最新クアトロポルテ国内販売を開始|Maserati
CAR / NEWS
2017年1月20日

最新クアトロポルテ国内販売を開始|Maserati

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

最新クアトロポルテ国内販売を開始

マセラティのフラッグシップサルーン「クアトロポルテ」がフェイスリフトし、1月16日より販売が開始された。価格は1206万円から。今回のフェイスリフトのポイントは2種類のトリムオプションが導入された点と、安全装備の充実にある。

Text & Photographs by UCHIDA ShunichiPhotographs UCHIDA Chizuko

個性を表現したトリムオプションを設定

2016年6月に本国で発表された、マセラティのフラッグシップサルーン「クアトロポルテ」が日本に上陸を果たした。

新型クアトロポルテでは、マセラティが“新たなトリム戦略”と位置付ける新オプションがひとつのポイントだ。このオプションは、内外装を変更することにより、マセラティのDNAであるラグジュアリー性とスポーツ性を強調するものであるという。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

用意されるオプションのひとつは“グランルッソ”。ルッソとはラグジュアリー、洗練等の意味を持つイタリア語。「それを冠するグランルッソは、イタリアの職人によるクラフツマンシップが感じられる特別なマテリアルがあしらわれている」と、マセラティ ジャパン プロダクト マーケティング マネージャーの細川英祐氏は説明する。

具体的には、専用設計のフロントバンパーとロアパーツなどが装備されたほか、20インチのホイールやブラックのカラード ブレーキ キャリパーなど足元のドレスアップが施される。

グランルッソの個性が最も表現されているのはインテリアだ。インテリアトリムパネルや、ステアリングなどにラディカ ウッドを使用しシックに仕上げたほか、エルメネジルド・ゼニアによるシルクをシート、ドア、ルーフライニング、サンバイザーに用いている。このシルクの耐久性について細川氏は、「その昔、パラシュートはシルクで出来ていたほど耐久性は高い。もちろんグランルッソの車内も耐久性の高いシルクが使われている」とし、「速乾性があり、軽量で触り心地が良く、かつ耐久性の高いシルクをエルメネジルド・ゼニアがマセラティのために仕立てている」。さらにスーツの裏地にあるようなラベルもサンバイザーに取り付けられ、「エルメネジルド・ゼニアを着たマセラティといえるだろう」とコメントした。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

一方の“グランスポーツ”は、エクステリアやインテリアパーツを変更することで、長いレース経験のなかで培ってきたマセラティのスポーティな伝統を反映させている。

フロントは、センターエアインテークとサイドエアインテークのデザインを変更することで、冷却性能を向上させたほか、アグレッシブな表情を与えている。リアバンパーにはエアロダイナミックフィンが装備され、20インチウラーノホイールとレッドのブレーキキャリパーが装着。さらに、フロントグリルのトライデントや、Cピラーに施されたサエッタロゴ、ホイールセンターキャップなどにマセラティのブランドカラーであるブルーのアクセントがあしらわれる。

内装では、スポーツステアリングやピアノブラックのインテリアトリム、スポーツペダルやシフトパドルなどスポーティなコンテンツが標準装備されている。スポーツシートも標準装備だ。

これら2つのトリムオプションを導入することにより、「より細かなユーザーニーズに応えていく」と述べる。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

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安全装備も充実

今回のフェイスリフトのもうひとつのポイントは先進運転支援システム、「アドバンスド ドライバー アシスタント システム」を導入したことだ。

前方車両との車間距離を一定に保ったまま自動で追従するアダプティブクルーズコントロールや、前方車両との衝突の可能性を感知したさいに、ドライバーにビジュアルとサウンドで警告を発するフォワードコリジョンワーニング、その後ドライバーのアクションが確認されない場合には自動制御ブレーキが介入し、衝突の被害を軽減するアドバンスドエマージェンシーブレーキを搭載。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

そのほか、ドライバーが意図しない車線変更を感知した場合には、同じくビジュアルとサウンドでドライバーに警告するレーンデパーチャーワーニング、走行中のブラインドスポットに車両がある場合にはサイドミラーにビジュアルでサインしドライバーへ警告を出し、そのままもし車線変更しようとした場合にはサウンドでドライバーに警告を出すブラインドスポットディテクション(同センサーは後退の際にも作動)、そして側方から来る車両を検知した場合にはドライバーにサウンドで警告するリアクロスパスディテクションなども標準装備する。

また、インフォテイメントシステムも一新され、アイコンなどには3D効果がなされたほか、スクリーンの画素数は800×600ピクセルへグレードアップ。操作性と視認性向上に寄与している。またロータリーコントローラーを新たに配置したことで、段階的な調整が必要な場面では快適に操作することが可能になった。さらにApple CarPlayや、Android Autoにも対応してスマートフォンとの連携も強化されている。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

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最小限で最大の効果を生んだフェイスリフト

エクステリアの変更は最小限にとどめられたが、効果的なパフォーマンス向上が図られている。まず、新設計のバンパーにより空気抵抗や揚力が、従来のモデルと比較し抑えられ、Cx値が約10パーセント向上し0.28となった。

さらにフロントグリルにはSUVモデル「レヴァンテ」にも導入しているアクティブグリルシャッターを採用。エンジンの水温をはじめさまざまなデータを解析し、エンジンやブレーキシステムの冷却が必要な際に自動で開き、最大限に冷却する。それ以外のときには基本は閉じられ、走りに重要なダウンフォースを最大化させる。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

また、ベーシックモデルのクアトロポルテのエンジンに手が加えられた。3.0リッターV6ツインターボエンジンは、従来より20psアップし350psを発生。最大トルクは500Nmだ。0-100km/hは5.6秒、最高速度は267km/hに達する。

そのほか、日本に導入されるエンジンは、同じく3.0リッターV6ツインターボエンジンの410ps、550Nm仕様(クアトロポルテ SとAWDのクアトロポルテ S Q4)、そして、クアトロポルテGTSに搭載される3.8リッターV8ツインターボエンジンは、530ps、650Nmのパフォーマンスを発揮。静止状態から100km/h まで4.7 秒で加速する。

これらエンジンはいずれもフェラーリのマラネッロ工場で生産されている。

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ

そのほか、ZF製8段オートマチックトランスミッションも、快適性向上、ギアチェンジの迅速化、燃費の改善、NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)の低減を実現。スポーツモード時のギアチェンジの時間が約30パーセント改善され、ノーマルモード時よりも0.15秒早くシフトアップすることが可能になるなど、ノーマルモードとスポーツモードの差がより明確化されたという。

イタリア語で4枚の扉を意味するクアトロポルテ。1963年にデビュー以来その歴史は連綿と現在につづく。当初からスポーツラグジュアリーサルーンを意識し、レーシングカーエンジンをベースに開発。官能的なエンジンと高いドライバビリティに加え、豪奢な内装に多くのカーガイが魅了されてきた。そのスピリットは最新のクアトロポルテにも引き継がれている。

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Maserati Quattroporte|マセラティ クアトロポルテ
ボディサイズ|全長 5,270 × 全幅 1,950 × 全高 1,470 mm
ホイールベース|3,170 mm
トレッド 前/後|1,635 / 1,645 mm
重量|2,000 kg
エンジン|2,979 cc V型6気筒ツインターボ
ボア×ストローク|86.5 × 84.5 mm
圧縮比|9.7 : 1
最高出力| 257 kW(350 ps)
最大トルク|500 Nm/ 1,750-4,500 rpm
トランスミッション|8段AT
駆動方式|FR
サスペンション 前|ダブルウイッシュボーン
サスペンション 後|マルチリンク
ブレーキ 前|φ345×28mm ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後|φ330×22mm ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前/後|245/45R19 / 274/40R19
0-100km/h加速|5.6 秒
最高速度|267 km/h
燃費(EU)|9.1 ℓ/100km(およそ10.9km/ℓ)
CO2排出量|212 g/km
トランク容量|530 リッター
価格│(標準)1,206万円  (グランロッソ)1,334万円

Maserati Quattroporte S|マセラティ クアトロポルテ S
Maserati Quattroporte GTS|マセラティ クアトロポルテ GTS
ボディサイズ|全長 5,270 × 全幅 1,950 × 全高 1,470 mm
ホイールベース|3,170 mm
トレッド 前/後|1,635 / 1,645 mm
重量|2,060 kg
エンジン|3,799 cc V型8気筒ツインターボ
ボア×ストローク|86.5 × 80.8 mm
圧縮比|9.5 : 1
最高出力| 390 kW(530 ps)
最大トルク|650 Nm/ 2,000-4,000 rpm(オーバーブースト時は710Nm)
トランスミッション|8段AT
駆動方式|FR
サスペンション 前|ダブルウイッシュボーン
サスペンション 後|マルチリンク
ブレーキ 前|φ380×34mm ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後|φ345×28mm ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前/後|245/40R20 / 284/35R20
0-100km/h加速|4.7 秒
最高速度|307 km/h
燃費(EU)|10.7 ℓ/100km(およそ9.3km/ℓ)
CO2排出量|250 g/km
トランク容量|530 リッター
価格│(グランロッソ)1,946万円  (グランスポーツ)1,946万円

Maserati Quattroporte SQ4|マセラティ クアトロポルテ SQ4
ボディサイズ|全長 5,270 × 全幅 1,950 × 全高 1,470 mm
ホイールベース|3,170 mm
トレッド 前/後|1,635 / 1,645 mm
重量|2,050 kg
エンジン|2,979 cc V型6気筒ツインターボ
ボア×ストローク|86.5 × 84.5 mm
圧縮比|9.7 : 1
最高出力| 302 kW(410 ps)
最大トルク|550 Nm/ 1,750-5,000 rpm
トランスミッション|8段AT
駆動方式|4WD(オンデマンド)
サスペンション 前|ダブルウイッシュボーン
サスペンション 後|マルチリンク
ブレーキ 前|φ360×32mm ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後|φ345×28mm ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前/後|245/45R19 / 274/40R19
0-100km/h加速|4.9 秒
最高速度|283 km/h
燃費(EU)|9.7 ℓ/100km(およそ10.3km/ℓ)
CO2排出量|226 g/km
トランク容量|530 リッター
価格│(標準)1,509万円  (グランロッソ)1,637万円  (グランスポーツ)1,637万円

Maserati Quattroporte GTS|マセラティ クアトロポルテ GTS
ボディサイズ|全長 5,270 × 全幅 1,950 × 全高 1,470 mm
ホイールベース|3,170 mm
トレッド 前/後|1,635 / 1,645 mm
重量|2,060 kg
エンジン|3,799 cc V型8気筒ツインターボ
ボア×ストローク|86.5 × 80.8 mm
圧縮比|9.5 : 1
最高出力| 390 kW(530 ps)
最大トルク|650 Nm/ 2,000-4,000 rpm(オーバーブースト時は710Nm)
トランスミッション|8段AT
駆動方式|FR
サスペンション 前|ダブルウイッシュボーン
サスペンション 後|マルチリンク
ブレーキ 前|φ380×34mm ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後|φ345×28mm ベンチレーテッドディスク
タイヤ 前/後|245/40R20 / 284/35R20
0-100km/h加速|4.7 秒
最高速度|307 km/h
燃費(EU)|10.7 ℓ/100km(およそ9.3km/ℓ)
CO2排出量|250 g/km
トランク容量|530 リッター
価格│(グランロッソ)1,946万円  (グランスポーツ)1,946万円

問い合わせ先

マセラティ コールセンター

0120-965-120

http://www.maserati.co.jp/

           
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