Audi A2 concept|i3のライバル? 2代目A2はEV
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2015年3月4日

Audi A2 concept|i3のライバル? 2代目A2はEV

Audi A2│アウディ A2

小型電気自動車「A2 コンセプト」フランクフルトに登場!

アウディは、フランクフルトモーターショーに全長3.8メートルの小型EV「A2コンセプト」を出展すると発表した。

文=谷中朋未

BMW i3のライバル?

アウディでは、1999年に初代「A2」を発表。オールアルミニウムボディやアイドリングストップ機能など、当時の斬新なテクノロジーを盛り込んだ革命的なコンパクトカーとして販売されていたが、2005年の生産終了以来、後継が発表されていなかった。

そして今回A2の名を冠したコンセプトモデル「A2 コンセプト」の画像が公開された。ボディサイズは初代A2とかなり近い全長3,800×全幅1,690×全高1,490mmで、現在の同社の最小モデルであるA1よりも短く狭い、非常にコンパクトなサイズながら、充分な全高を確保することで4人が快適に座ることができ、そのうえ電気駆動であることがこのA2 コンセプトの特徴である。

先日、全貌が明らかにされたBMW発の「BMW i3 コンセプト」も、全長3,845×全幅2,011×全高1,537mmのコンパクトなボディをもつ電気自動車。

最高出力125kW、最大トルク250Nmを発生し、一回の充電に要する時間は6時間で、航続距離は130~160kmと言われている。i3は、長距離を走らせるのではなく、あくまで都市での利用を目論んだモデルだと言える。一方A2 コンセプトは現段階でボディサイズしか明らかにされていないものの、ボディサイズやパッケージを鑑みるに、i3のライバルとなるシティコミューターとしての位置づけが想像される。いずれにせよ、同車がどういったユーザーにむけたものなのか、どのくらいのスペックをもつものなのか、さらなる情報が期待されるところだ。

ボディを横切る「ダイナミックライト」が印象的なエクステリア

エクステリアにかんしては、フロントからリヤにかけて、ウィンドウ下に設置される「ダイナミックライト」が特徴。これは各機能を備えた、言わばライン上のライトで、停車時はアプローチセンサーがオーナーのジェスチャーを検知し、ドアロックを解除するほか、走行中は連続的なサイドマーカーライトとして機能する。方向指示を出すと光が全体に走りぬけ、ブレーキをかけると、赤い光の束がテールランプから前方へと流れてブレーキの強さが直感的にほかのドライバーにも伝わるという。また、このダイナミックライトは、ふたつに分割されたアーチ構造として室内にも設置される。

ヘッドライトには、複数のLEDとマイクロリフレクターを組みあわせた次世代LEDテクノロジーを採用。高輝度でありながらも対向車のドライバーにやさしいハイビームを生み出す。テールランプは、視界の状況にあわせて照明を変化。レーザーダイオードによるリアフォグランプは、霧のなかにビームライトを照射し、後続車への警告として赤い三角マークを路面に投影するという。

Audi A2│アウディ A2 03

Audi A2│アウディ A2 07

リアシートのあいだにはシティサイクルも収納可能

シートアレンジは、フラットなフロアに軽快感のある4座の独立シートを配置し、シートクッション下は収納スペースになっている。自転車も展開しているアウディらしく、リアシートのあいだには前輪を取りはずしたシティサイクルも収納できるとしている。

アウディは、フランクフルトモーターショーでA2コンセプトのほかにもふたり乗りのタンデムEV「アウディ アーバン コンセプト」も公開。双方ともに、コンセプトはことなるものの使い勝手が考慮された新世代のモビリティだ。アウディの電気自動車にたいする意欲の高さを垣間見ることができるエキシビションになることはまちがいないだろう。現在、実現が期待されているスマートグリッド社会において、EVのバッテリーが蓄電池として地域のエネルギーシステムの一端を担うことが想定されていることから、OPENERSではEVを社会とつなあがるという意味を込めてSNV(ソーシャル・ネットワーク・ビークル)と謳っている。その意味で、アウディのEV戦略が、まさにあたらしいエネルギー社会を築く原動力となることを期待したい。

アウディ コミュニケーション センター
0120-598-106

           
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