これまでのジェームス・ブラウンのドキュメンタリーとは一線を画した映画

“ファンクの帝王”と呼ばれ現代のアーティストたちにいまもなお絶大な影響を与え続けるジェームス・ブラウン（James Brown）。彼が音楽界に残した功績は計り知れない。だが、彼がどのようにスターダムをのし上がったかはなかなか知られてはいない。ＪＢの知られざる素顔と“ファンクの帝王”と呼ばれるに至った経緯が丁寧に描かれる。

母親に捨てられ、靴磨きや売春宿の客引きをした不遇な少年時代を経て、 “ショービジネス界で最も働き者”として音楽シーンに君臨したジェームス・ブラウン。

©2014 Mr. Dynamite L.L.C.

本作では、黒人の権利を求める活動家としての顔、ビジネスマンとしての顔、そして、「ファンク」を発明した偉大なアーティストとしての顔と、多くの顔を持つJBの素顔に迫る。未公開映像と全盛期のライブ映像、バンド・メンバーなどの関係者、また彼に影響を受けたアーティストたちのインタビューで綴る、熱く、貴重な映像クロニクルとなっている。

また、監督を務めるのは、ザ・ローリング・ストーンズのミック・ジャガーの呼びかけで本作を制作することになったアレックス・ギブニー。アメリカ兵がアフガニスタンのタクシー運転手を拷問死させた事件を描いたドキュメンタリー『闇へ』で、アカデミー賞ドキュメンタリー映画賞を受賞するなど、社会派作品を数多く手がけて注目を浴びている新進気鋭の監督だ。ギブニーは、JBの権利を管理するジェームス・ブラウン・エステート所蔵の資料を自由に閲覧できるという、前例のない権利を得て、貴重映像を発掘。それが、これまでのジェームス・ブラウンのドキュメンタリーとは一線を画した仕上がりを可能にした。

©2014 Mr. Dynamite L.L.C.

絶頂期のライブパフォーマンスを含めた貴重な未公開映像、製作者のミック・ジャガーや当時を知るバンドメンバーのインタビューなど、驚異のドキュメンタリー『ミスター・ダイナマイト：ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』は、6月18日（土）角川シネマ新宿ほか全国順次ロードショー。

『ミスター・ダイナマイト：ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』
脚本・監督｜アレックス・ギブニー
プロデューサー｜ミック・ジャガー
出演｜ジェームス・ブラウン、ミック・ジャガー、アル・シャープトン、メイシオ・パーカー、メルビン・パーカー、クライド・スタブルフィールド、アルフレッド“ピーウィー”エリス、マーサ・ハイ、ダニー・レイ、ブーツィー・コリンズ、フレッド・ウェズリー、チャックＤ、アーミア“ クエストラブ” トンプソン
2016年6月18日（土）角川シネマ新宿、渋谷アップリンク、吉祥寺オデヲンほか全国順次ロードショー
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©2014 Mr. Dynamite L.L.C.