ピアジェ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PIAGET
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ピアジェが機械式とクォーツを融合したムーブメント開発
ピアジェはジュエラーとして広く知られているが、時計を自社生産することができるマニュファクチュールブランドでもある。新作「ピアジェ エンペラドール・クッション」700Pでは、スイスの伝統的な機械式腕時計のノウハウに加え、最先端のテクノロジーによって新たな偉業を成し遂げた。機械式とクォーツ、それぞれの腕時計の長所を融合し、腕に装着することで腕時計の電力を蓄電する機構を開発したのだ。
文/河田昭則
ピアジェのクォーツ時計の歴史をオマージュ
SIHH2016におけるピアジェの新作のなかでも、編集部がいちばんに注目したのが、「ピアジェ エンペラドール・クッション」700Pである。これは、ピアジェが卓越したマニュファクチュールであるとともにその開発力の高さを証明するモデルでもある。
1976年、ピアジェは自社内でクォーツムーブメントを開発していた。厚さ3.1mmは、当時としては最薄クォーツムーブメントだった。以来、ピアジェは独自のクォーツムーブメントの生産ラインを擁し、メンズ向けモデルはもちろん、レディースやジュエリーウォッチに搭載してきたのだ。
そして、その最初のクォーツムーブメント「7P」の誕生40周年を記念して、画期的な新機構ムーブメント「700P」を搭載するコンセプトモデルを投入してきたのである。
自己発電機能でクォーツの調速機構を制御
新作「ピアジェ エンペラドール・クッション」700Pの基本原理は1972年にスイスで特許登録されたコンセプトに着想を得ているという。まず、ゼンマイによって機械式時計の輪列を駆動させる。
輪列の終端にあるジェネレーターの発電により集積回路が作動し、ローターの動きを制御。ローターは、毎秒5.33回転する。この調速作用が輪列におよび、ミニッツホイール(二番車)は、1時間で1周するように動くわけだ。
この機構の実現には2年の研究期間を要し、約10件ほどの特許技術が生じていることから、その独自性は非常に高いものと思われる。今回の限定118本モデルのみならず、スイス発の機械式+クォーツのハイブリッド機構の発展を、今後も期待していきたい。
「ピアジェ エンペラドール・クッション」700P
Ref.G0A41041
ケース|18Kホワイトゴールド
直径|46.5mm
ムーブメント|ジェネレーター式自動巻き(Cal.700P)
限定数|世界118本
発売時期|6月予定
予価|955万8000円(税込)
ピジアェ コンタクトセンター
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