ランボルギーニ アヴェンタドール日本上陸!|Lamborghini
Lamborghini Aventador LP700-4|
ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4
ランボルギーニ アヴェンタドール日本上陸!(1)
他に類のないスタイリングと、700psという超がつく高性能ぶりで、スーパースポーツカーのひとつの極を形成するランボルギーニの新型車「アヴェンタドール LP700-4」。報道陣むけの発表会が、東京国立霞ヶ関競技場を借りきって開催された。
文=小川フミオ写真=荒川正幸
ランボルギーニの首脳陣が勢揃いしたジャパンプレミア
7リッターV型12気筒をミッドシップして、四輪を駆動する、ランボルギーニのニューモデル アベンタドールLP700-4。2011年3月に発表され大きな話題を呼んだ。以来、世界各地でお披露目をおこない、11月末に日本にやってきた。
6.5リッターエンジンが生み出すトルクを前後4つの車輪に振りわけ、最高時速350km/hというモンスターだ。
「英語でLast But Not Least、最後にひとつたいへん重要なことを、という表現がありますが、今回もそうです。ジュネーブモーターショー以来、このクルマの発表会に、ランボルギーニの首脳陣が勢揃いしたのは、東京がはじめてです」とは、ランボルギーニ本社で広報および渉外ディレクターを務めるラファエロ・ポッロ氏の言葉だ。
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ランボルギーニ アヴェンタドール LP700-4
ランボルギーニ アヴェンタドール日本上陸!(2)
つねに挑戦的であること
「ランボルギーニはつねにトレンドセッターであることを心がけています。性能においても独創的な技術においてもデザインにおいても、スーパースポーツカーの分野で頂点に君臨するモデルを作りつづけます」
アヴェンタドールとともに来日したランボルギーニ社のステファン・ヴィンケルマン CEO兼社長はそう語る。ヴィンケルマンCEO兼社長は、かつて創始者のフェルッチオ・ランボルギーニが、みずからが乗るフェラーリへの不満点をもとに開発したというブランド誕生の敬意に触れ、「つねに挑戦的であること」がブランドのコアバリューとした。
アヴェンタドールは、高価なCFRP(カーボンファイバー)を多用することで車体を軽量化。かつより最適化されたハルデックス社の4輪駆動システムとの組みあわせなどで、俊敏性が格段に上がったという。ランボルギーニでは、「リモコン操作でテレビをつけるのとほぼおなじ時間」とユーモアとともに、静止から100km/hまでわずか2.9秒しか要しない加速性能を喧伝する。
また、「エスプレッソを入れるのとおなじ19秒」で、静止状態から1kmを走りきってしまう瞬発力についても誇らしげに語る。
同時に制動力も高く、加速と減速を繰り返しながら速く走るレーシングマシンと同様のコンセプトが煮詰められている。これがアヴェンタドールの真骨頂なのだろう。
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ランボルギーニ アヴェンタドール日本上陸!(3)
避けられない環境への対策
いっぽう、環境性能も、新世代のスーパースポーツカーにとって重要な課題だ。技術担当ディレクターのマウリッツィオ・レッジャーニは、「新開発のエンジンによって、パワーは8パーセント、トルクは4.5パーセント、先代にあたるムルシエラゴより向上しているいっぽう、CO2排出量は20パーセント低減している」とする。
環境性能のためにエンジンのダウンサイジングは考えられないのか、という質問があがったが、ヴィンケルマン社長兼CEOは、「燃費対策と性能向上を両立させるために、これからはより軽量素材の使用を考えていく」と答えた。ランボルギーニはフォルクスワーゲングループに属するが、フォルクスワーゲンが小さなエンジンに過給器(ターボやスーパーチャージャー)を組みあわせる方向へ進んでいるのにたいして、たとえば上級マーケットを対象にするアウディは、そこまで思い切ったエンジンのダウンサイジング政策をとらない。「市場にとっては併存が理想的だ」というドイツの自動車メーカー首脳の言葉を思い出した。
いま世界の景気は大きく減退へと向かっている。それと4400万円のアヴェンタドールはどのように共存しうるのか、それについて訊ねると、ヴィンケルマン社長兼CEOは以下のように語った。
「市場にはつねに光と影があります。ランボルギーニが過去最高の売上げを記録したのは2007年ですが、2008年には売上げがいっきに40パーセントも落ち込みました。回復基調にあるといっても上昇カーブはゆるやかで、2012年から2013年には数字がもどるだろうという予測を、2014年に先送りする必要が出てきています。しかし光もあります。中国をはじめとするアジア市場が堅調で、かつ、ドイツ、英国、スイス、イタリアでもセールスに回復傾向が見られるのです。いずれにしてもいまは、週単位、月単位で売上げ動向を注意ぶかく見守っています」
たとえ乗れなくても、見ただけで心が騒ぐスタイリングをもったアヴェンタドール。市場でも加速のよさを期待したいところだ。
Lamborghini Aventador LP 700-4|ランボルギーニ アヴェンタドール LP 700-4
ボディサイズ|全長4,780×全幅2,030×全高1,136mm
エンジン|6.5リッター V型12気筒DOHC
最高出力|515kW(700ps)/8,250rpm
最大トルク|690Nm(70.4kgm)/5,500rpm
車両重量|1,790kg
駆動方式|4輪駆動
欧州NEDC複合サイクルモード燃費|17.2ℓ/100km
CO2排出量|398g/km
乗車定員|2人
車両価格|4100万2500円