kizunaworld.org|小山田圭吾と坂本龍一による作品「ah」
LOUNGE / MUSIC
2015年1月17日

kizunaworld.org|小山田圭吾と坂本龍一による作品「ah」

kizunaworld.org #20

コーネリアスこと小山田圭吾と、坂本龍一のコラボレーション楽曲

坂本龍一氏らによってスタートし、国内外のさまざまなアーティスト作品を通じて寄付を募る東日本大震災被災地支援プロジェクト、「kizunaworld.org(キズナワールド・ドット・オルグ)」。20作品目は、コーネリアスこと小山田圭吾氏と坂本龍一氏によるコラボレーション楽曲、「ah」である。

Text by KASE Tomoshige(OPENERS)

長いため息のような曲

坂本龍一氏と平野友康氏が発起人となり立ち上がった「kizunaworld.org」。「個人の力でできるかぎりのことをする」というコンセプトのもと、国内・海外からプロジェクトに賛同するアーティストの作品を広く集めて提供、寄付を募っている。その活動はすでに1年を超え、2年目以降も個人の想いを繋げながら、継続的な支援をつづけている。

20番目の作品は、コーネリアスこと小山田圭吾氏と、坂本龍一氏が共同で制作した楽曲。個人として、時に音楽プロデューサーとして、国内外のさまざまなアーティストとコラボレーションしてきた小山田氏。最近ではNHK教育テレビ『schola(スコラ)坂本龍一 音楽の学校』で坂本氏と共演を重ねており、番組内でこの二人が演奏する姿を目にしたことがある人は多いはずだ。

そんな二人のコラボレーションによるこの曲を、小山田氏は「長いため息のような曲」と評している。たしかにタイトルも、ため息をそのまま表したようなもの。しかしながら、嘆きや悲しみといった感情ではなく、深遠な、普遍的なイメージを形作る曲である。

作品は、1口1000円~20口2万円の任意の寄付をPayPalで決済し、ダウンロードする仕組み。集まった寄付金の全額(決済手数料を除く)が、被災地で「いま必要な支援」として「医療」「こども」「食料」「住宅」「エネルギー」の分野を代表する5つの団体に対して均等に配分され、四半期ごとに寄付をおこなっている。

〈寄付先〉
「国際NGO 世界の医療団」|岩手県大槌町でこころのケアを中心とした医療活動、医薬品の調達
「こどもの音楽再生基金」|教育機関での楽器修復や提供・音楽活動支援
「サンライズ元気村プロジェクト」|仮設住宅で生活する高齢者に米を届ける支援
「ボランタリー建築家機構 坂茂/東日本大地震津波支援プロジェクト」|避難所用簡易間仕切りシステム設置による支援
「環境エネルギー政策研究所 つながり・ぬくもりプロジェクト」|太陽光・太陽熱・バイオマスなどによる被災地支援

コーネリアス|CORNELIUS
1969年1月27日、東京生まれ。小山田圭吾のソロ名義が「コーネリアス」である。1994年から現在まで、計5枚のスタジオアルバムを発表。なかでも97年の『FANTASMA』は国内外で高い評価を得ており、ポップミュージック史における金字塔的アルバムである。自身の活動以外にもさまざまなアーティストと積極的にコラボレーションし、リミックスやプロデュースも数多く手がけている。

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