ロータス2018年モデル発表|Lotus
Lotus Elise|ロータス エリーゼ
Lotus Elise Sprint 220|ロータス エリーゼ スプリント 220
Lotus Exige Sport 380|ロータス エキシージ スポーツ 380
Lotus Evora Sport 440|ロータス エヴォーラ スポーツ 440
ロータス2018年モデル発表
ロータスの正規輸入代理店、エル シー アイは、ロータスの2018年モデル4種を同時に公開した。これまで五月雨式に発表や公開はあったのだが、今回のように一斉に発表するのは初めてのこと。エリーゼ レンジからは「エリーゼ」「エリーゼ スプリント 220」。エキシージ レンジからは「エキシージ スポーツ 380」。そしてエヴォーラ レンジから「エヴォーラ スポーツ 440」が登場した。
Text & Photographs by UCHIDA Shunichi
すべてをはぎ取ったエリーゼ
今回公開された4モデルすべてに共通するコンセプトは“LESS MASS MEANS MORE LOTUS”だ。コーリン・チャップマンが創立当初からこだわってきた軽量化によるパフォーマンスの向上。それがこのワードに込められている。
そのコンセプトが最もあらわれているのがエリーゼだ。エアコンやオーディオ、フロアマットまで取り外すことで徹底的な軽量化を実施。結果、841kgと15kgの軽量化に成功。原点である初代エリーゼを思い起こさせる、“もっともエリーゼらしいエリーゼ”となった。
それは価格にもあらわれており、「本社とハードネゴシエーションして価格を下げる努力をした結果、500万円を切る496万8,000円で提供します」とエルシーアイ代表取締役社長の高橋一穂氏はコメントした。
エンジンは1ZR-FAEでDOHC4気筒デュアルVVT-iを搭載。1,600ccで最高出力は136ps、最大トルクは160Nmを発生する。最高速は204km/hで0-100km/h加速は6.5秒と発表された。
エルシーアイ広報の谷田恵美氏によると、「このエリーゼを含むすべてのエリーゼシリーズで、既存のモデルよりも軽量フロントクラムシェルの採用、リアトランサムパネルのデザイン変更により、デザインが一新され、よりアグレッシブなフォルムになりました」と説明した。
なお、この車両は日本のみの設定モデルである。
Lotus Elise|ロータス エリーゼ
Lotus Elise Sprint 220|ロータス エリーゼ スプリント 220
Lotus Exige Sport 380|ロータス エキシージ スポーツ 380
Lotus Evora Sport 440|ロータス エヴォーラ スポーツ 440
ロータス2018年モデル発表 (2)
往年のスプリントが復活
そのエリーゼレンジには往年の名車「エラン」にも使われていた“スプリント”という名称が復活した。それがエリーゼ スプリント 220だ。標準装備されているカーボンファイバー バケットシートや新型軽量鍛造アロイホイール、ポリカーボネート リアウィンドウなどにより、878kgとフェイズ1の「エリーゼ スポーツ」「エリーゼ スポーツ 220」のシリーズ比でおよそ26kgの軽量化を実現。
エリーゼ スプリントはエリーゼと共通のエンジンが搭載されるが、エリーゼ スプリント 220は2ZR-FE DOHC4気筒VVT-iにスーパーチャージャーが追加され、排気量は1,800㏄、最高出力は220ps、最大トルクは250Nmにアップされる。最高速度は233km/h、0-100km/h加速は4.5秒に向上した。
価格はエリーゼスプリントで626万4,000円、エリーゼスプリント220は745万2,000円である。
エリーゼレンジにはスプリントとエリーゼのあいだを埋めるモデルである、エリーゼ スポーツII、エリーゼ スポーツ 220IIも用意される。
最も速くてアグレッシブなエキシージ スポーツ 380
「公道走るレーシングカーとしてエキシージには多くのモデルがありましたが、その中で最も速くてアグレッシブなモデルがエキシージ スポーツ 380です」と谷田さん。
3.5リッターV型6気筒をスーパーチャージャーで過給するエンジンは380psと30psパワーアップ。トルクは410Nmを発生する。
当然軽量化も実施。随所に採用されたカーボンコンポジット パネルやポリカーボネイト製リアウィンドウ、専用のホイールやリチウムイオンバッテリーなどの採用により、合計 30.2kg軽量化に成功している。
パフォーマンスは3.7秒で 100km/h まで加速し、トップスピードは286km/hである。
2018年、ロータスカップジャパンでは380クラスを設定し、このモデルの導入を予定している。また、世界で60台の限定車として「エキシージ カップ 380」も用意。これはエキシージ スポーツ 380の進化版と位置付けられているという。
エキシージ スポーツ 380 (クーペ/ロードスター)の価格は1,123万2,000円となる。
今後400psのエキシージという噂もあるが、「今のところこのサイズのエキシージには400psは難しいとされていますが、おそらく出てくるのそんなに先ではないかと思います」と谷田さんは明かした。
Lotus Elise|ロータス エリーゼ
Lotus Elise Sprint 220|ロータス エリーゼ スプリント 220
Lotus Exige Sport 380|ロータス エキシージ スポーツ 380
Lotus Evora Sport 440|ロータス エヴォーラ スポーツ 440
ロータス2018年モデル発表 (3)
GTの性能を兼ね備えたエヴォーラ スポーツ 410
エヴォーラのポジショニングは、ライトウェイトスポーツのエリーゼと、エキシージのようなスーパースポーツを軸としながら、4シータースポーツという実用性も重視した、かつての「エクセル」「エラン+2」「エスプリ」などのようなグランドツアラーでミッドシップ4シーターである。
今回導入されるエヴォーラ スポーツ 410は「エヴォーラ 400」に、軽量化、強化されたパワー、向上した空力性能が加わったものだ。 エヴォーラのエアロダイナミックスをさらにチューニングすることにより、高レベルのハンドリング性能と高速安定性を実現している。
谷田さんによると、「徹底的な軽量化を果たしマイナス70kgを達成。ダウンフォースに関しては、400よりも32kgアップなので2倍のダウンフォースを達成しています」とした。
3.5リッター2GR-FE DOHC6気筒VVT-iスーパーチャージャー エンジンを搭載し、最高出力416ps、最大トルク420Nmを発生。6段MTで、最高速305km/h、0-100km/hは4.2秒を記録する。価格は1,344万6,000円。
今後は新規モデルとともに新店舗、アクティビティも充実
さらに、今後の導入モデルについて、ロータス カーズ ヘッド オブ セールス アジア&ミドルイーストのライアン・ワトソン氏が次の2台を紹介した。まず、「エヴォーラ GT 430」については、「これまで作ってきた中で最も高出力なエヴォーラです。10月の終わり頃に量産が開始され、日本市場への投入は来年早々を予定しています」。そして、その兄弟車である「エヴォーラ GT 430スポーツ」は、「ロータスが作った中で史上最速のモデルで、最高速度は315km/hに到達し、限定車として来年初めに生産を開始する予定です」と述べた。
また、現在日本には19のディーラーがあるが、今後、2018年度末までに25店舗に増やす予定であることも発表され、年内には2店舗がオープンが予定されている。
モータースポーツアクティビティについては、2009年からジャパン ロータス デーを開催しており、2018年は9月2日に富士スピードウェイにおいて開催する予定。
また、2007年よりロータス カップ ジャパンというナンバー付きのワンメイクレースも開催しており、今年はすでに4戦が終了。10月に第5戦と6戦を一度にWTCCの中で行い最終戦を迎える。今年は15台だが、2018年はエキシージスポーツ380を導入し、380クラスを設定することで全体で25台のエントリーを目指し、ジャパン ロータス デーを含む年間6戦の開催を予定していると発表された。