G-STAR RAW|祐真朋樹氏が語る「ジースターロゥ」のコラボデニム制作秘話
FASHION / FEATURES
2015年2月16日

G-STAR RAW|祐真朋樹氏が語る「ジースターロゥ」のコラボデニム制作秘話

G-STAR RAW|ジースターロゥ

完成までのエピソードから着こなしのポイントまで

祐真朋樹氏が語るコラボデニム制作秘話 (1)

これまでもアーティストや俳優など、さまざまなコラボレーションをおこなってきたG-STAR RAWが、ファッションディレクターの祐真朋樹氏と、日本人としては初となるコラボデニムを完成させた。スタイリストやエディターとしてだけでなく、フォトグラファーとしても活躍する祐真氏がピックアップしたのは、ブランドの人気シリーズ「NEW RADAR」。自身がはいて納得したモデルというだけあって、オリジナルがもつ特徴に合わせて祐真氏のアイデアが随所に反映された、モダンでシャープな印象のデニムが誕生した。ゆるやかなテーパードフィットのクロップドタイプで、メンズ、ウィメンズのどちらでも違和感なくはけるユニセックスのシルエットになっている。このコラボデニムの発売を記念したローンチパーティにて、コラボレーションに至ったいきさつから着こなしのポイントまで、祐真氏に話を聞いた。

Photographs by JAMANDFIXText by ANDO Sara

カジュアルになりすぎない、シンプルでモダンな仕上がり

――コラボレーションに至った経緯を教えてください。

3年ぐらい前にG-STAR RAWが主催するクラブイベント「RAW NIGHTS」のキュレーターになったのがブランドと親交を深めることになったきっかけです。故デニス・ホッパーがランウェイで詩の朗読をはじめたり、ミッドセンチュリーの家具とコラボレーションをしたり、U2やデヴィッド・ボウイなどのアーティストの撮影を手がけるロックフォトグラファーのアントン・コービンを起用したり……。

G-STAR RAW|ジースターロゥ 02

G-STAR RAWがブランドとしてやっていることは以前からおもしろいなと思っていました。本国のスタッフもとても気さくで感じがよくて。昨年末に「一緒にデニムを作りませんか?」と声をかけていただいたときは、とても光栄に思いました。

――今回のコラボデニムを作った工程について聞かせてください。

4月にアムステルダムの本社まで行ったのですが、1日という限られた時間のなかですべてを決めたんです。午前中に会社見学をして、午後に生地やディテールのアイデアを出して、という具合に。僕のロゴを刺繍で入れることが決まったのでその場でロゴを描き、それをパソコンに取り込んで、という作業などもあり、とにかく展開がとても速かった。

G-STAR RAW|ジースターロゥ 03

G-STAR RAW|ジースターロゥ 06

――仕上がりはいかがですか?

G-STAR RAWのモデル6種類をすべてはいてみて、「NEW RADAR」が一番自分らしかったので、これをベースに作ってみようと決めました。仕上がりはとてもタイトな作りになっています。G-STAR RAW側としても、ブランドをもっとモードにシフトしたいという意識があったのではないでしょうか。サンプルの段階ではもう少しゆとりがあったのですが、さらに細くなって商品が上がってきました。ひざ下がかなり細いので、はくのが少し大変かも(笑)。僕は普段サイズ30をはくのですが、これは31でちょうどいいぐらい。ユニセックス仕様なのでサイズは25から用意しています。もしかすると、女性のほうが似合うスタイルに仕上がっているかもしれませんね。

G-STAR RAW|ジースターロゥ 07

――こだわったポイントは?

G-STAR RAWのデニムはいろいろなデザインが盛り込まれているのが特徴だと思うのですが、シンプルでモダンな雰囲気を出したかったので、タグを取ったりレザーのパッチを外したりと、できる限り省いてみました。大胆に変えているのはレングスで、レギュラー丈のものも用意していますが、少し短めのクロップド丈にしました。そこがほかのモデルと違うところでしょうか。

当初から、デニムを作るならクロップド丈がいいなと思っていました。街を歩いていてもクロップドをはいているひとをよく見かけますし、わりとどんなスタイルにも合わせやすいのではないでしょうか。ゆるい感じになりすぎるのはあまり好きではないので、シャープなシルエットを提案しています。さらに、この形でサイズを変えれば女性でも着られるのではと思い、アムステルダムの企画の女性たちに相談してみたところ「それはいい!」とユニセックスでの展開が決まりました。

G-STAR RAW|ジースターロゥ

完成までのエピソードから着こなしのポイントまで

祐真朋樹氏が語るコラボデニム制作秘話 (2)

「常に同じことを繰り返しててもなにもはじまらない――

G-STAR RAW|ジースターロゥ 12

――オススメのはき方や、コーディネイトの提案があれば教えてください。

もちろんTシャツやスニーカーでもいいと思いますが、個人的に、スラックス感覚でデニムをはくというのが僕の普段の習慣なので、それの延長であってほしいとは思いますね。今日僕が着ているようなタイドアップのシャツスタイルや、ジャケットや革靴を合わせるといった具合に。そして、なんといっても女の子にはいてほしいです。

細身のデニムが好きな女性は多いと思うので、違和感なくはいてもらえるのでは。上はタイトなものよりも、ゆったりめのトップスがカッコいいかもしれませんね。メンズライクなシャツにヒールでセクシーに。ぜひトライしてほしいです。

――コラボデニムをフィーチャーしたインスタレーションを制作されたそうですが、どんなイメージで作ったのですか?

渋谷という土地柄もありますが、ショップの隣に今若い子たちの間で流行っているというクラブがあることもあって、ディスコのイメージが浮かんだんです。80sのようなムードで、場末のライティングでミラーボールがキラキラ回る、クレイジーなディスコ。さらに草間彌生さんの作品からヒントを得て、部屋の中を覗くスタイルに仕上げました。つねに鏡のような意見を探しているという意味も込めて、全面を鏡張りにしてみました。

G-STAR RAW|ジースターロゥ 10

G-STAR RAW|ジースターロゥ 11

――今後もこういったモノ作りのコラボレーションを続けたいと思いますか?

そうですね。僕がなにか役に立つなら今後もやってみたいと思います。プロダクトを作ることはやはり楽しいと感じました。普段あまり関わり合いのないようなひとやモノとつながるとおもしろいですし、自分にはない感覚やものの見方を知るととても楽しいですね。雑誌のページを作るときも、スタイリングを考えるときも、いつもなにかしら考え方や感覚は変わると思うんです。まわりからの刺激とか、置かれている立場や状況、環境などが変われば表現することが変わってくるのは当然ですよね。もちろんベースにあるスタンダードなものは変わらないと思っています。

G-STAR RAW|ジースターロゥ 14

ですが、常に同じことを繰り返しててもなにもはじまらない。ルーティーンになってしまってはつまらないので、なるべくいろんなひとと会ったり関わったりできればといいと思っています。

――ありがとうございました。

G-STAR RAW|ジースターロゥ info

G-STAR RAW×TOMOKI SUKEZANE
価格|1万9950円
発売日|9月6日(木):G-STAR RAW STORE TOKYO(東京・渋谷)
9月13日(木):G-STAR RAW STORE各店、ナノ・ユニバース各店、ZOZOTOWN

制作の舞台裏をとらえたビデオも公開中! コラボレーションデニムをもっと詳しく→

ジースターインターナショナル
Tel. 03-5765-3301
www.g-star.com
facebook|www.facebook.com/GStarJapan
Twitter|twitter.com/GStarRaw_JAPAN

           
Photo Gallery