DSブランドのフラッグシップとして生まれかわる「DS 5」|Citroen DS
CAR / MOTOR SHOW
2015年2月24日

DSブランドのフラッグシップとして生まれかわる「DS 5」|Citroen DS

DS 5|シトロエン DS5

DSブランドのフラッグシップとして生まれかわる「DS 5」

シトロエンのなかでも、よりアバンギャルドなスタイリングを特徴とするDSラインのフラッグシップモデル「DS 5」がフェイスリフト。この新型はジュネーブモーターショーにて発表される。

Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

あらたなるDSの顔

本国では2014年にシトロエンから独立したブランドとなった「DS」。そのDSのフラッグシップ「DS 5」が、ブランドのアイデンティティを体現するあらたな“顔”へとモデルチェンジを果たした。

新型DS5で大きく変化したフロントは、グリルを立体的造形のクロームパーツで囲い、その左右端がそのままヘッドライトに繋がる“DSウィング”となった。これは、コンセプトモデル「Numero 9」からはじまり、「ワイルド ルビー」や「DS 6WR」で提示された、あらたなDSブランドのデザインだ。ヘッドライトも、マイナーチェンジ後の「DS3」から採用されているものと同様に、LEDとキセノンのコンビネーションランプをLEDデイタイムランニングライトで“コの字”に囲う、あたらしいデザインのものとなった。

インテリアでは、特徴的なウォッチストラップデザインのレザーシートに3種類の素材が用意され、カラーにはブラック&サファイアブルーのコンビネーションを追加。ボタン類をセンターコンソールとルーフに集約し、航空機のコクピットをモチーフにしたレイアウトはそのまま踏襲された。

DS 5|シトロエン DS5

DS 5|シトロエン DS5

ダッシュボード中央には“タッチドライブ”と呼ばれる液晶パネルを据え、画面タッチで音楽からエアコンまで操作することが可能となった。これによりダッシュボードから12個ものボタンを削減でき、よりシンプルなインテリアが実現したという。タッチドライブはMirror Linkにも対応しており、スマートフォンの画面を表示して操作することができる。

このほかにも、このDS5からあらたに「MyDS」と呼ばれる、iOSとAndroid OSに対応するアプリが用意され、スマートフォンとの連携が深まった。DS5オーナーは、このアプリを通じて車両にかんする情報が得られるとともにDSカスタマー向けの特典やスペシャルオファーを受けることができるという。

またネットワーク機能も強化。緊急時にエマージェンシーコールが発信可能な「SOS & アシスタンスパック」や、メンテナンス時期やエコドライブ状況などを表示する「モニタリング パック」、他人にクルマを貸したさいの車両位置や詳細がわかる「マッピング パック」、盗難時に車両の場所をしめす「トラッキング パック」などが用意された。

DS 5|シトロエン DS5

DSブランドのフラッグシップとして生まれかわる「DS 5」 (2)

ディーゼルハイブリッドも継続

安全装備もアップデートされ、ピラーの死角に入った他車を検知し警告するブラインドスポットモニター、車線逸脱を防止するレーン デパーチャー ワーニング、自動ハイビーム コントロール、固定のライトと併用して作動する回転式コーナリングライト、坂道発進時の後退を防ぐヒルスタート アシスト、スタビリティ コントロール、トラクション コントロール、バックモニター、ヘッドアップ ディスプレイなどをそなえる。

コンフォート機能では、電動マッサージ シートのほか、後席でも作動するキーレスアクセス&スタートアップ、ヒーティング付きドアミラー、自動防眩機能付バックミラー、アンビエントライト、デュアルゾーン オートエアコン、デノン製オーディオを搭載。さらに、ショックアブソーバーはストロークを長めにするとともに、鋭い衝撃を抑制しなめらかな制動にする技術を採用しており、乗り心地も向上しているという。

DS 5|シトロエン DS5

DS 5|シトロエン DS5

あたらしいDS5に搭載されるパワートレーンは、最高出力121kW(165ps)、最大トルク240Nmを発揮するターボチャージャー付きガソリンエンジン「THP165 S&S」に6段ATの組み合わせ。名称の“S&S”はアイドリング機能(スタート&ストップ)が備わることを意味している。欧州の環境基準Euro6に対応し、燃費は5.9ℓ/100km(およそ16.9km/ℓ)、CO2排出量135g/kmを誇る。ガソリンエンジンには、2015年末頃に210ps版に6段MTを組み合わせた高出力モデルも予定されている。

ディーゼルはいずれも最大90パーセントのNOxを除去するSCRとスタート&ストップを組み合わせた、Euro6対応の直噴ターボエンジン「BlueHDi S&S」で、発売当初には120ps版+6段MT、150ps版+6段MT、180ps版+6段ATの3種類が用意される。120ps版に6段ATの組み合わせも遅れて登場予定だ。

また、従来より設定のあったディーゼルと電気モーターのハイブリッド「ハイブリッド 4×4」も継続される。こちらは最高出力200ps、CO2排出量90g/km、そして3.5ℓ/100km燃費(およそ28.6km/ℓ)の燃費である。

このハイブリッドには、モーターのみの「ZEV」(ゼロ エミッション ヴィークル)、前輪をディーゼルエンジンで、後輪をモーターで動かす「四輪駆動」、モーターによるアシストを最大限に活用する「スポーツ」、これらを最適に切り替える「自動」という、ドライバーが選択可能な4つのドライブモードが用意されている。

あらたなDSブランドのけん引役となる新型DS5は、3月のジュネーブモーターショーでワールドプレミア、欧州では6月からデリバリーが開始される予定だ。

           
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