI ベイビーレーサー」で274人が一列に隊列を組んだのだ。世界最長のベイビーレーサーの列である。それが、このページ冒頭の写真なのだ。

MINI 350 Baby Racer|ミニ 350 ベイビー レーサー
MINI 350 Baby Racer|ミニ 350 ベイビー レーサー

このベイビーレーサーは、すべて、出発の際に参加者に配布されたもの。途上、このラリーを目撃したおおくの人々から、譲って欲しいという要望がでものの、ヨルダン到着後の子どもたちへのプレゼントとして、1台も欠けることなく、5月17日にラリーを完遂させるという。

世界最小のMINIが成し遂げた、微笑ましくも心あたたまる偉業だ。

           
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