第7世代コルベットを来春より発売開始|Chevrolet
Chevrolet Corvette|シボレー コルベット
第7世代コルベットを来春より発売開始
ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMJ)は、シボレーのフラッグシップスポーツカー「コルベット」と、キャデラックのEセグメントセダン「CTS」の新型車を、それぞれ来春より日本でも発売すると発表した。コルベットは1954年に誕生した伝統あるアメリカンスポーツカーで、今回のモデルは7世代目に当たる。いっぽうのキャデラック「CTS」は、キャデラック久々のFRセダンとして2003年に誕生。今回登場した新型車は、第3世代にあたる。
Text by SAKURAI Kenichi
2モデル計6グレードを一気に導入
今回、ゼネラルモーターズ・ジャパン(GMJ)が日本への正式導入を発表した両モデルは、ともに2014年4月から販売を開始する(一部5月)。
発表に先立ちGMJの石井澄人代表取締役社長は、「日本での商品ラインナップは、両ブランド合わせて2010年の4モデル(シボレー「コルベット」「カマロ」、キャデラック「CTS」「SRX」)から、現在では倍の8モデルにまで拡大。ディーラーネットワークも整備し、GMのグローバルコンセプトにもとづくCIを導入した店舗へとリニューアルをおこない、ユーザーサービスを向上させている」とスピーチ。日本市場でも徐々に存在感をもつブランドに成長していることを強調した。
日本では両ブランドとも、もともと民族系ディーラーが輸入販売権をもっていた時代が長く、GMJがあらたに輸入権を移管し、ディストリビューションを開始してからは、ご存知のようにリーマンショックや本国でのGMの破綻などで販売が低迷していた時期もあった。石井社長のスピーチは、そうしたボトムラインからの復活を印象づけるものでもあった。
ちなみにシボレー、キャデラックを合わせた販売台数は、2009年の年間400台強から、昨2012年ではほぼ3倍に当たる約1,200台にまで回復してきた。これにはシボレーのコンパクトカーである「ソニック」やSUVの「キャプティバ」が貢献している。
今年の販売台数は未公表だったが、ほぼ通年販売をおこなったキャデラックのあたらしいコンパクトセダン「ATS」の販売が順調であると聞くことから、実績を上積みできているはずだ。
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シボレー コルベット
新型「コルベット」は、ベースとなる「コルベット クーペ」と、スポーツ性能を高めた「コルベット クーペ Z51」をラインナップし、それぞれに7段MTと6段ATを用意。オープンモデルの「コルベット コンバーチブル」と「コルベット コンバーチブル Z51」は、全車6段ATをラインナップする。
ワールドプレミアは、今年1月に開催されたNAIAS(デトロイト モーターショー)で、スティングレイ(アカエイ)をモチーフにした新世代のデザインと最先端のテクノロジー、そして歴代最高のパフォーマンスをそなえた全世界注目のニューモデルとして登場した。ちなみに本国アメリカでは、このモデルから車名は「コルベット スティングレイ」に改められている。
コルベットといえば、まずはV8エンジンである。伝統あるスモールブロックのエンジンは、レーシングマシンのユニットをベースに開発された「LT1」で、最新の直噴システムやアクティブ フューエル マネジメント、連続可変バルブタイミングなどを採用。6.2リッターの排気量を持ったV型8気筒OHVで、これをフロントミッドに搭載する。
コルベット クーペとコルベット コンバーチブルは、最高出力339kW(460ps)、最大トルクは624Nm(63.6kgm)、スポーティ仕様のコルベット クーペ Z51とコルベットコンバーチブル Z51は、クラストップレベルの最高出力343kw(466ps)、最大トルク630Nm(64.2kgm)を実現しながら、同時に気筒休止システムを採用し、コルベット史上最高の燃費性能を両立。米EPAハイウェイモードにおいては、リッター12.3kmをマークしているという。
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ル・マン24時間からのフィードバック
ボディは誰が見ても「シボレー コルベット」のニューモデルであるとわかる歴代モデルの進化版で、最新のエアロダイナミクスにより、空気抵抗やダウンフォースを追求。これには、ル・マン24時間レースに参戦した「C6.R」からフィードバックした、空力にかんするノウハウが注ぎ込まれているという。
カーボンファイバー製エンジンフードや着脱可能なカーボンファイバー製ルーフパネル、複合素材を使用したフェンダー、ドア、リアクォーターパネル、さらにカーボン ナノコンポジット製アンダーボディパネルなどの軽量素材を採用し、ボディ重量はクーペモデルで1,580kgに抑えられている。
ジェット戦闘機からインスピレーションを得たというコックピットは、本物の素材を厳選し、クラフトマンシップにより精緻なつくりこみを追求。軽量マグネシウム フレームを採用した新型シートなどは、マシンとの一体感を訴えるものだ。
12種類の車両特性を最適化するドライバーモード セレクターや、ドライバーに合わせて設定可能なスクリーンとヘッドアップ ディスプレイを装備したほか、センタースタックには8インチディスプレイを採用したタッチスクリーン式のインフォテインメントシステム“シボレー マイリンク”を搭載。ハンズフリー電話やFM/AMラジオ、Bluetoothオーディオをコントロール可能なほか、バスボックスと2個のサブウーファーをもつプレミアム10スピーカー オーディオシステムが、すぐれたサウンドを楽しませてくれる。
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デリバリーは4月から開始
シャシーは一から開発された新設計のオールアルミ製。スポーツ走行や、サーキット走行時にコンペティティブなセッティングに変化する“アクティブ ハンドリング”、“エレクトロニック リミテッド スリップ ディファレンシャル(Z51)”、“マグネティック ライドコントロール(Z51)”、“ローンチ コントロール”、“トラクション コントロール”、サーキット走行のさいのトルクとブレーキを5段階に制御する“パフォーマンス トラクション マネジメント”など、走りのパフォーマンスを向上させる最先端デバイスをあますことなく採用した。
価格は、2014年4月以降の発売ということで、8パーセントの消費税を付加した設定となる。
4月12日からデリバリーを開始するのが、コルベット クーペ(7MTが918万2,000円、6ATは929万円)とコルベット クーペ Z51(7MTが1,088万2,000円、6ATで1,099万円)の4モデル。コルベット コンバーチブルとコルベット コンバーチブル Z51は5月24日からデリバリーを開始で、それぞれ989万円と1,159万円だ。