異なるテイストのスポーツカーに進化──新型トヨタ86 & スバルBRZ(プロトタイプ)に試乗|TOYOTA
CAR / IMPRESSION
2021年7月29日

異なるテイストのスポーツカーに進化──新型トヨタ86 & スバルBRZ(プロトタイプ)に試乗|TOYOTA

2.4リッターに拡大されたエンジンはレースカーのように痛快

走らせると、まずダッシュ力に軽い驚きを覚えた。いかにも軽快に飛び出していく。エンジン回転は5,000rpmから上までスムーズに上がり、まるでレースカーのように、アクセルペダルの微妙は踏み込みに即座に反応してくれるエンジンの回転を上げながら走ると、あまりにも痛快で、至福の気分が味わえた。
開発目標値では、173kW(235ps)の最高出力は7,000rpmで、250Nmの最大トルクも3,700rpmで、とされている。現行モデルは152kW@7,000rpm、212Nm@6,400〜6,800rpmだった。高回転型エンジンだ。大変よいフィーリングである。
ステアリングホイールの剛性感は高いうえに、シャシーの反応は速い。ちいさなカーブが連続する道でもすいすいといく。車体のロールは抑えられていて、新しく2.4リッターに排気量を拡大された4気筒エンジンをはじめとするドライブトレインの出来のよさは、大人も味わわない手はない、と断言できる。
実際、このクルマのマーケットは「ふたこぶラクダ」とトヨタGRの藤原氏は言う。「ユーザーが多い一つのゾーンは20代。30代から40代は子育てに追われてミニバンへと行く人もいて、もういちど戻ってくるのは50代です」。
走りのよさは、勘定構造を積極的に採用したボディのつくりにあるという。フロントの「横曲げ剛性」で60パーセント、「車体ねじれ剛性」で50パーセントも向上したのだそうだ。「ボディ各部の剛性を上げることが開発チームの悲願でした」。このクルマのドライバビリティを担当するスバルの林龍太郎氏は言うのだった。
それでいて、トヨタGRとスバルによる、スポーツカーづくりにおける考方の違いが86とBRZに反映されているのだそうだ。
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