Jaeger LeCoultre｜ジャガー・ルクルト｜Reverso Classic｜レベルソ・クラシック

Jaeger LeCoultre｜ジャガー・ルクルト

Reverso Classic｜レベルソ・クラシック

Text by OPENERS

ジャガー・ルクルトのシンボル的な存在ともいえる、｢レベルソ｣。1931年に開発された同モデルは、当時、上流階級のあいだで流行し、今なお欧州のメジャースポーツである、ポロ競技のために開発された。

イギリス発祥の、この馬上スポーツは、当時の植民地インドにおいても、紳士たちの社交場としての役割を担っていた。そのため、プレイヤーは身だしなみにも細心の注意を払い、スポーツといえども、自慢の腕時計を颯爽とつけこなしていたのだ。しかし、その反面、馬をあやつりながら激しくボールを奪い合う過酷な競技でもあったため、プレイ中に時計の風防ガラスが壊れてしまうこともあった。

そんななか、実際に風防を破損してしまった、ある英国人将校が、スイス人の実業家に、競技に耐えられる腕時計が作れないものか、尋ねた。そして、その実業家から依頼を受けた同社によって考案されたのが、レベルソの最大の特徴である“ケースの反転構造”なのである。これは、ケースを180度回転させて、競技中に風防の破損を防げるようにした、当時としては画期的な機構であった。

さらに、気品漂うレクタンギュラーケースも、レベルソの特徴のひとつ。アール・デコ風の洗練されたデザインが、圧倒的なノーブル感を演出し、エレガントな装いを好む紳士淑女たちをつぎつぎと魅了していったのだ。

写真の｢レベルソ・クラシック｣は、そんなレベルソのなかでも、もっともベーシックなモデル。当時の伝統を継承し、ダンディな腕もとを演出する王道モデルとして、今日まで君臨しつづけている。

手巻き。毎時2万1600振動。40時間パワーリザーブ。ケース縦38.7ｍｍ×横23ｍｍ。SSケース。クロコダイルベルト。3気圧防水。48万3000円。