新機構のオープントップを採用した911タルガ登場|Porsche
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2015年1月16日

新機構のオープントップを採用した911タルガ登場|Porsche

Porsche 911 Targa|ポルシェ 911 タルガ

新機構のオープントップを採用した911タルガ登場

ポルシェは、デトロイトモーターショー(NAIAS)において、新型「911 タルガ 4」と「911 タルガ 4S」を発表した。あたらしく生まれかわった「911タルガ」は、往年の「911 タルガ」を彷彿とさせるキャノピーデザインと、新機構のオープンシステムを採用している。

Text by SAKURAI Kenichi

見どころは往年のデザインを採用したあたらしい電動ルーフトップ

新型「911 タルガ」は、タイプ901から930964までに採用されていたクラシカルなタルガのデザインをモチーフにしている。そもそもポルシェがタイプ901で1965年に初ラインナップした「タルガ」は、「タルガ・フローリオ」レースで勝利したことを記念してつくられたセミコンバーチブルモデル。前席上部のルーフのみを取り外し、ボディ剛性の低下を最小限に食い止めながら、手軽にオープンエアモータリングがたのしめるようにと開発された。

同様の手法はミドシップモデル、「914」にも採用された。一般に、このルーフ上部を取り外すスタイルを“タルガトップ”と呼んでいるように、タルガという名称とデザインは、セミコンバーチブルスタイルの代表的なシステムとして浸透している。近年の911では、大型のスライディングガラスルーフを採用したモデルをタルガとしてラインナップしていたが、このタイプ991のタルガで原点回帰を果たしたといえるだろう。

Porsche 911 Targa 4|ポルシェ 911 タルガ 4

Porsche 911 Targa 4S|ポルシェ 911 タルガ 4S

あたらしいタルガでは、初代タルガ同様幅広のBピラーをそなえ、Cピラーを省略したサイドウィンドウにまで回り込んだワイドなリアウィンドウをもつ特徴的なデザインを採用。フロントシート上方のルーフセクションが可動式となっており、このルーフセクションは後方を支点として開くリアウィンドウ下に収納される。

収納のさいは、Bピラー左右最上部が内側に移動。太い固定式Bピラー内側に隠されたルーフを支持するフレームがトップを持ち上げなら、後方に可動するという、これまでにないまったくあたらしいシステムをもちいる。もちろん、このルーフシステムはスイッチひとつで開閉が可能。以前のタルガのように、スライドしたガラスが二重になって、後方視界を妨げるようなこともなく、オープン状態でも良好な視界を確保している。

ラインナップは、先代モデルと同様に2バージョン。いずれも4WDを採用する。「911 タルガ 4」は、350ps(257kW)を発生する水平対向3.4リッターエンジンを搭載。トップモデルとなる「911 タルガ 4S」は、排気量3.8リッターの400ps(294kW)エンジンを搭載する。どちらもポルシェ トラクション マネージメント(PTM)搭載の4WDシステムを採用し、後方荷重が増えるタルガに対応。PDKとスポーツクロノパッケージを装備した場合、911 タルガ 4Sの最高速度は296 km/hに達し、0-100 km/h加速タイムは4.4秒をマークするという。NEDCにおける燃費はリッターあたり10.8km、CO2排出量は214g/km。

本国ドイツでのデリバリーは2014年5月より開始される予定で、本国仕様の標準装備とVAT(付加価値税)こみの金額が、911タルガ 4で109,338ユーロ(およそ1,550万円)、911 タルガ 4Sが124,094ユーロ(およそ1,760万円)と発表された。

伝統的な「タルガ」のネーミングにふさわしいクラシカルなスタイリングと、ドラマチックな新システムをもった新型「911 タルガ」は、911ラインナップの中で、いままで以上に注目される存在になりそうだ。

           
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