アイ・ダブリュー・シー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|IWC
WATCH & JEWELRY / SIHH&BASEL
2016年2月1日

アイ・ダブリュー・シー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|IWC

IWC|アイ・ダブリュー・シー

伝説を継承する新パイロット・ウォッチ(1)

毎年のSIHHにおいて、中核コレクションの一つを、そっくりリニューアルしてしまうのが、IWCの通例となっている。今年は、言わば「パイロット・ウォッチ」の年であり、強力なラインナップが整備された。

Text by KAWADA Akinori

パイロットウォッチの伝説再び

今年は、どのコレクションがリニューアルされるか。この問いの回答を得ることは、IWCのブースを訪れる者には、ひとつの楽しみであり、今回はブース入口に、かつての英空軍の名戦闘機スピットファイアが、まるで航空博物館かのように天井から吊り下げられ、驚いた人も多いはずだ。

2016年は「パイロット・ウォッチ・イヤー」。2012年以来となる、同コレクションの改編期に当たる。コレクションの中核となる「マーク」シリーズが「マークXVII」から「マークXVIII」へ世代が進み、同「クロノグラフ」にも、「ビッグ・パイロット・ウォッチ」にも、全般にビンテージ感を高めるデザインの回帰見られ、同時にサイズとカラーリングの多様化が進んで、一段と多彩なコレクションとなった。

また、毎年恒例とも言える、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリをトリビュートする“プティ・プランス”も登場し、このコレクションの年らしい彩りを添えていた。

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デザインとサイズの回帰を図った「マークXVIII」


1948年に製造が開始され、イギリス空軍に納入されことになる「マークXVI」以来、連綿と続く「パイロット・ウォッチ」には、「マークXVIII」が登場し、確実に時計のデザイントレンドが過去回帰へ向かっているとの印象を強めるリニューアルとなった。

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堅牢な作り、軟鉄性インナーケースによる強耐磁性はそのまま、先代「マークXVII」は、41mサイズで、日付表示も前後合わせて表示する大型窓を採用するなど、現代化が図られていた。4年後の今回、「マークXVIII」のケースサイズは40mmに縮小された。今回は日付表示を通常のスタイルで小型にすることで、スッキリしたレイアウトとして視認性を確保。6時と9時のインデックスも再び記されるようになった。

きめの細かい変更で、良い意味でコンサバティブな印象にデザインをまとめ、特に40mmサイズの時計に好感を持つ、多くのファン層の支持を受けそうだ。レザーベルトには、ほぼすべてのシリーズで上質なサントーニ社製が採用され、美しい仕上がりと心地よい装着感を実現。クラシックのブラック文字盤、スピットファイア仕様のシルバー文字盤が用意されるほか、ミリタリーテイストの“トップガン”モデルと、パイロットでもあった小説家アントワーヌ・ド・サンテグジュペリとその代表作『星の王子さま』をトリビュートする“プティ・プランス”仕様も用意されている。

特に“プティ・プランス”は、高い空の色を思わせるミッドナイトブルーの文字盤が堪らない。ビンテージ航空時計の落ち着きに、このカラーが組み合わさり、ケースバックに彫られた“星の王子”の姿とも相まって、特別なモデルであることを醸し出している。

機能的にもクロノグラフなど充実した面々が用意されているが、特に紹介しておきたいのは、45mmサイズでベゼルがダイナミックな「パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・クロノグラフ」だ。IWCならではの12時間+30分積算計を装備したクロノグラフに、特別なワールドタイム表示を追加したモデルである。

回転ベゼルを回し、そこに記された都市名を12時位置へと移動させる。すると、それと連動して時針と24時間針も移動し、その都市の時刻をたちどころに表示する。昼夜の判別は24時間針で行える。回転ベゼルはダイバーズの「アクアタイマー」の機構を応用し、前面からプッシュしなければロックがかかっており、誤動作が起こらない。実に簡単な操作で、自在に世界中の時刻を表示できる画期的な機構だ。

この時計を代表として機能的にも多彩なラインナップが構築されており、大変な充実ぶりである。

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パイロット・ウォッチ・マークXVIII
ケース|ステンレススチール
直径|40mm
厚さ|11mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.30110)
防水|6気圧
ブレスレット|ステンレススチール
機能|日付表示
発売時期|2016年4月予定
価格|63万円

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パイロット・ウォッチ・マークXVIII “プティ・プランス”
ケース|ステンレススチール
直径|40mm
厚さ|11mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.30110)
防水|6気圧
ストラップ|サントーニ製カーフ
機能|日付表示
発売時期|2016年4月予定
価格|51万5000円

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パイロット・ウォッチ・タイムゾーナー・クロノグラフ
ケース|ステンレススチール
直径|45mm
厚さ|16.5mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.89760)
防水|6気圧
ストラップ|サントーニ製カーフ
機能|第二時間帯表示(回転ベゼルにより12時位置にある都市の時刻を時分針が表示し、24時間針で昼夜を判別)クロノグラフ(12時間+60分同軸積算計)、日付表示
発売時期|2016年10月予定
価格|151万5000円

Page02. IWCのパイロットウォッチのもうひとつの原点

問い合わせ先

IWC

0120-05-1868

http://www.iwc.com/ja

IWC|アイ・ダブリュー・シー

伝説を継承する新パイロット・ウォッチ(2)

IWCのパイロットウォッチのもうひとつの原点

1940年に誕生したIWCのパイロットウォッチを継承する「ビッグ・パイロット・ヘリテージ・ウォッチ」も誕生した。

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パイロットウォッチのルーツは、懐中時計を腕や足などにベルトで固定して使用されていたのが、始まりといわれている。1940年に誕生したのIWC「ビッグ・パイロット・ウォッチ」もそうした時代背景を持っている。しかも今回登場したモデルのうち、「ビッグ・パイロット・ヘリテージ・ウォッチ 48」は、現代的にリバイスされたサイズであり、こちらの超大型モデル「ビッグ・パイロット・ヘリテージ・ウォッチ 55」の方が、オリジナルサイズの正確な再現なのである。

ビンテージデザインを突き詰め、過去回帰を極めれば、懐中時計の超大型サイズにさかのぼる。この貴重な限定タイムピースを見ていると、改めてそのことに気付かされる。55mmというケースサイズの存在感は、抜群という言葉では足りない。欧米人の腕でもあまりあるサイズである。文字盤に塗布されている蓄光塗料の色合いも、アンティーライクな雰囲気を醸し出している。

カーフベルトは鋲打ちタイプ、グローブした手でも操作できる大型の台形リューズも「ビッグ・パイロット・ウォッチ」の伝統に忠実だ。

世界限定100本のレアモデルだが、ビンテージ風時計のファンなら、ぜひにとオススメしたくなる。

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ビッグ・パイロット・ヘリテージ・ウォッチ 55
ケース|チタン
直径|55mm
厚さ|13.5mm
ムーブメント|手巻き(Cal.98300)
防水|6気圧
ストラップ|カーフ
限定数|100本(直営ブティック限定)
発売時期|2016年10月予定
価格|186万5000円

Page02. より幅広い顧客に向けてサイズバリエーションを広げる

問い合わせ先

IWC

0120-05-1868

http://www.iwc.com/ja

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伝説を継承する新パイロット・ウォッチ(3)

より幅広い顧客に向けてサイズバリエーションを広げる

現代の腕時計は大型化の波が一息ついており、「マークXVIII」のように、メンズのレギュラーなケースサイズは40mmを基準に収束していく傾向が見て取れる。

だが、それでも大きいという根強い声はある。1980年代に入るまで、一部のスポーツ系を除けば34〜38mmがメンズサイズで当たり前。40mmから10%くらい差し引いたくらいが、日本人の腕にはピタリという気がしてならない。

そんな絶妙なサイズ感を実現してくれた時計が、この「パイロット・ウォッチ・オートマティック 36」である。

「パイロット・ウォッチ」の元祖「マーク11」のケース径は36mmであり、その再現である。実際に腕に乗せてみれば、誰の腕元にも馴染むサイズ。一方で、現代であれば、女性のファッションアイテムと見ても大きすぎるということはない。

厚さ10.5mmなら決して袖口で邪魔にならないサイズであり、程よいエレガンスを発揮する。光沢ある文字盤の色合いは、どんなファッションにも合わせられる。ストラップは、ステンレスのブレスか、サントーニ社製のアリゲーターが用意されている。例えば、ブレスなら、ポリッシュとサテンのコンビネーションもキレイで、スーツ、オフィスカジュアル、休日カジュアルを選ばず着用できる。

老若男女を問わない、まさにユニセックスな好感度の高い時計だ。パートナーとのシェアウォッチにも推薦したくなる。

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パイロット・ウォッチ・オートマティック 36
ケース|ステンレススチール
直径|36mm
厚さ|10.6mm
ムーブメント|自動巻き(Cal.35111)
機能|日付表示
防水|6気圧
ブレスレット|ステンレススチール
発売時期|2016年6月予定
価格|63万円

問い合わせ先

IWC

0120-05-1868

http://www.iwc.com/ja

           
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