ASTON MARTIN|アストン マーティン ONE-77
ASTON MARTIN|アストン マーティン ONE-77
NA車史上最強の自然吸気エンジンを戴く77台限定モデル
アストンマーティンが来年からデリバリーを開始する、世界に77台のスーパーカー「One-77」。このモデルに、搭載されるエンジンは世界でもっともパワフルなNA(自然吸気)エンジンになることが発表された。
文=ジラフ
NA史上最強のパワートレイン
アストンマーティンによると、搭載されているエンジンはOne-77専用の7.3リッターV型12気筒ガソリンエンジン。自然吸気ながら最高出力750ps、最大トルクでも76.5kgmを発揮するという力強い走りが一番の特徴である。ちなみに、同車がもつパワートレインが、現在市販されているNA車史上最強のものだという。
One-77の価格は100万ポンド(約1億3200万円)。現在、開発テストの最終段階だといわれているが、限定数である77台は完売したという。
BRAND HISTORY
いまもっともクールなスポーツカーブランドとして、世界中から注目を集めているのが、イギリスのASTON MARTIN(アストン・マーティン)だ。1914年にライオネル・マーティンとロバート・バンフォードにより設立された小さな会社は、アストン・クリントンと呼ばれるヒルクライム競技で成功をおさめたことからアストン・マーティンのブランドを名乗るようになり、その後もモータースポーツやスポーツカーの歴史に輝かしい足跡を残す。
反面、経営の面では幾度も危機に追い込まれ、そのたびに救いの手が差し伸べられるという、まさに波瀾万丈の道を歩みつづけてきた。たとえば、1947年にオーナーとなったデイビッド・ブラウンは、優れた経営力とエンジニアリングのセンスを活かして、自らのイニシャルを冠したスポーツカー「DB2」や、レース用マシーン「DBR1」で、その名前を残している。最近では、フォードがその株式を、プロドライブを創業したデイビッド・リチャード率いる投資家集団に売却したことが記憶にあたらしい。
しかし、アストン・マーティンはいつの時代も漲るパワーと美しいスタイルを備えたスポーツカーづくりを貫いている。現在のラインアップは「V8ヴァンテージ」「DB9」、そして4ドアサルーンの「ラピード」のラインナップを拡げている。