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2020年8月31日
メルセデスの本気がうかがえる一台──新型メルセデス・ベンツGLSに試乗|Mercedes Benz
安定したドライビングが際立つ
エンジンは、3リッター直6クリーンディーゼルターボと4リッターV8ツインターボ+ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)+48Vのマイルドハイブリッドという2種類。名前はそれぞれGLS400d 4MATICとGLS580 4MATICスポーツとなる。
これまでも3リッターディーゼルのGLS350dというグレードはあったが、そちらはV型6気筒だったことを思い出してほしい。同じディーゼルエンジンでも今回は高効率の“直列”になっているのだ。また、V8も従来型では4.7リッターツインターボだったが、今回は700ccスケールダウンしている。もちろん、こちらも高効率化がキモ。電動アシストを加え最高出力を455psから489psにアップした。つまり、両エンジンとも、パワー、燃費、環境保護の面で進化したものが搭載されている。
では、実際に走らせた印象だが、安定したドライビングが際立った。全長5,220mmといった大きなボディにユッサリした動きはなく、ステアリング操作に対しピタッと安定した走りを見せた。
今回の試乗では高速道路が多かったので特にそれが前面に出ていた。車線変更時の挙動にも揺り返しはなく、スッと車線を移動する。高速道出入口のコーナーもいい感じだ。レンジローバーほど強制的にロールを抑えるわけでもなく、ある程度キャビンをフラットに保ちながら高い速度を維持できる。この辺りの仕上がりは“メルセデスマジック”といいたいところ。新技術AIRマティックサスペンションとE-ACTIVEボディコントロールの恩恵だろう。制御の仕方にインテリジェンスを感じる。
この他の進化ではダッシュボードのインターフェイスが目立つ。大きな液晶モニターはパッセンジャー風。「ハイ、メルセデス」で知られるMBUXが採用された。使い勝手の良さは、ユーザーにとって大きなメリットとなる。
といったのが新型GLS。外観の印象はそれほど変わっていなくとも、中身はかなり進化した。走行時の安定感は高い速度域での使われ方をイメージした結果だろう。操作性、そしてその先の安全性を含めガッツリ手が入っている。これぞ安心して走れるフルサイズSUV。まさにメルセデスの本気がうかがえる一台である。
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