連載・田中 玲|其の十「泡の妙」
Beauty
2015年4月30日

連載・田中 玲|其の十「泡の妙」

其の十「泡の妙」

モデル田中 玲の連載エッセイ、2009年・春・弥生。彼女ならではの感受性からこぼれ落ちてくる“言の葉”を紡いで、4月のテーマは「泡」について。
スキンケアに「泡」は必須のもの……。

写真・文=田中 玲

心と体、すべてのケアを“泡”が包み込んでいる

「泡」は日常のスキンケアにおいて大切なことです。

石鹸は泡をたててから使用しますし、泡で出てくる洗顔料も多々あります。それくらい「泡」は必要不可欠なものなのでしょう。生命の源も海の泡からはじまっているともいわれています。
泡で力を入れすぎないように洗顔すると、泡が余分な角質や汚れを取り去ってくれ、しっとりとした肌に仕上がります。

なにより、泡の感触はとても気持ちが良いですし、できたらすぐなくなるという姿も心惹かれます。
おなじ泡でも炭酸の泡も美容に多く取り入られています。私は入浴の際には入浴剤、良い香りのする天然塩などを使用していましたが、最近は炭酸の入った、入浴剤を使用しています。

身体の芯から暖まり、心地よい香りでとてもリラックスできます。老舗の「バブ」から、かわいらしい色と形を使った「Lash」のものまで、日替わりで楽しんでいます。
炭酸の泡で血行を良くし、疲れも取れるそうです。

スキンケアの化粧品にも「炭酸入りマスク」など、「炭酸入り」というコスメが増えているような気がします。
いくつかの飲み物でも泡はみられます。ビールの雲みたいなふわふわした泡、シャンパンのキラキラしている泡など。少しの泡とお酒は私を楽しませてくれるものなのです。

洗顔料の泡にせよ、炭酸水の泡にせよ、泡という存在は良いこと尽くしであるのに、「一方では消え、一方では現れる」という存在のため儚いものです。だから泡沫(うたかた)の一瞬の出会いに私は心を躍らせ、期待を膨らませるのです。

次回、2009年5月14日(木)もお楽しみに
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