PORSCHE BOXSTER SPYDER|もっともスポーティなボクスター
PORSCHE BOXSTER SPYDER|ポルシェ ボクスタースパイダー
もっともスポーティなボクスター
ポルシェはボクスターシリーズに「ボクスタースパイダー」を追加設定することを発表した。
文=ジラフ
現行ポルシェで最軽量の1275kgを実現
この「ボクスタースパイダー」はボクスターシリーズのなかでも、もっともスポーティなモデルとして登場し、その車重は現行ポルシェで最軽量の1275kgとなっている。
エンジンは、ボクスターSと共通の直噴3.4リッター水平対向6気筒に吸排気系の専用チューンがほどこされたものが搭載され、最高出力はノーマルエンジンからプラス10psとなる320psを発揮。6速MTもしくは7速PDK(ポルシェ・ドッペルクップルング)のトランスミッションを介して生み出されるパフォーマンスは、0-100km/h加速で4.8秒、最高速で267km/h(オープン時)を実現する。
また燃費についても優秀で、欧州複合モード燃費では10.75km/ℓという数値を記録するという。
12月のロサンゼルスモーターショーで正式デビュー
ハードウェアでは、足まわりに完全新設計のスポーツサスペンションが与えられる。
スタイリングも通常のボクスターから大きく変化。とくに、ウインドスクリーンが低く抑えられた低いシルエット、リアに配置されたふたつのパワードームは、カレラGTを髣髴とさせる仕上がりとなる。
ソフトトップは、雨や風をさけることだけに特化した簡易構造の軽量ソフトトップを採用。オープンで走行することを前提に作られたモデルということが、このあたりからもうかがい知ることができるだろう。
この「ボクスタースパイダー」は、2009年12月のロサンゼルスモーターショーにおいて発表が予定され、10年2月にはヨーロッパ市場から導入が開始される。日本においても、全国のポルシェ正規販売店を通じて11月7日(土)より予約が開始され、その販売価格は、866万~913万円とアナウンスされている。
BRAND HISTORY
ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。
自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。
現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。