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2021年9月24日
単なる実用本位のワゴンではない──フォルクスワーゲン、アルテオン シューティングブレークに試乗|Volkswagen
Volkswagen Arteon Shooting Brake|フォルクスワーゲン アルテオン シューティングブレーク
フォルクスワーゲン、アルテオン シューティングブレークに試乗
フォルクスワーゲンのフラッグシップモデル「アルテオン」が改良を受けたのを機に、シューティングブレークが追加された。スタイリッシュなワゴンモデルの真価を探るべく、さっそく試乗した。
Text by OGAWA Fumio|Photographs by ATSUKI Kawano
ポルシェ パナメーラ スポーツツーリスモを連想させるサイドビュー
フォルクスワーゲンのフラッグシップモデル「アルテオン」に改良が加えられ、2021年7月13日に日本発売開始された。もう一つ、同時に話題になっているのが、「アルテオン シューティングブレーク」なる、ステーションワゴンの追加設定だ。
ステーションワゴンといっても、かつて富裕層がハンティングのためにスポーツクーペを改造したシューティングブレークを車名に使っているように、単に実用本位のワゴンではない。スタイリッシュなのだ。
日本で発売されるアルテオン・シューティングブレークTSI 4MOTION(以下アルテオン)は、200kW(272ps)の最高出力と、350Nmと太い最大トルクをもつ1,984ccエンジンに、オンデマンド型の4WDシステムを搭載している。
今回試乗したのは「R-Line Advance」というモデルで、アルテオンのラインナップの中核になる。従来のフォルクスワーゲン モデルでは、R-Lineというとスポーティな仕上げを特徴とした、ちょっとスペシャルなモデルだった。アルテオンの場合、R-Lineよりもう少しぜいたくな仕様が欲しいという人向けに「Elegance」が設定されている。
アルテオンのよさは、第一にスタイリングだろう。あえてリアのテールゲートを強めに寝かして荷室を小さく見えるように作っている。同じフォルクスワーゲンでも超が付くぐらい実用性を重視したパサート バリアントとは対照的なデザインだ。
プロファイル(サイドビュー)は、ポルシェ パナメーラ スポーツツーリスモを連想させる。ひょっとしたら、フォルクスワーゲンとポルシェはデザイン部門でも交流があるだろうし、デザインを統括しているクラウス・ビショフ氏が、そのパナメーラのデザインが好きで、フォルクスワーゲン版をやることになったのかもしれない……と、つい想像をたくましくしてしまう。
インテリアもR-Lineは、ヘッドレスト一体型の立体的なバケットシートで、これもどことなく、スポーツカー専門ブランド、ポルシェとの共通性を感じさせる。見た目だけでなく座り心地もとてもよい。