junhashimoto|2014年春夏コレクション
FASHION / MEN
2014年11月25日

junhashimoto|2014年春夏コレクション

junhashimoto|ジュンハシモト

ストイックで無骨なアイテムに遊びの要素を宿らせる

「裏での傾き」が効いた最新コレクション

今シーズンのルック撮影について、「日本特有の色味である“群青(ぐんじょう)”をバックに使用した世界観は、どことなく和のテイストが表現されている」と話すデザイナーの橋本 淳氏。“inside”をテーマにした最新コレクションとは。

Text by KAJII Makoto (OPENERS)

随所に散りばめられた“遊び”

――2014年春夏コレクションのテーマ/コンセプトは?

テーマは“inside”。さまざまなディテールと見えないところでも遊びをもたせることをコンセプトに、裏地の遊びなどを随所に散りばめたコレクションです。古くからの日本語であらわすのであれば、「傾く(かぶく)」。傾くとは、「奇抜な身なりをする」という意味です。裏地やディテールに「裏での傾き」を潜ませることで、アイテムに遊びの要素を宿らせました。クリエイションは、ストイックで無骨です。junhashimotoならではのシンプルなデザイン性にくわえて、着用者をもてなすというスタンスが最大の魅力となっています。

――今シーズンのルック撮影でこだわったポイントと、注目してほしいところは?

日本特有の色味である「群青(ぐんじょう)」をバックに使用した世界観で、どことなく和のテイストを表現しています。光の加減を最小限にして、独特の青みのなかから、浮き上がるように見せました。随所に散りばめられた、裏地の遊びやディテールの浮き上がりをチェックしてほしいですね。

――スタイリング、シルエット、カラーなど、昨年の春夏コレクションとのちがいは?

シルエットは、例年に比べてトップスには少し余裕をもたせています。その代わりにボトムは極力細く見せており、上下の非対称なシルエットは独特なものになっています。タイトフィッティングのみに固執せず、少しゆとりをもたせたリゾートスタイルも提案しました。ネイビーをベースとし、さまざまな青を使い表現することで、浮世絵の色味のように仕立てています。

――今シーズンのキールック(コーディネイト)は?

コートを活かしたコーディネイト(右下)です。アイコンカラーでもある青味が映える、ブルーを主体としたメインルックですね。機能性を重視したナイロンコートは発色もよく、その軽さも特徴となっています。おなじカラートーンでのコーディネイトは、毎シーズンの定番。自然に生まれる優しいグラデーションが魅力です。

junhashimoto|2014春夏 01

junhashimoto|2014春夏 10

junhashimoto|2014春夏 18

麻素材で都会のオアシスを表現

――キーアイテムとキーカラーは?

キーアイテムはレザーのアイテムです。とくに、春夏のコレクションにふさわしい、裏地にメッシュを使用したスウェードはぜひご覧いただきたいですね。発汗時の蒸れも軽減できる裏地にはストレッチ性があり、オリジナルでミリタリー柄を転写した素材をつくりました。身体の動きに馴染みやすく、機能美にも、本テーマにも沿った遊びを大いに体感できる逸品といえます。

――今シーズンこだわった「素材」は?

天然の冷感素材である麻を使用し、近年の猛暑にたいして都会のオアシスを表現しています。また速乾性に優れた素材を使用するなど、タイトな服を着たときの不快さを少しでも軽減できるよう、さまざまな用途に配慮して、こだわりぬいた生地を使用しました。

――今、ファッションシーンで注目していることは?

80年代ファッション回帰が、いつまでつづくのか?

――仕事/プライベートにかかわらず、2014年の個人的な目標を教えてください

junhashimoto海外進出に向け、個人の英語力のアップを目指します。

<主な取り扱い店>
エストネーション、阪急阪神百貨店、三越伊勢丹

問い合わせ
junhashimoto表参道ヒルズ
Tel. 03-5414-1400
http://junhashimoto.com/

           
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