ウブロ|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|HUBLOT
HUBLOT|ウブロ
10年でウブロを代表するモデルへと成長
永世定番ビッグ・バンが誕生10年を迎える(1)
2005年に登場したビッグ・バンが誕生から10周年。強烈な“フュージョン”というコンセプト主導の下で進められた時計作りは、いまやラグジュアリーウォッチの新しいスタンダードを形成し、10年でウブロをトップクラスの時計ブランドへと押し上げた。そんなメモリアルイヤーに相応しい新作が目白押しである。
Photographs by NAGASHIMA TohruText by KAWADA Akinori
ひとつのコンセプトからブランドがブレイクし、10年間で時計史に残るような発展を見せた
この10年のウブロのブレイク振りは、まるでマジックである。“フュージョン”(融合)というコンセプトを打ち出し、それを体現する時計が登場した。宇宙を誕生させた大爆発から、その名を取った「ビッグ・バン」は、チタンやカーボンファイバーといった異素材を特異なケース構造によって“融合させる”ように組み合わせ、時計ファンの視線を釘付けにした。
2004年以降は、最古の時計ブランドであるブランパンを復活させたことで有名な時計界の寵児、ジャン-クロード・ビバー氏の魔術的手腕を見せつけられたようなものだ。2005年に生じた大爆発は、宇宙的な広がりを見せ、強力なファミリーを形成。節目の年を迎えた2015年も、コンプリケーション、フェラーリとのコラボ、自社開発した素材など、“フュージョン”コンセプトのメモリアルに相応しい新作で賑わいを見せていた。
ウブロとフェラーリの“融合”
“フュージョン”という概念は、異素材の「融合」というだけでなく、さまざまな意味を持つ。例えば「伝統と先端技術の融合」「新旧のウブロの融合」などであり、このシリーズのようなコラボレーションでは“ウブロとフェラーリとの融合”となる。
「ビッグ・バン フェラーリ カーボン チタニウム」は、ただ跳ね馬の紋章を文字盤に配しただけではない。クルマには不可欠の素材チタンをケース前面やケースバックに使い、ミドルケースにはグラスファイバー、そして、ベゼルには、カーボンファイバーにチタンを融合させたウブロ独自開発の素材を使っている。シースルーバックからのぞくローターは、フェラーリのホイールのようであり、シースルーの文字盤からのぞくムーブメントは、まるでエンジンのようだ。
上質なスケドーニレザーとラバーをヴィヴィッドなレッドのステッチで縫い合わせたストラップは、フェラーリの瀟洒な内装を思わせる。フェラーリを腕時計で表現しつくせるのも、ウブロならでは。
ビッグ・バン フェラーリ カーボン チタニウム
ケース|チタニウム(マイクロブラスト加工)
ベゼル|カーボンファイバー×チタニウム
直径|45mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.HUB1241「Unico」ウブロ自社開発+製造)
機能|フライバッククロノグラフ(60分積算計)、日付表示
ストラップ|グレースケドーニレザー+ブラックラバー(取り替え用アルカンターラストラップ付属)
防水|10気圧
限定数|世界1000本
発売時期|2015年7月予定
価格|300万2400円
躍動感にあふれる“マー君”限定モデル
日本人で初めてウブロのアンバサダーとなった田中将大選手。このホワイト&ネイビーの「アエロ・バン」は、ニューヨークヤンキースで活躍中の彼をイメージした限定モデルである。
ひと目見て印象に残るのは、やはりカラーリングだろう。ストラップはホワイトをベースにネイビーブルーのストライプ。エッチングを施したホワイト文字盤にもネイビーのインデックスを配し、ケースも正面のスチールの淡いグレーの側面にグラスファイバーのネイビーが配されている。
ケースバックのサファイアクリスタルには、マー君のシルエットが描かれる。これは2013年の日本シリーズ優勝時の雄姿を模したもので、ファンには心に残る記念となるだろう。なお、モデル名の「MT88」は彼のイニシャルと生まれ年の1988年に因み、限定本数88本も'88年に由来している。スケルトン仕様で、内部のメカニズムの動作もまた、田中選手の躍動感を思い起こさせる。ファンなら、この貴重なタイムピースは見逃せない。
アエロ・バン MT88
ケース|スチール(サテン仕上げ)
ベゼル|スチール
直径|44mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.HUB4214)
機能|クロノグラフ(30分積算計、12時間積算計)、日付表示
ストラップ|ホワイトファブリックネイビーストライプ+ネイビーラバー(ホワイトブミアリゲーター×ラバーが付属)
防水|10気圧
限定数|日本限定88本
発売時期|8月予定
価格|209万5200円
HUBLOT|ウブロ
10年でウブロを代表するモデルへと成長
永世定番ビッグ・バンが誕生10年を迎える(2)
伝統的な複雑機構をフュージョン
「ビッグ・バン」には、これまでもトゥールビヨンなど数多くの複雑機構との“融合”モデルがあった。だが、機械式時計の精緻さを代表するパーペチュアルカレンダーの搭載機は、誕生10周年のメモリアルとなった2015年が初めてである。
パーペチュアルカレンダーは月の大小はもちろん、意外に面倒な閏年に関するルールも機械的に判定し、今世紀の間の日付調整が不要である。この機械式のコンピュータとも言われる複雑機構は、時計ブランドにとって、自らの実力を証明するマイルストーンとも言えるだろう。そんなメカニズムを、この節目の年に自社製キャリバーのウニコに搭載し、独自のキングゴールドの外装に包み込むというのもまた、小粋な“融合”である。
ビッグ・バン ウニコ クロノグラフ パーペチュアルカレンダー キングゴールドセラミック
ケース|18Kキングゴールド+ブラックセラミック+ブラックグラスファイバー
直径|45mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.HUB1270 Unico)
機能|月・曜日・日付・閏年表示(21世紀中の日付調整が不要のパーペチュアルカレンダー)、クロノグラフ(60分積算計)、月齢表示
ストラップ|ブラックラバー
防水|10気圧
発売時期|未定
予価|891万円
キズがつきにくい独自のゴールドを惜しみなく使用
安定的な素材であるゴールドの数少ない欠点は、硬度が高くなく、表面にキズが付きやすいことだ。18Kゴールドは、全体の4分の1を占める合金成分の作用で、多少は耐傷性が上がるが、それでもビッカース硬度で400VC程度がせいぜいで、ステンレススチールの600VCにおよばない。
ところが、スイスのローザンヌ工科大学と共同開発され、2011年にリリースされた“マジックゴールド”のビッカース硬度は1000VCにも達する。硬化すると多孔性を持つセラミック素材、炭化ホウ素でパーツを高温焼成し、そこにゴールドを充填するように融合させることで形成される“マジックゴールド”は驚くほど硬く、ダイヤモンドカッター以外の加工を受け付けないほど。ブロンズがかった色合いが渋く、アンティークウォッチのようなビンテージ感を「ビッグ・バン」の現代的デザインに与えている。
ケース側面やプッシュピース、リューズ以外、“マジックゴールド”をフル使用したモデルは、惜しみなく使えるゴールドウォッチとして、登場10年目の「ビッグ・バン」の新境地を拓いている。
ビッグ・バン ウニコ フルマジックゴールド
ケース|マジックゴールド
直径|45mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.HUB1242 Unico)
機能|フライバッククロノグラフ(60分積算計)、日付表示
ストラップ|ブラックラバー
防水|10気圧
発売時期|未定
予価|3844万4800円
LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ
Tel. 03-3263-9566
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