EVENT|沖野修也×DJ KAWASAKI 師弟対談!(1) THE ROOM 18周年記念イベント「GAMBLE」開催
EVENT|THE ROOM 18周年記念
沖野修也(Kyoto Jazz Massive)×DJ KAWASAKI 師弟対談 (1)
DJ沖野修也(Kyoto Jazz Massive)のホーム「THE ROOM」が 今年18周年を迎える。それにともない3月25日(木)、26日(金)、27日(土)の3日間にわたり初のアニバーサリーパーティーが開催される。18年ということで“一か八か”にかけて「GAMBLE」と銘打ったパーティーには、現在のクラブシーンをにぎわす若手から、これまで数かずの伝説的フロアを演出してきた大御所まで、そうそうたるメンバーが顔を揃える。このビッグパーティーを直前にひかえた「THE ROOM」プロデューサー/DJ沖野修也と、ここ「THE ROOM」が生んだスタープレイヤーDJ KAWASAKIのふたりに、互いのホームである「THE ROOM」の軌跡を聞いた。
写真=高田みづほ
それまであったクラブスタイルとはちがうことをやりたいなって思ってました──沖野
──もともとクラブをもちたいという夢があったんですか?
沖野 じつは若いころに京都でクラブの店長をしていたんです。東京に移り住んでからもいろんなクラブに行きましたが、もともと店長でお客さんを呼び込む立場だったので、自分が客になってクラブをわたり歩くのは居心地が悪かった。だから自分のホームグラウンドというか、京都でそうであったように東京でもひとに来てもらえるほうがいいかなと。あわよくばタダ酒も飲めるし、なんて(笑)。
沖野 いや、クラブが好きなんですよ。好きな音楽を大音量でかけて、お酒を飲んだり話をしたり。20歳のときに出会ったロンドンのクラブカルチャーに刺激を受けたんですよね。当時、日本にはそういうものがあまりなかったから。
いまはそうでもないですが、昔は東京のクラブってちょっとスタッフが冷たかったり、女の子に話しかけたも「ナンパお断り!」ってシャットアウトされてしまったり(笑)。
でも海外のクラブではスタッフもお客さん同士もすごくフレンドリーで、ひととひととのあいだにある垣根がすごく低かった。そういうものへの憧れが強かったので、僕がクラブを作るならフレンドリーで、それまであったクラブスタイルとはちがうことをやりたいなって思ってました。
──そのためになにか工夫を?
沖野 お客さんが来たら「こんばんは」、帰るときは「おやすみなさい」という挨拶を徹底したことでしょうか。当時は「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」が一般的でしたからね。友達を招き入れる感覚、それはオープンン当初から変わってません。
上京してはじめて来たクラブがTHE ROOMだったんです──KAWASAKI
KAWASAKI 上京してはじめて来たクラブがTHE ROOMだったんです。それもたまたまオープンの日に東京に来て、今日ジャズのクラブができるからって知り合いに連れてきてもらったんです。そのとき沖野さんがDJをされていて、スーツでジャズをかけているDJをはじめて見ました。まだ19歳くらいだったかな。もう衝撃を受けて、それからは週5で通ってたんですよ。
沖野 僕より来てた(笑)。
KAWASAKI そのうちDJやスタッフの方々と仲良くなり、THE ROOMで仕事を手伝うようになっていったんです。
──それはDJになりたくて?
KAWASAKI 最初は単純にクラブを楽しむためでした。当時はDJってキャップかぶってレコードこすって、みたいな認識しかなかったんですよね。
沖野 せまいな(笑)。
KAWASAKI 最初はそのくらいの興味しかもってなかったんです。でも沖野さんを見て、こんなスタイリッシュな職業なんだって。それでDJになりたいですって話をさせてもらったんです。
──沖野さんに?
KAWASAKI はい。沖野さんがDJされているときを中心に遊びに来ていたので。かけているレコードをブースに行っては聞き、たまにレコード屋に連れて行ってもらうようになり、いろいろ教えてもらうようにもなったんです。DJをはじめたのはTHE ROOMで働きはじめてから4、5年後でした。制作をはじめたのもけっこう遅いので、下積みは長いんですよ(笑)。