Volkswagen Passat CC | フォルクスワーゲン パサートCC(前編) | 新しい価値を求めるひとたちへ
CAR / IMPRESSION
2017年10月18日

Volkswagen Passat CC | フォルクスワーゲン パサートCC(前編) | 新しい価値を求めるひとたちへ

Volkswagen Passat CC(前編)

新しい価値を求めるひとたちへ

フォルクスワーゲン・パサートのラインナップに新たに加えられたニューモデルCC。同社が、4ドアクーペという新しいカテゴリーにって出た同車の魅力を探る。

文=小川フミオ

エンジンは2リッター直4と3.6リッターV6の2種類

4ドアクーペというと、クーペがもともと車体全長を短くした2ドアのスポーティな自動車、と知っているひとは「?」と思うかも。でもこのところ、富裕層向けのマーケットでは、じわじわと人気が出ているカテゴリーだ。フォルクスワーゲンにとって初の4ドアクーペになる「パサートCC」も雰囲気のよいエレガントなクルマだ。

パサートCCは、2つのラインナップ。2リッター直噴4気筒ターボエンジン搭載で前輪駆動の「2.0TSI」(500万円)と、3.6リッターV型6気筒エンジンにフルタイム4WDシステムを組み合わせた「V6 4MOTION」(602万円)。

スタイリッシュな4ドアクーペ、パサートCCが登場した背景とはなにか? フォルクスワーゲンによると、世のセダン市場における消費者の嗜好に幅が出てきたのだという。かつては実用性を重視して4ドアセダンが選ばれたが、いまはそこにセダンならではのスタイリッシュさやスポーツ性と実用性の両立など、新しい価値を求めるひとたちの市場が形成されている。それで大胆なスタイリングのパサートCCが登場とあいなったというのだ。

2ドアクーペのような流麗なボディをまとったパサートCC。サイズは全長4815×全幅1855×全高1425mm。

ルーフラインと融合したトランクリッド一体型のリアスポイラーがシャープで伸びやかな印象を与えるリアビュー。

釘が刺さってもパンクしないタイヤ

スペシャルなのがスタイリングだけでは、今のマーケットは満足しない。そこでメーカーは、サスペンションとステアリングシステムに電子制御を取り入れ、ノーマル、スポーツ、コンフォートと3段階で乗り心地を変えられるアダプティブシャシーコントロール「DCC」を採用。スポーティなドライビングを好むひとから、リラックス派まで幅広い層へのアピールを狙っているのだろう。

もうひとつ、注目すべき新技術が、釘がささってもパンクしない「モビリティタイヤ」だ。2リッター直4、3.6リッターV6どちらにも標準採用された。ドイツのタイヤメーカー、コンチネンタルと共同開発したこのタイヤは、ゴムの内側に特殊なポリマー樹脂が塗布されており、その膜が刺さった釘を覆うことで空気が外へと出ていかないようしている。現在はフォルクスワーゲン独占使用だそうだ。

安全装備も大事だが快適装備も、このような趣味的なクルマでは大事。V6には、デンマークの高級オーディオメーカー、ディナウディオによる出力600W、10スピーカーのオーディオが備わる。これらの装備は、標準の革張りシートやウッドを使ったダッシュボードなど、落ち着きと華やぎが同時に感じられる室内とともに、特別感を演出している。

エクステリア同様に洗練されたイメージのインテリア。人間工学にもとづいた独立4座シートをそなえる。

V6 4MOTIONには、デンマークの高級スピーカーメーカー「DYNAUDIO」によるプレミアムサウンドシステムが与えられる。

フォルクスワーゲン カスタマーセンター
0120-993-199

           
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