山本浩未×渡邉季穂 親友対談 夢中になるものがあると、きれいになれる(4・最終回)
Beauty
2015年4月30日

山本浩未×渡邉季穂 親友対談 夢中になるものがあると、きれいになれる(4・最終回)

山本浩未×渡邉季穂 親友対談

夢中になるものがあると、きれいになれる(4・最終回)

「私たち世代の健康の秘けつ、そっと教えます」

ヘア・メイクアップアーティストの山本浩未さんを迎えてのビューティ対談、最終回。
大人になると健康づくりも趣味のひとつ。そう考えると夢中になれるものはたくさんあるはず。「いつもの目線だけで生活していたら、そうそう見つからない。夢中になれるものは、ちょっと横道に入ったところや、寄り道の過程にあったりするもの」と浩未さんは語ります。

文=染谷晴美写真=北原 薫

当たり前にある日々の生活も、夢中の対象

ツアー5日目│2009.03.22の1枚

山本浩未さん

山本浩未 じつはもうひとつ、ハマっているものがあります。それはなにかといえば、ウォーキング。もともとは、足腰も弱いし歩くことは大きらいだったんです。でも、どのお医者さんに行っても、「歩くことが基本」と言われるわけですよ。それで仕方なくはじめたのですが、“MBT”というシューズを見つけてから一変、いまは歩くことが楽しくしてしかたがない。
MBTは、裸足で生活をしているマサイ族の優れた歩行技術を応用したという科学的なシューズで、とにかく快適。これを履くようになってから、ぐんぐん歩けるようになりました。いまは、荷物が多いとき以外は極力タクシーに乗らないようにしているし、時間があるときは街中をぶらぶらしたり、ジムのプールでもそう、積極的に歩くようにしています。

渡邉季穂 いいですね。最近の興味といえば、私の場合は“きちんと生きていくこと”かな。
わかります? ちゃんと歩く、ちゃんと料理をつくるという、ひとによっては当たり前のことに、いまとても憧れているの。

浩未 たしかに、お互い時間の不規則な仕事だから、日々の生活をふつうにできるっていうのは、つねに目標かも。

季穂 だから、少しでもそういう時間がもてればと、仕事をシフトしてみたりもするのだけれど、いざ、自由になる時間ができると、不安になっている自分がいるんですね。やることは山のようにあるはずなのに、いまなにをしていいのかわからない。そこを今年は調整していきたいなと思っています。
あとは健康。いま、からだのなかからの健康づくりにハマっています。

定期的にからだのメンテナンス。健康を極めるのもおもしろい

季穂 昨年はじめて人間ドックに入ったんです。その結果、ちょっと改善が必要なところが出てきて、さっそくお薬を処方していただいたのですが、それを飲んでから、すごくからだがラクになってびっくり。
いままでは、なんとなく体調がすぐれないときは、マッサージや鍼などに行っていましたけど、これからは、病院に行くという選択肢もくわえることにしました。

浩未 私は年に1回、必ず健康診断は受けていますよ。結果は聞きに行きませんけど(笑)。要は、お医者さんに診てみてもらうのが好き。ある意味、これは趣味ですね。

季穂 たしかに、浩未さんはしょっちゅう病院へ行っている気がします(笑)。
いずれにしても、メンテナンスは大事です。私は頑固な頭痛もちで、先日もある整体を紹介されたのですが、カイロプラクティックの前はレントゲンを撮らなきゃいけないってことでまずは脳神経外科に。そこで、せっかくだからとCTまで撮ってみたところ、脳は問題ない、骨にも大きなゆがみはないから、これは自律神経だねと言われたのです。
たぶん、疲れすぎて神経が眠れていないのが原因だから、眠れるようにお薬を処方しましょうと。

ツアー5日目│2009.03.22の1枚

浩未 原因がわかってよかった。やっぱりメンテナンスは必要ですね。
整体といえば、私もついこのあいだ、すごくいいところを紹介してもらいましたよ。
そこは新しいスタイルのカイロプラクティックで、ポキポキやるのではなく、15分くらい顔に機械のようなものをあてるだけ。ところが、家に帰ったら爆睡。いつもは途中で1、2度目が覚めるのに、その日はノンストップで12時間も眠れたんです。たぶん、それは治療の効果。おどろきました。

季穂 これからも、病院や整体を気軽に利用して、定期的にケアしていきたいですね。

浩未 そう、からだを動かして自分自身もがんばったうえで、足らないところはプロの手に頼る。それが私たちの健康の秘けつです。

ちょっとした寄り道が、人生の楽しみにつながる

――夢中になれるものがほしいけど見つからないというひともいるかと思いますが

浩未 結局、ハマれるものがないというひとは、ハマれるものを探そうとしていないんだと思います。いつもの目線だけで生活していたら、夢中になれるものなんて、そうそう見つからない。ちょっと横道に入ったところや、寄り道の過程に案外あったりするものなので、やっぱり、日ごろからそれを探す努力をしなきゃ。意識することですよ。
私が宝塚にハマったのは、前にも言ったように、仕事がきっかけ。そのときは宝塚にはまったく興味がなかったのですが、熱心にお声をかけていただいたので、じゃあやりましょうということでお引き受けしたんです。
結果的に、あのときの「じゃあ」という一歩踏み出す行為、ちょっとくらい寄り道してもいいかなと思ったことが、いまにつながっている。

季穂 私が舞台を好きになったそもそものきっかけは、“宝塚にハマった浩未さん”。キャッキャしながら劇場通いしている様子を見て、なんでそこまで夢中になれるんだろうと不思議で、どうしてもその理由を知りたかった(笑)。
だからいまでも宝塚は、たんに観るのが好きなだけでなく、それを観ている浩未さんを見るのが好きだから足を運んでいる、という感も少なからずあります。とにかく、一緒いると元気になれるんです。

――思いをおなじにするひとの存在も、プラスに働くということですね

季穂 そうですね。夢中の度合いが倍増して、エネルギーがより活性化される。自分自身もみがかれます。

浩未 好きなものがおなじひととは、初対面でもすぐ打ちとけ合えます。たまたま私は宝塚だっただけで、韓流が好きなひと、鉄道が好きなひとも、みんなそうだと思いますよ。

季穂 楽しい時間を共有するのがまた楽しい。これからもよろしくお願いします。

浩未 こちらこそ!

(了)
ツアー5日目│2009.03.22の1枚

Profile
山本浩未(ヘア・メイクアップアーティスト)

資生堂美容学校卒業後、化粧品メーカーにて、ヘア・メイクアップアーティストとして、宣伝、広報、商品開発などに従事する。1992年よりフリーランス。
「生活者としてのきれい」をテーマに、美容誌や女性誌を中心にシンプルでわかりやすい美容理論を展開。メイクアップ、コラムの執筆、トークショーへの出演、化粧品の商品開発へのアドバイスなど、幅広く活躍中。

           
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