TAG Heuer|モナコ24 コンセプト クロノグラフ
TAG Heuer|タグ・ホイヤー
Monaco 24 Concept Chronograph|モナコ24 コンセプト クロノグラフ
文=渋谷康人
ムーブメント全体をフローティングマウント
新作の発表と同時に、発売を前提とした新技術搭載の魅力的なコンセプトモデルを毎年同時に公開し、ファンや時計愛好家をワクワクさせてくれるタグ・ホイヤー。今年のバーゼルフェアで発表されたコンセプトモデルの開発テーマは、“耐衝撃性”だ。時を刻む10振動の機械式ムーブメント全体を、ケース内の4本のスティール製チューブでフローティングマウント。さらに宇宙工学などによって合成フィルター素材で取り巻くことで、外部からの衝撃をほぼ完全に吸収し、過酷な使用条件でも高精度が確保できる構造となっている。ブラックダイヤルにブラックPVD加工のステンレススティール・ケースと文字盤、その上のガルフカラーのストライプから生まれるクールでレーシーな雰囲気も素晴らしい。
TAG Heuer Monaco Vintage Chronograph Gulf Limited Edition|タグ・ホイヤー
自動巻き
42時間パワーリザーブ
ケース経×厚|40.5×40.5mm
ストラップ|アリゲーターストラップ
生活防水|10気圧防水
価格|未定
BRAND HISTORY
タグ・ホイヤーといえば、創業当時からスポーツ競技に積極的に関わり、特にモータリゼーションの進化を支え続けたブランドとして、レーサーを始めとする多くのアスリートからリスペクトを受けるブランドである。
その前身であるホイヤー社は、1860年、当時弱冠20歳であったエドワード・ホイヤーによって、スイス・サンティミエに創業されている。1868年にリューズ巻き懐中時計の特許を取得、1889年にはパリ万国博覧会でスプリットセコンド・クロノグラフを出品し銀賞を受賞するなど、早い時期から頭角を現していた。
そして、1916年には今なお語り継がれるストップウオッチのマスターピース「マイクログラフ」を発表。この100分の1秒計測が可能という画期的な計測機器で、ホイヤー社はスポーツシーンに欠かすことのでないブランドとして一躍世界的に認知される。
実際、この功績が認められて、1920年のアントワープ大会から続けて、3度のオリンピック公式計時を担当することになる。
すでに1911年の段階で、自動車用のダッシュボード用クロック「タイム・オブ・トリップ」を発表していた同社だが、モータースポーツとの深い関わりは、その後も継続して続けられている。
1964年には伝説のロードレース「カレラ」の名を冠したクロノグラフを発表し、当時多くのレーサーたちに愛用された。
そして、1969年には世界初の自動巻きクロノグラフ・ムーブメントを積んだ「モナコ」を発表。ハリウッドスターのスティーブ・マックウィーンが公私共に愛用したことでもよく知られ、その様子は名作フィルム「栄光のル・マン」によって、世界中のレースファンの目に焼きつけられた。
その後、他の多くのブランドが辿るように、1970年代のクオーツショックによって、ホイヤー社も一時経営危機に陥る。しかし、1985年、F1マクラーレン・チームのオーナー会社でもあったタグ・グループの投資によって見事復活を遂げ、現在のタグ・ホイヤーに改称。
従来以上にモータースポーツとの関わりを深めるほか、タイガー・ウッズ、マリア・シャラポワ、ブラッド・ピッド、ユマ・サーマンなどをアンバサダーに迎え、積極的なブランドPRを展開。2004年にはタイミングベルトやインゴットを採用した「V4」のプロトタイプ、2005年には腕時計で初めて100分の1秒計測が可能な自動巻きクロノグラフ「キャリバー360」を発表するなど、メカニズム面でも大いに注目を集めている。
【創業年】1860年
【創業地】スイス、サンティミエ
【主なシリーズ名】グランドカレラ、カレラ、リンク、モナコ、ニューアクアレーサー、フォーミュラ1
【問い合わせ先】LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー ディヴィジョン 03-3613-3951
公式サイト:http://www.tagheuer.com/
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー ディヴィジョン
Tel. 03-3613-3951