スイス人アーティスト、ロルフ・ザックス氏とのコラボアートモデル|FORTIS
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2017年8月15日

スイス人アーティスト、ロルフ・ザックス氏とのコラボアートモデル|FORTIS

FORTIS|フォルティス

実験室のガラス器具の目盛を再現するべく
手作業でアートワークを塗布した、わずか150本の限定モデル

ダイアルに黒板をデザインした2008年リリースの「IQウォッチ」、フロスト仕上げの風防を持つ2011年リリースの「フリッソン」、数字の度数法と弧度法を使った2015年リリースの「2パイ」……。これらに続き、今回で4作目となる、幅広い専門性をミックスした手法で知られるスイス人アーティスト、ロルフ・ザックス氏とスイス時計ブランド、FORTISとのコラボレーションモデル「ロルフ・ザックス2.4mlリミテッド・エディション」が登場した。

Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)

若干の個体差も、すべて“味”となるアート作品

新しい試みにチャレンジすることが得意なロルフ・ザックス氏は“2.4mlウォッチ”をデザインするにあたり、化学実験室とそこで使われているガラス器具の視覚言語を採り入れた。実験室で目にした化学的技法からインスピレーションを得て、まったく新しい思いもよらないアプローチの仕方でデザインを完成させたのだ。

時計業界では初めて用いられる技法「アンバーリング(琥珀色に着色すること)」を駆使。実験室のガラス器具に見られる目盛を時計のガラスに再現した。制作したアートワークをガラス表面に直接塗布し、琥珀色の染料タンクにそれを浸して、高温のオーブンに入れて焼きつける。こうしてガラスにアラビア数字、分刻みのインデックス、ロゴをダイレクトに焼きつけ、表面に傷がついても目盛が消えない仕上がりとなる。手作業のため、仕上がりや色の出方に若干の個体差が生まれるが、それがかえって味わいとなるのだ。

モデル名の“2.4ml”は、ガラスとダイアルの隙間に存在する空気の量を示している。スチールケース、針、オレンジ色のシリコンストラップを含むすべてのディテールには、実験室の風景と技法が反映されている。細部にこだわることでデザイン全体に統一感を生み出す、ザックス氏ならではのアート手法がここに息づいている。

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©Rolf Sachs Studio, photo by Max von Treu

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ロルフ・ザックス2.4mlリミテッド・エディション

ムーブメント|自動巻き。ETA2836-2
パワーリザーブ|38時間
ケース素材|サテン仕上げのSS
ケース径|40mm
防水|10気圧
価格|28万円(税別)
限定数|世界限定150本

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©Rolf Sachs Studio, photo by Max von Treu

ロルフ・ザックス
コンセプチュアル・アーティスト、デザイナー

1955年、スイス・ローザンヌ生まれ。ロンドン大学LSE校で数学を学び、アメリカのメンロー経営大学で経営管理の理学士号を取得。彼の作品は芸術、デザインの枠組みを超越し、探求的かつ概念的なアプローチを通じて驚きを与える。その作品は世界中のアートギャラリー、ケルン応用芸術美術館、ロンドン・ビクトリア&アルバート美術館に展示されている。

問い合わせ先

ホッタ

Tel.03-6226-4715

http://www.fortis.jp/

           
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