新型ポルシェ911ジャパンプレミア|Porsche
CAR / NEWS
2019年6月19日

新型ポルシェ911ジャパンプレミア|Porsche

Porsche 911|ポルシェ 911

新型ポルシェ911が日本上陸

ポルシェジャパンは5月29日、第8世代となる911(992型)の日本仕様を都内で発表した。7月上旬よりデリバリーされる仕様は4種類。AWDの「カレラ4S」とRWDの「カレラS」というふたつの駆動方式に、それぞれのクーペと電動開閉式ソフトトップのカブリオレというボディバリエーションだ。すべて右ハンドル、トランスミッションは8段PDKとなる。

Photographs by SATO YukiText by NANYO Kazuhiro

成長をつづけるポルシェの切り札

日本市場で2018年まで9年連続で販売台数を伸ばし、今年は10期連続成長を目指すポルシェにとって切り札となるニューモデルが、伝統の大看板である今回の新型「911」、そして9月上旬に投入される予定のEVスポーツサルーン「タイカン」だ。

新型911プレスカンファレンスの壇上で、ポルシェジャパン代表取締役社長の七五三木敏幸氏は、タイカンのデビューに備え、全国のポルシェセンターや公共施設で利用できる急速充電ステーションの設置を、漸次的に進めていくと語った。

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またポルシェは、すでにロサンゼルスやドイツのリゾート地ズュルト島、フランスのル・マン、そして上海など世界の6ヵ所に設けられているポルシェエクスペリエンスセンターを、日本では2021年に木更津でオープンさせる予定だ。サーキットや低ミュー路コース、オフロードコースなどを備える同施設により、スポーツドライビングを楽しむ機会を広く提供していくという。

一方で、東京モーターショーへの出展に代わって、「想像力と共振」をテーマに、ポルシェが全世界的に次世代カスタマーと定義するミレニアル世代に向けた独立型エキシビション「scopes Tokyo 」を、11月に東京・渋谷で開催することも発表された。これはベルリンやアムステルダムに続き、世界で3都市目の試みとなる。

Page 2. 伝統とモダンが融合したデザイン

Porsche 911|ポルシェ 911

新型ポルシェ911が日本上陸 (2)

伝統とモダンが融合したデザイン

未来へのビジョンと行動が強く求められる空気の中で、“Timeless Machine”を謳う新しい911はどう進化したのか? まず注目されるのは、パフォーマンスだ。新たに採用された3.0リッター水平対向6気筒ターボエンジンは、先代モデル比でプラス30ps、最大トルクもプラス30Nm向上し、最高出力450ps/6,500rpm、最大トルク530Nm/2,300-5,000rpmを実現している。

対してトレッドがよりワイド化され4WDモデルと2WDモデルが共通化されたボディは、アルミの多用によって先代より12kg軽い240kgに抑えつつ、曲げ剛性とねじれ剛性を5パーセント向上させたという。結果としてニュルブルクリンク北コースラップタイムは、先代比で5秒短縮となる7分20秒を実現している。

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ポルシェAGエクステリアデザイナー 山下周一氏

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発表会ではポルシェAGに在籍する日本人デザイナー、山下周一氏によるデザインエレメントの解説が行われた。

新型911のエクステリアデザインで最大の特徴は、横一文字のフルLEDリア テールランプ。さらにエンジンフードのスリットに沿って縦の垂線状で空力的にも洗練された、ハイマウント ストップランプも印象的だ。

フロント側に目を移せば、近年のポルシェに共通する「919Hybrid」以来の4ツ目を構成しながら、84素子のLEDを用いたマトリックスLEDライトが際立つ。そのカバーレンズは、996型以降の直近モデルに比べてわずかに立てられて、フェンダーラインを長く見せるようデザインされている。加えてボンネットフードには中央を凹面とする2本のエッジが走り、“911らしさ”を追及したディテールといえる。

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また内装についても、進化と原点回帰が巧みにミックスされている。インフォテイメントが一般化してセンターコンソールのスクリーンから縦のラインが強調された従来的なデザインでなく、1970年代の911をモチーフとした水平基調のラインと、901世代を思わせるオーバーハング気味ダッシュボードが目を引く。一方、メーターパネルは、中央のレヴカウンターのみアナログのまま、すべてデジタルメーター化されている。

先進運転支援機能については、衝突被害軽減ブレーキや、0km/hから対応するACC(アダプティブ クルーズ コントロール)、LKA(レーン キーピング アシスト)など加え、「ウェットモード」が新たに採用された。これは濡れた路面を自動検知し、駆動力やシャシーセッティングなどをスタビリティ方向に最大化するという機能だ。

車両価格は、911カレラSクーペが1,666万円、同カブリオレが1,891万円、911カレラ4Sクーペが1,772万円で、同カブリオレが1,997万円となる。新型911が日本市場でどのように受け入れられるか、要注目だ。

問い合わせ先

ポルシェ カスタマーケアセンター

0120-846-911

           
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