スバル WRX S4のプロトタイプに試乗──ぐっと大人っぽくなった個性派パフォーマンスカー|SUBARU
CAR / IMPRESSION
2021年11月25日

スバル WRX S4のプロトタイプに試乗──ぐっと大人っぽくなった個性派パフォーマンスカー|SUBARU

SUBARU WRX S4|スバル WRX S4

スバル WRX S4のプロトタイプに試乗

スバルが「圧倒的なスポーツ性能を持つ個性的なパフォーマンスカー」と謳うWRX S4のニューモデルが11月25日に発表された。それに先立ち、千葉県の袖ケ浦フォレストレースウェイでプロトタイプに試乗したモータージャーナリストの小川フミオ氏によるインプレッションをお届けする。

Text by FUMIO Ogawa|Photographs by SUBARU

驚くほどスポーティなドライブフィールと良好な乗り心地を両立

クルマ好きにとって、新型車の発表は実に心躍るできごとだ。もし次に買うクルマを探しているなら、これこそ、待つに値いする新型車だよ、と言いたいのが、スバルが手がける新型「WRX S4」だ。
「圧倒的なスポーツ性能を持つ個性的なパフォーマンスカー」とスバルがするWRX S4。今回紹介するのは、2021年11月25日に発売された新型だ。「市販車とほぼ同じ」とメーカーがいうプロトタイプに乗ったところ、驚くほどスポーティなドライブフィールで、それでいて、乗り心地もよくて、ぐっと大人っぽくなった印象もある。
ドライブが好きな人にとって、1992年にインプレッサWRXとして登場した初代以来、WRXは常に気になるモデルの1台のはず。S4はスポーツセダンとして2014年に日本発売されたのが最初だ。
今回のプロトタイプは、エッジのたったボディと、シャープな印象のフロントマスクが組み合わせられ、ホイールアーチは力強くふくらんでいて、いかにも走りがよさそう、という点では従来モデルの特徴を受け継いでいる。
エンジンは、形式は水平対向4気筒を継承。ただし排気量は、従来の2リッターから2.4リッターへと上がっている。これにシメトリカルAWDとスバルが呼ぶフルタイム4輪駆動システムと、無段変速機の組合せ。
もう少しだけエンジンのことに触れると、実は、新型は排気量が0.4リッターも増えたのに、最高出力は221kWから201kW(275ps)に下がり、最大トルクも400Nmから375Nmにしぼられた。ただし新型ターボチャージャーの採用などで、加速のレスポンスが向上しており、加速感が途切れず許容回転数ぎりぎりまで上がっていく。
プロトタイプの試乗は、小さなサーキットで行われた。“男の仕事場”という印象のコクピットにおさまって、太めのグリップのステアリングホイールを握ると、がぜんという感じで、気分が急激に高まる。ここはWRXの“よき伝統”だろう。
はたして、「スバルパフォーマンストランスミッション」と名づけられた最新の無段変速機(これまでは「リニアトロニック」などと呼称された)の制御もすばらしく、弾かれたような加速を味わわせてくれる。
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