Mercedes-Benz C 63 AMG|メルセデス・ベンツ C 63 AMG
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2015年2月25日

Mercedes-Benz C 63 AMG|メルセデス・ベンツ C 63 AMG

Mercedes-Benz C63 AMG|メルセデス・ベンツC 63 AMG

C 63 AMGが大幅に改良されて、今夏に登場

ダイムラーは、メルセデス・ベンツC 63 AMGの改良型を2011年7月にリリースすると発表した。

文=松尾 大

SL 63 AMGのイメージを踏襲

改良型のC 63 AMGは、よりダイナミックで高い運動性能があたえられる。フロントデザインは、大きなスリーポインテッドスターを配したあたらしいラジエーターグリル、横方向に伸びたウイングタイプのルーバー、ハイグロスブラックに塗装されたロワークロスメンバーが取りつけられたフロントエプロン、AMGスペシャルデイタイムライト、サイドのエアアウトレットなどSL 63 AMGを彷彿とさせるもの。ボンネットはアルミニウム素材がもちいられ、ヘッドランプのクリアレンズの素材も変更されている。とくに、オプションのインテリジェント・ライト・システム(ILS)を選択すると非常に広い視野が得られるとしている。

足もとは、フロントに235/40R18、リアに255/35R18というファットなタイヤを履き、5ツインスポークの軽量なアロイホイールは、チタングレイに塗装され、精悍なアピアランスだ。リアデザインも、SL 63 AMGを思い起こさせるもので、特徴的なディフューザー、クロムメッキがほどこされたツインテールパイプのAMGスポーツ・エグゾースト・システムからなる。

Mercedes-Benz C63 AMG|メルセデス・ベンツC 63 AMG|02

Estate

トランスミッションもSL 63 AMGに搭載されたAMGスピードシフトMCT(7速AT)が搭載される。これは、従来のオートマチック車にもちいられてきたトルクコンバーターを多板クラッチに置き換えることで、トルク伝達ロスをなくし、レスポンスも向上させたもの。

トルコンのすべりがなくなることから、燃費面でも優れており、4つの走行モードが設定されているなかでもっとも燃費のいい「コントロールド・エフィシェンシー」=Cモードでは欧州複合燃費が、セダンで12.0ℓ/100km(8.3km/ ℓ)、エステートで12.3ℓ/100km(8.1km/ ℓ)をマーク。これは、従来モデルと比べると、それぞれ1.4 ℓ(0.8km)、1.3 ℓ(0.7km)と約10パーセント程度、燃費性能が向上しているとともに、CO2排出量はセダン280g/km、エステート288g/kmに抑えているのも特筆すべき点だ。

AMGスピードシフトMCTには、Cモード以外にも、スポーツドライビング用のSとS+、マニュアルモードであるMの4タイプのシフトプログラムが選べ、S+モードとMモードでは100ミリ秒という超高速シフトが実現されるという。

487psを発生させるAMGパフォーマンスパッケージ

搭載されるエンジンは、従来どおりの自然吸気V型8気筒DOHC6,2リッターユニットで、最高出力336kW(457ps)/6,800rpm、最大トルク600Nm(61.2kgm)/5,000rpmという数値には変更がない。動力性能は0-100km/h加速がセダンで4.5秒、エステートで4.6秒、最高速度は欧州の紳士協定である250km/hでリミッターが作動する。

さらなる高性能を求めるという場合には、AMGパフォーマンスパッケージがオプションで用意される。このパッケージでは、最高出力が358kW(487ps)にまで高められ、0-100km/h加速はセダンが4.4秒、エステートが4.5秒をマークする。

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そのほか、AMGスポーツサスペンションはさらに改良され、あたらしいダンパー、スプリングとあいまって、ライドコンフォートが向上しているという。また、AMGスピード・センシティブ・ステアリングは13.5:1というスポーティなギア比で、電動パワーステアリングの採用によって、燃費面でも改良できたとしている。インテリアでは、メーター類のデザインを変更。あたらしい3スポークのAMGパフォーマンスステアリングホイールを装備し、裏側にはアルミ製のパドルシフトがつく。

初採用機能「テレマティックス」

SクラスCLSで採用されている11のドライビング・アシスタンス・システムが装備される。最新のレーダー、カメラ、センサーなどを駆使し、高いレベルの安全を手に入れることができたとしている。

具体的には、アダプティブ・ハイビーム・アシスト、アクティブ・レーン・キーピング・アシスト、アクティブ・ブラインド・スポット・アシストなど。また、センターコンソールをとおし、インターネットを使用することができるテレマティックスという機能は、このモデルで初の装備となり、徐々にほかのクラスでも採用される予定だという。

ダイムラーによると、発売からこれまで3年半のあいだに17,000台を売り上げたC 63 AMGだが、そのうちの88パーセントはセダン、12パーセントがエステートだったとしている。あたらしくなったC 63 AMGのドイツ国内での価格はセダンが7万1,340.5ユーロ(約806万円)、エステートが7万3,899ユーロ(約835万円)、AMGパフォーマンスパッケージは、セダンが+7,166.2ユーロ(約81万円)、エステートが+6471.7ユーロ(約73万円)という設定となっている。

           
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