Jaeger-LeCoultre|SIHH2013 新作ウォッチコレクション
JAEGER-LECOULTRE|ジャガー・ルクルト
ハイライトは創業180年を記念した3部作「ジュビリー・コレクション」
レベルソ・デュオのウルトラスリムモデルも見逃せない
1833年にスイスで産声を上げ、創業180周年という記念すべき年を迎えたジャガー・ルクルト。今年の注目のタイムピースは、アニバーサリーモデルとして登場した「ジュビリー・コレクション」3部作。なかでも、時計コレクターなら、ぜひとも手に入れたい究極の逸品のひとつが、さらに進化を遂げた“ジャイロトゥールビヨン”を搭載した最新モデル、「マスター・グランド・トラディション・ジャイロトゥールビヨン 3・ジュビリー」だ。
Text & Event Photographs by SHIBUYA Yasuhito
今年で創業180周年を迎えたスイス、ジュウ渓谷の名門時計メゾン、「ジャガー・ルクルト」。その技術開発力はスイスのなかでも折り紙付きだったが、この10年あまりの間に、さらに高いレベルへと進化をつづけている。新作のハイライトは、創業180周年を記念し限定モデルとして登場した「ジュビリー・コレクション」3部作。なかでも機械式時計技術の究極を追求する「ハイブリス・メカニカ(超複雑時計)」シリーズの第10作目でもある、新型ジャイロトゥールビヨン機構搭載モデル「マスター・グランド・トラディション・ジャイロトゥールビヨン 3・ジュビリー」は、時計愛好家にとって垂涎のモデルとなるだろう。
もうひとつの超複雑時計「マスター・グランド・トラディション・トゥールビヨン・シリンダー・パーペチュアルカレンダー・ジュビリー」も、永久カレンダー機能にくわえ、シリンダー型のヒゲゼンマイを搭載するなど、こちらもジャイロトゥールビヨンモデル同様の、愛好家には見逃せない意欲作だ。
そして3部作のなかではもっとも地味だが、往年のジャガー・ルクルトらしいモデルが「マスター・ウルトラスリム・ジュビリー」。美しい輝きを放つ、このジュビリー・コレクションだけの独自素材、エクストラホワイトPTを使ったケースの厚さはわずか4.05mmという、ドレスウォッチの究極を実現した。
その他にも、ひとつのムーブメントながら二重反転式ケースを採用し、表と裏でことなる時間帯の時刻表示できる、角型時計の定番「レベルソ・デュオ」のウルトラスリムモデルを筆頭に、魅力的なスタンダードウォッチ、レディスウォッチにも数多くの新作が登場した。驚くべきことは、そのひとつひとつが、それぞれに魅力的なこと。この異次元の製品開発力にはただただ驚き感心するばかりだ。
Master Grande Tradition Gyrotourbillon 3 Jubilee|
マスター・グランド・トラディション・
ジャイロトゥールビヨン 3・ジュビリー
さらに進化を遂げた“ジャイロトゥールビヨン”の最新モデル
時を刻むテンプの位置をつねに動かし変えることで、テンプにかかる地球の重力の影響を相対化して時間精度向上を図るというトゥールビヨン機構。この複雑機構の究極を目指してジャガー・ルクルトが開発したのが、独自の「ジャイロトゥールビヨン」。本作はその最新、第3世代のメカニズムを搭載する特別限定モデル。球体型のジャイロトゥールビヨンは、今回ブリッジのないデザインとなり、ヒゲゼンマイも球体型に進化。さらに2時位置のプッシュボタンを操作することでデジタル表示が瞬時におこなわれるクロノグラフ機能も搭載するなど、前作よりもさらに性能、機能とも充実したモデルに仕上がっている。今年の新作のなかでも、時計コレクターなら、ぜひとも手に入れたい究極の逸品のひとつだ。
手巻き、エクストラホワイトPTケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズ直径43.5mm、二重2軸構造ケージ(外側は1分間で1回転、内側は24秒で1回転)を持ち、ブルーイングをほどこした球体ヒゲゼンマイと14KG製テンプを使い、112個のパーツで構成される重さ0.43gのキャリバー176を搭載、50m防水、世界75本限定、39万6900ユーロ(予価)。12月発売予定。
シリンダー型ヒゲゼンマイを搭載した
初のトゥールビヨン&永久カレンダーモデル
上記のジャイロトゥールビヨンモデルとともに複雑時計シリーズ「マスター・グランド・トラディション」の新作として登場した本作は、フライングトゥールビヨンと永久カレンダー、ふたつの複雑機能を組み込んだ限定モデル。トゥールビヨンのヒゲゼンマイにはシリンダー型を採用し、左右対称を基本としたクラシックな文字盤のデザインや、1889年のパリ万国博覧会で授与されたゴールドメダルのデザインを自動巻きローターに採用するなど、革新性だけでなく、歴史的なスタイル、モチーフも織り込まれている点も魅力である。
自動巻き、エクストラホワイトPTケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズ直径42mm、スモールセコンド表示としても機能する、1分間で1回転するフライングトゥールビヨン脱進機、431個のパーツで構成されたキャリバー985搭載、50m防水、世界180本限定、1470万円(予価)、6月発売予定。
Master Ultra Thin Jubilee|
マスター・ウルトラスリム・ジュビリー
手巻きモデルで世界最薄を実現した、究極のシンプルウォッチ
現在も“世界最小の機械式ムーブメント”の称号を保持するキャリバー145を1907年に開発し、シンプルな丸型ウォッチで世界的定番モデルとなった「マスター」シリーズ。創業180周年を迎る記念すべき今年、ジャガー・ルクルトはその功績を称え、技術の粋を集め開発した手巻き機械式ムーブメント、キャリバー849を搭載した、ケース厚4.05mmという現時点で世界最薄の手巻きモデルを発表した。バーインデックスと2本のリーフ針で構成されるシンプルで繊細な顔と、紙のように薄い歯車やバネで構成される繊細なムーブメントの組み合わせに究極のエレガンスを感じる。真の時計通にぜひオススメしたい。
手巻き、エクストラホワイトPTケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズ直径39mm、123個のパーツで構成されたキャリバー849搭載、世界880本限定、171万1500円(予価)。8月発売予定。
Grande Reverso Ultra Thin Duo|
グランド・レベルソ・ウルトラスリム・デュオ
デュアルタイムウォッチがウルトラスリムケースで待望の登場
伝統の二重反転式レクタンギュラーケースのなかに、ひとつのムーブメントながら表と裏で時間帯のことなる時刻を表示できる、デュアルタイムウォッチの名品「レベルソ・デュオ」。日本でもっとも人気の高いこのモデルに、待望のウルトラスリムケースがついに登場した。過去のデザインを引用した文字盤を採用することで、従来よりもクラシックなテイストに仕上がっている。写真のPGケースのほかにSSケース、そしてジャガー・ルクルトのブティックのみで購入可能なSSケースの限定モデルも用意される。また、ひと回り小さいケースサイズで登場したダイヤモンド付きケースのレディスモデル「グランド・レベルソ・レディ・ウルトラスリム・デュエット・デュオ」もある。
手巻き、PGケース、クロコダイルストラップ、ケースサイズ縦46.8☓横27.4mm、厚さ9.14mm、表側ダイヤルに時・分・秒表示、裏側ダイヤルに第2時間帯の時・分表示、24時間表示、デイ&ナイト表示を備えたキャリバー854/1搭載、30m防水、185万8500円(予価)。4月発売予定。SSケースモデルは100万2750円(予価)。
Jaeger-LeCoultre Deep Sea Chronograph Cermet|
ジャガー・ルクルト ディープシー・クロノグラフ・サーメット
人気のミリタリーテイスト・クロノに軽量ケースの新作が登場
ジャガー・ルクルトの歴史的傑作、1959年のアラーム機構付き2カウンタークロノグラフ「メモボックス・ディープシー」。そのデザインにインスパイアされ昨年発表された、世界中で大人気となったスポーツモデル「ディープシー・クロノグラフ」に新作が登場した。より機能的な3カウンターデザインとなり、12時位置にはクロノグラフの作動中か停止中かを表示する「クロノフライト」インジケーターを搭載。また針だけでなく、インデックスに優れた蓄光性能を持つスーパールミノバを塗布することで、暗闇での視認性も確保した。またケース素材をSSからセラミックと金属の複合素材サーメットにすることで、チタン素材以上の軽さを実現。写真の文字盤のほかに、インデックスと針の塗料の色を経時変化が起きた夜光塗料のようなベージュ系のカラーとした“ヴィンテージ”タイプもある。
自動巻き、ブラックコーティングのサーメットケース、カーフストラップ、時分針と同軸にクロノ針、12時間積算計、30分積算計、秒積算計の3つのインダイヤルとクロノ作動インジケーターを備えたキャリバー758搭載、100m防水、172万2000円(予価)。5月発売予定。
ジャガー・ルクルト
TEL: 03-3288-6370
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