特集|総括バーゼルワールド スマートウォッチのトレンドを検証|TAG HEUER
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2015年7月23日

特集|総括バーゼルワールド スマートウォッチのトレンドを検証|TAG HEUER

TAG HEUER|タグ・ホイヤー

あらたな腕時計のジャンルが誕生

特集|バーゼルワールド2015にみる
スマートウォッチのトレンドを検証 タグ・ホイヤー編(1)

3月に開催された世界最大の高級時計展示会「バーゼルワールド2015」の新潮流として、隠れた主役となったスマートウォッチ。それらのモデルを検証していきます。第2弾はアップル ウォッチの対抗馬の本命としてもっとも注目を集めた腕時計ブランド「タグ・ホイヤー」が発表したあらたなプロジェクトを検証していきます。

Photographs & Text by SHIBUYA Yasuhito

最強のパートナーシップでアップルに挑む

3月20日、前日にバーゼルワールドでおこなわれた「タグ・ホイヤー」の記者会見が、ロイターをはじめ世界中の経済紙やIT系のニュースサイトを賑わせた。これは極めて異例なことだ。ただ、その記者会見の参加者とその内容、ニュースバリューを考えれば、それは当然のことだった。

世界的な知名度と人気を誇るウォッチブランド「タグ・ホイヤー」が、IT業界の2大トップ企業のグーグル、インテルをパートナーにスマートウォッチを開発するという内容だった。

まず注目したいのはグーグルとのパートナーシップだ。グーグルはネットサービスの世界で圧倒的な存在だが、実はスマートウォッチの“母艦”となるスマートフォンの世界でも、グーグルは他の追随を許さないNo.1企業である。世界で販売されているスマートフォンのうち、なんとその8割以上がグーグルのOS(基本ソフト)である、アンドロイド(Android)を搭載。さらに現行スマートウォッチのほとんどが、その基本ソフトとしてアンドロイドの携帯情報機器バージョン、アンドロイド・ウエア(Android Wear)を搭載している。

TAG HEUER|タグ・ホイヤー

パソコンと同様に、携帯電話もハードウエアとソフトウエアで構成されている。そしてソフトウエアであるOSこそ、機器の使いやすさや信頼性、ユーザーが体感する魅力を決定するものなのだ。

スイス、バーゼルワールドの会場でおこなわれた「タグ・ホイヤー」の記者会見は、このスマートフォンOSの最強企業が、スマートウォッチ用OSの開発にも自ら本気で取り組むことを意味する。
この状況を見てグーグル以外のソフトウエア開発メーカーもアンドロイド・ウエアを使ったスマートウォッチ用アプリケーションの開発に本腰を入れてゆくだろう。

だから、「タグ・ホイヤー」のスマートウォッチは、OSやアプリケーションの点でも、従来のアンドロイド・ウエア搭載のスマートウォッチから大きく進化したモデルになることは間違いない。
つまりソフトウエアの点でも、アップル ウォッチの真のライバルが登場したのである。

そして、タグ・ホイヤーのスマートウォッチが、これまでにない画期的なものになる理由はこれだけではない。

ハードウエアの点でも画期的なチップが登場する!?

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あらたな腕時計のジャンルが誕生

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スマートウォッチのトレンドを検証 タグ・ホイヤー編(2)

ハードウエアの点でも画期的なチップが登場する!?

ソフトウエアばかりでなくハードウエアの点でも、タグ・ホイヤーのスマートウォッチは、アップル ウォッチ以上の先進的なものになる可能性がある。

ハードウエア開発のパートナーとなるインテルも、この分野で圧倒的な技術力を誇るNo.1企業。1月にラスベガスでおこなわれたCES(世界最大のエレクトロニクスショー)でも、世界最小で画期的な性能を持つボタンサイズのハードウエアモジュール(コンピュータチップ)、キュリー(Curie)を発表して注目を集めた。

ライバルとなるアップル ウォッチには、独自開発の心拍センサーや「手首を軽く叩く」ことで情報を触覚で伝えるTAPTIC ENGINEと呼ばれるあたらしいデバイスが組み込まれ、これまでにない魅力を打ち出している。

インテルがこのキュリーの技術をベースに、アップル ウォッチとは違ったあらたなデバイスを開発することも充分に考えられる。

タグ・ホイヤーの開発責任者も最強

さらにもうひとつ、人材の点でも「タグ・ホイヤー」のスマートウォッチは万全だ。

開発総責任者を務めるのは、サイエンス&エンジニアリング担当のバイスプレジデントとして2004年に同社に招聘されたゼネラルマネージャー、ギィ・セモンだ。

彼は、世界初のベルトドライブ式ウォッチ「モナコ V4」を皮切りに、世界初の磁力式脱進機を搭載した「グランドカレラ ペンデュラム」、機械式ながら5/10000秒の計測を可能にした超高速クロノグラフ タグ・ホイヤー「マイクロガーダー」、同社初の自社製造・開発トゥールビヨンモデル「タグ・ホイヤー カレラ マイクロトゥールビヨンズ」、磁力式脱進機にトゥールビヨン、クロノグラフ機構と持てる技術を凝縮した「タグ・ホイヤー カレラ マイクロペンデュラム」など、時計業界を驚愕させた一連のコンセプトモデルの開発を指揮した人物だ。

TAG HEUER|タグ・ホイヤー

そもそもセモン氏は物理学とエンジニアリングの博士号を持ち、大学教授も務め、起業家としてフランス空軍のフライトシミュレーターの開発にも携わるなどITやコンピュータテクノロジーのプロフェッショナルでもある。
タグ・ホイヤーのスマートウォッチ開発プロジェクトにおいてその能力は、時計機構の開発以上に発揮されるはず。

このスマートウォッチの詳細が発表されるのはまだ先、2015年の10月まで待たなければならない。
だがアップル ウォッチの最大のライバルであり、スマートウォッチ市場の今後の展開を決めるモデルになることは間違いない。

まだ発表前だが、「タグ・ホイヤー」はスマートウォッチ界の“台風の目”なのである。

問い合わせ先

LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー

Tel. 03-3613-3921

http://www.tagheuer.co.jp

           
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