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CAR /
IMPRESSION
2022年3月16日
SUVのひとつの究極──ランボルギーニ ウルスに試乗|Lamborghini
Lamborghini Urus|ランボルギーニ ウルス
SUVのひとつの究極──ランボルギーニ ウルスに試乗
ランボルギーニ・ジャパンは、ランボルギーニのあるライフスタイルを体感してもらうべく、雑誌やウェブメディア向けに箱根を往復する試乗イベント「Road to Hakone」を開催。東京・六本木の「ザ・リッツ・カールトン東京」から、箱根は仙石原にあるラグジュアリーリゾート「箱根リトリート」までの往路ではウルスに試乗。あらためてその走りを味わった。
Text by OGAWA Fumio|Photographs by Lamborghini Japan
ドライバーの腕と車体が一体化したような動きを堪能
SUVは2000年代からこのかた、さまざまな方向に進化した。そののなかで、一つの極に達したといえるのが、ランボルギーニ ウルス。2018年に登場して以来、「世界初のスーパー・スポーツ・ユーティリティー・ビークル」を謳うこのクルマ、22年になったいまも輝きはまったく失せていない。東京から箱根の山中まで走って、そう感じた。
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ウルスが発表されたのは2017年。そのときは、私もホント驚いた。すでに大型SUVを手がけていたアウディなどと同じグループ企業とはいえ、ランボルギーニはスーパースポーツで鳴らしたブランドだ。やはりフォルクスワーゲン傘下のベントレーが手がけたベンテイガがあんまりパッとしない印象(私見)だっただけに、単にこの”雄牛”のマークが欲しい人向けのSUVか、とも思った。
実際に、乗ったときは、もう一つの驚きだった。一言でいって、よく走る。どんなところでも速い。かつて私は、アイスランドを走ったことがある。
そのときは、当時ランボルギーニのCEOだった愉快なステファノ・ドメニカリ氏(現在はF1のプロモーションなどを担当する「フォーミュラワングループ」CEO)も同行。観光地としても知られる、低ミュー(滑りやすい路面)のブラックサンドビーチでも、降雪路でも、難なくこなしてしまった。
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ドライバーズシートに座っていると、スポーティな雰囲気がたっぷり味わえる。目線やドライビングポジションが、ウラカンとまではいわないまでも、機能主義一辺倒だったり、豪華さだけを追求したりといった、他社のSUVとは明らかに異なる高揚感にあふれているのだ。
今回は、東京・六本木を出発して、首都高を走り、そこから東名高速を経由して、御殿場から箱根のワインディングロードを走った。私にとってとりわけ印象的だったのは、ものすごくといいたいほど繊細なステアリングフィール。
たいていのSUVは、中立から左右どちらかに切りはじめたとき、車体の反応をやや鈍くしているものだけれど、ウルスは、サーキット向けのチューニングかと思えるほど、ドライバーの腕と車体が一体化したような動きを味わわせてくれるのだ。