セブンチェアと調和する装飾をデザイン

昨年、ミラノのフリッツハンセンショールームで展示がおこなわれ、東京は2番目の開催国となる「NORTH EAST WEST」展。本展では、「East（東）」の日本の感性が、「West（西）」のイタリアの職人、そしてフリッツ・ハンセン発祥の地である「North（北）」のデンマークと繊細な糸で結ばれ、遠く離れた3つの異なるデザイン文化の融合をめざすもの。

水ともこ氏による特別仕様の個性的なセブンチェア12点は、メープル、ビーチ、アッシュ、エルム、オーク、チェリー、ウォルナット、ダークオークの仕上げに、伝統的な技法の金箔貼りや木象眼技法による精緻な装飾がほどこされている。

水ともこ氏は、「自然への愛や、樹木や花の季節毎の変化への敬意など、スカンジナビアと日本のデザインには共通の感覚があると思います。私は自然界の形状や色から得たインスピレーションをもとに、誰もが認めるこのデザインアイコンの価値をさらに高めたかったのです。そこで私は、気品と繊細さをもちながらもセブンチェアと調和する装飾をデザインしました」とコメントしている。

10月31日（金）、11月1日（土）にトークショーを開催

水ともこ氏によるデザインがほどこされた12点の木製チェアは、失われつつある職業と知識に重きをおくロンバルディア地方のロディの職人組合と、金箔貼り技術を専門とするダビデ・ベルトーニ、木象眼を専門とするエンリコ・パペッティら熟練した職人によるたまもの。

「私は長年のイタリア生活で、伝統的な工芸品の美とその品質を理解できるようになりました。しかし、残念なことにイタリアでも伝統工芸に対する関心は薄れつつあり、職人も後継者も減りつつあります。そこで私は、これまで触れて来た伝統的な工芸品の美と高度な品質を、ファッションだけでなく、生活のなかにもっと取り入れる方法はないものかと考えました」と、水ともこ氏はつづける。

「NORTH EAST WEST」展では、展示コンセプトである木と自然を、北欧の伝統と日本の感性、そしてイタリアの優れた職人の技を通して完成された製品を展示する。

「NORTH EAST WEST」展
by Tomoko Mizu in collaboration with Fritz Hansen
日程｜10月23日（木）～11月30日（日）
会場｜REPUBLIC OF FRITZ HANSEN STORE AOAYMA（リバブリックオブフリッツハンセンストア青山）
東京都港区南青山6-8-18 リヒトハウス 1F
Tel. 03-6427-6388
営業時間｜11：00～20：00　水曜休
http://www.republicstore-keizo.com/

講演会｜デザイナー、水ともこ氏によるトークショー
10月31日（金）　19:00～
11月1日（土）　15:00～/18:00～