Mercedes-Benz S-Class HYBRID|メルセデス・ベンツ Sクラス ハイブリッド 仕様追加
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2015年3月20日

Mercedes-Benz S-Class HYBRID|メルセデス・ベンツ Sクラス ハイブリッド 仕様追加

Mercedes-Benz S-Class HYBRID|メルセデス・ベンツ Sクラス ハイブリッド
Mercedes-Benz S 63 AMG|メルセデス・ベンツ S 63 AMG

環境に配慮した、あらたなSクラス

メルセデス・ベンツ日本は、同社の最高級セダン、Sクラスのハイブリッドモデル「Sクラス HYBRID」に標準ホイールベース仕様を追加。「S 63 AMG ロング」に新開発エンジンを搭載し、11月10日より全国で発売開始した。

文=松尾 大写真=メルセデス・ベンツ日本

燃費向上に重点をおいた追加装備

今回、モデル追加とエンジン変更がおこなわれたSクラス。そのキーワードはやはり「環境」だ。
まず、輸入車初のハイブリッドモデルとして2008年に登場した「SクラスHYBRIDロング」のショートホイールベース仕様「Sクラス HYBRID」。これまでのSクラス HYBRID ロングに比べ、全長で13cm、最小回転半径で約20cm短かい標準ホイールベースを採用し、ドライバーにとって取り扱いやすいボディサイズとしたものだ。Sクラス HYBRID ロング同様、量産ハイブリッド車初の小型軽量なリチウムイオンバッテリーの採用により、ハイブリッド化による重量増はベースモデルと比較して75kg、トランク容量は同容量を確保している。

最大160Nmのトルクを発生する小型電気モーターは、発進時や加速時などトルクを必要とするさいに「ブースト機能」としてガソリンエンジンをサポートしエンジンの負荷を減らす一方、減速時にはジェネレーターとして運動エネルギーを回収することでバッテリーを充電する「回生ブレーキ」として機能する。さらに、減速して時速15kmを下まわるとエンジンが停止し、アイドリングストップ状態となるECOスタートストップ機能(アイドリングストップ機能)が燃料消費低減に大きく貢献。その結果、Sクラス HYBRIDの燃費(10・15モード11.2km/ℓ)は、S 350に比べ約30パーセント向上している。

なお、バッテリーの充電状態やモーターのアシスト状態は、エナジーフローディスプレイとしてメーターパネル内のマルチファンクションディスプレイにリアルタイムに表示。「Sクラス HYBRID」の排ガス性能は、国土交通省による「平成17年排出ガス基準75%低減レベル」認定を取得しており、さらに「平成22年燃費基準+25%達成」の認定も獲得したことで、エコカー減税対象車として、自動車取得税・重量税が100パーセント減免されている。

Mercedes-Benz S-Class HYBRID|メルセデス・ベンツ Sクラス ハイブリッド Photo02

ダークウォールウッドナットトリム採用のS 63 AMGインテリア

Mercedes-Benz S-Class HYBRID|メルセデス・ベンツ Sクラス ハイブリッド Photo03

環境性能を約5割改善させた5.5リッターエンジン

もうひとつは、ハイパフォーマンスモデルである新型「S 63 AMG」だ。メルセデスAMG社開発による新エンジンは、排気量を従来の6.3リッターから5.5リッターへ800ccと大規模なダウンサイジングを図りながら、綿密な燃料噴射をおこなうピエゾインジェクターをもちいたスプレーガイデッド・ガソリン直噴式燃料噴射システムや1ミリ秒以内に点火スパークを最大4回発生するマルチスパーク・イグニッション、ツインターボチャージャーなどの最先端テクノロジーを駆使し、従来モデルに比べ大幅な性能アップと燃費向上を両立しているという。

最高出力400kW(544ps)、最大トルク800Nmと従来の6.3リッターモデルに比べ、プラス14kW(プラス19ps)/プラス170Nmのパフォーマンス向上を実現しながらも、環境性能も大幅に高めている。あらたにECOスタートストップ機能や、新採用の湿式多板クラッチをもちいたトランスミッション「AMGスピードシフトMCT」(電子制御式7速トランスミッション)を搭載するなどし、燃費は従来モデルに比べ5割以上の改善を図り、CO2排出量は244g/kmを実現。このセグメントにおいてトップクラスの環境適合性をもったモデルとなっている。

装備拡充によるさらなるパフォーマンスの向上

さらに、S 63 AMG ロング専用オプションとして、内外装を変更し、さらなるパフォーマンス向上を図る「AMGパフォーマンスパッケージ」も設定される。主な変更点としては、最高出力プラス20kW(プラス27ps)/最大トルクプラス100Nmとしたほか、AMGドライバーズパッケージ(速度リミッターの設定変更)やAMGカーボンファイバーエンジンカバー、AMGパフォーマンスステアリング、チタニウムグレーペイント20インチAMG5ツインスポークアルミホイール(鍛造)がある。

また、ハイブリッドモデルをのぞくSクラスのオプション装備として、ドライバーズアシスタンスパッケージをあらたに設定。これは、アクティブレーンキーピングアシストとディストロニック・プラスのセットからなるものだ。

アクティブレーンキーピングアシストとは、ウインドスクリーン内側に設置したカメラがドライバーの不注意による車線逸脱を検知した場合、ステアリングに振動をあたえドライバーに警告を促すとともに、逸脱した側と逆側のブレーキをかけ車両が自然にもとの車線にもどるようにサポートするもの。ディストロニック・プラスは、従来のディストロニックと同様、悪天候下でも影響を受けにくいミリ波(77GHz)レーダーを使用して前方の車両を監視して先行車との車間を一定に保持するシステムだ。任意に設定した速度まで自動的に加速し、先行車に追従するとともに、新機能として、先行車が停止した場合や渋滞路において時速0km/h まで減速することが可能となった。さらに、先行車が急停止した場合や障害物に接近した場合などには、警告音とランプでドライバーに急ブレーキ操作を促すとともに、ブレーキを踏み込んだときに最大限の制動力を発揮できるよう備えるブレーキアシスト・プラスも付加している。

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Mercedes-Benz S-Class HYBRID|メルセデス・ベンツ Sクラス ハイブリッド
ボディ|全長5,100×全幅1,870×前高1,485mm
ホイールベース|3,035mm
エンジン|3.5リッター V型6気筒 DOHCエンジン
最高出力|205kW(279ps)/6,000rpm
最大トルク|350Nm(35.7kgm)/5,500rpm
トランスミッション|電子制御7速AT
駆動方式|FR
燃費(10・15モード)|11.2km/ℓ
ステアリング|左
価格|1270万円

Mercedes-Benz S 63 AMG Long|メルセデス・ベンツ S 63 AMG ロング
ボディ|全長5,100×全幅1,870×前高1,485mm
ホイールベース|3,165mm
エンジン|5.4リッター V型8気筒 DOHCエンジン+ツインターボチャージャー
最高出力|400kW(544ps)/5,250-5,750rpm
最大トルク|800Nm(81.6kgm)/2,000-4,500rpm
トランスミッション|電子制御7速AT
駆動方式|FR
燃費(10・15モード)|8.4km/ℓ
CO2排出量|244g/100km
ステアリング|左右
価格|2292万円

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