注目のクリエイターがキャデラックとともに過ごす一日──エスカレード × 田中知之 & 前田陽一郎編|Cadillac
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2022年2月28日

注目のクリエイターがキャデラックとともに過ごす一日──エスカレード × 田中知之 & 前田陽一郎編|Cadillac

力強くて、恐ろしくスムーズな走り

首都高に入って少しスピードを上げると、高い視線とキャデラックらしいゆったりした乗り心地が醸し出すリラックス感に促され、二人の興味も内装に向かい始める。英国車好きの田中さんが切り出した。
インストルメントパネルは、上質なレザーとウッドがあしらわれ、ラグジュアリーかつシックな空間に仕上げられている
「インストルメントパネルのウッドは英国車的でもある。エスカレードはエスタブリッシュメント向けのアメ車だから、やはり英国車にも通じるコードを持っているんだね。とはいえ、ロールス・ロイス辺あたりとは全然、センスの異なる高級感がいいね」(田中)
「レザーシートのステッチパターンや柄も、“モンドリアンキルト”なんですって」(前田)
「そうか、キャデラックのエンブレムはモンドリアンコンポジションにインスパイアされてデザインされているんだったね」(田中)
「キャデラックという名前自体はフランス人探検家に由来しているから、アメリカ側から見て憧れる欧州大陸のニュアンスがありますね」(前田)
田中さんも前田さんも普段の足は欧州車だが、欧州車から乗り換えても何ら違和感がないと口をそろえる。
「でも、欧州車の7人乗りSUVと比べたら、3列目シートも普通に大人が座れるほど居住性が高い。2列目シートはセパレート式で、左右のシート間も広いから、2列目を畳まずに3列目シートにアクセスできるのもいいですね」(田中)
「あと、インフォテイメントがすごくないですか? 運転席にはメーターパネルとセンターディスプレイが一体化した38インチの有機EL画面が広がっているんだけれど、それがドライバーに向けて湾曲してるんですよね。あと、2列目シートには左右それぞれにHDMI端子付きの独立したディスプレイと専用ヘッドフォンまで備わっています」(前田)
「子どもはドライブ中にゲームやDVDで遊んでいられるし、大人はPCをつないでプレゼンとか、できそうですね」(田中)
エスカレードの車載オーディオシステムはAKGで、36個ものスピーカーによる3Dサラウンドシステムが採用されている。当然、サウンドのプロフェッショナルである田中さんの評価が、前田さんには気になる。
「今やアメリカのオーディオ機器メーカー、ハーマン・インターナショナルの傘下にあるとはいえ、オーストリアの名門ブランドであるAKGが車載オーディオを手がけたのは、初だそうです。田中さんが聴いてみて、音はどうですか?」(前田)
「各シートのオーバーヘッドの位置までたくさんのスピーカーをうまく割り当てているから、車内なのにサウンドの各帯域が分離していて、よく聞こえてくる。AKGは、僕らはよく録音マイクでお世話になる機器のイメージですけれど、さすがですね」(田中)
「カーオーディオにありがちな、低音と高音を強調した“ドンシャリ”系のサウンドでは、まったくないですよね。ジャズやロック以外にも合いますか?」(前田)
「うん、クラシックでもヒップホップでも、奇麗に鳴らせるでしょう」(田中)
アクアラインの海ほたるで軽く休憩をとると、今度は田中さんが運転席におさまり、再び走り出す。すると実際にステアリングを握らないと分からない、動的な質感の圧倒的な高さに、田中さんの顔から笑みがこぼれた。
アクアラインではスムーズな走りと東京湾の景色を楽しんだ
「これは……加速でもクルーズでも、力強くて恐ろしくスムーズに走りますね。僕が乗ってるDB7のV8エンジンより格段に上質かつ乗りやすいフィールに、驚いちゃいます(笑)。エンジンはノンターボ?」(田中)
「そうです。今や貴重といえる大排気量・自然吸気の、6.2リッターV8・ユニットです」(前田)
「それは貴重やわ」(田中)
「しかも、エンジンに負荷がかからない状況では、気筒休止機構が作動して最大で6気筒が休止するから、4気筒や2気筒で走行する場合もあるそうです。ちょうど今のような高速道路を流しているようなときは作動すると思うんですけれど、僕は切り替えに気づかなかった。田中さんはどうですか?」(前田)
「え、ホント? まったく切り替わっているのが分からないね。じゃあ燃費は……」(田中)
「ここまで、都内と首都高を燃費を意識せずに走らせてきて、表示を見ると平均5.8km/L。ちなみに車重は2.7トン強です」(前田)
「それは立派だね。しかも欧州車でフルサイズのSUVは今、価格が高いじゃないですか。でもエスカレードは1600万円弱だし……」(田中)
「売れるわけですね」(前田)
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