新年会で語りましょう(3)
BEAMS創業30周年記念
photo by FUKUDA Emiko
31年目を祝して、一緒に何かやりましょう!
島津由行 ちょっと真面目な話に戻るけど、30年目はどうでしたか。
窪 浩志 僕たちが入った頃は「商店」でしたから、まだ30年って感じもありますね。区切りを迎えて、自分の年齢もあるし、新しいスタートを切らなきゃいけないという使命感というかプレッシャーはありますね。
島津 バイヤーとしては?
窪 BEAMSは今年900人規模の会社になる予定で、このサイズになると、見て覚えたりとか、肌で感じるとかの次元ではなく、オペレーションで商品を説明したり、社員教育したりと、まったく違うものになるんですね。昔って言うと恥ずかしいですけど、いい社員って個性的でオシャレでぶっ飛んでいて、ちょっと言うこときかないぐらいの方が面白がられて可愛がられた。だけど、今はそれだとダメなんですよ。
青野賢一 規格外が認めてもらえない。
窪 ここでダメな会社にしていかないようにどうしていくかをすごく考えていますね。それは僕たちの責任なんですよね。危機感は感じていますね。
島津 なかなか難しいよね。もう「会社」だもんね。
窪 うちの社長は良い意味で楽天家なので、大企業だとか全く思ってないんですけどね。
山崎勇次 30年はそんなに意識はしていませんが、ここまでやってこられたのは居心地が良いというのが基本にあって、でもいじわるな先輩もいっぱいいましたけど(笑)、勉強したこともたくさんあるし、服が好きでここまで来たので。うちの会社は人が面白いですよね。服好きが根底にあって、さらに違う楽しみを知っている人が多い。個々にプラスαがあって、それの集合体なんですよね。
島津 30周年のモノづくりは多いの?
青野 いろんなセクションやバイヤーが取り組みましたね。
窪 取り組みで一番大きいのは、東京ディズニーシー内のメディテレーニアンハーバーの『ヴェネツィアン・カーニバル・マーケット』(※2007年3月20日まで販売中)でのコラボショップのプロデュースですね。
青野 窪さん一人で商品開発をしたプロジェクトです。
島津 ディズニーのキャラクターが使えるわけだ。
窪 キャラクターの力はすごいですね。子供と映画『ファインディング・ニモ』を観てすごく感動して作った、オレンジと黒と白のカクレクマノミのイメージのボーダーTシャツなども好評です。
山崎 僕は、僕が担当しているインターナショナルギャラリー ビームスとビームスFは当初30年企画は一切やらないと言っていたんですが、年末に『モンクレール』に日本を代表するアートディレクターの田名網敬一さんが1点1点直接絵筆をふるったアート企画などを行いました。
島津 BEAMSで今後、ホテルとかやらないの?
青野 洋服もまだ未熟なのに、それってどうなのかな? っていつも思うんですよね。僕がやっている音楽もそうですけど、本業をおろそかにしないで、何か新しいことができないかを考えることが大事ですね。
島津 BEAMS RECORDSでは30周年は?
青野 去年の10月に『1976-2006 ~BEAMS 30th ANNIVERSARY~』というCDをリリースしました。僕もアーティストとして参加しています。
島津 たとえば、オウプナーズに参加している僕とBEAMSさんでのコラボとかできるの?
青野 お話の内容次第で、窪さん、山崎さんに言っていただければ。
窪 やりましょうよ。
青野 たとえば、オウプナーズとギャラリーだけの限定とかで売れたらいいですね。
島津 受注制でもいいかもね。
青野 そういうつながり感はいいですよね、非常に。
窪 安くていいものができますよね。
島津 シルクのシャツとかやりたいなぁ。
青野 今度、デザイン検討会やりましょう。
島津 また飲めるかな?(笑)。