kizunaworld.org|現代音楽作曲家の藤倉大氏の書き下ろし楽曲『unbroken music-box』を追加
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現代音楽作曲家 藤倉 大氏の楽曲を追加
国籍を越えた多くのアーティストたちが楽曲を提供することで、東日本大震災の被災地を支援するプロジェクト「kizunaworld.org」。あらたに現代音楽作曲家の藤倉大氏による楽曲『unbroken music-box』が9月12日、追加される。
文=谷中朋未
希望への想いが込められた1曲
坂本龍一氏やメディアクリエイターの平野友康氏が発起人となり、被災地を長期的に支援していこうと立ち上げられた「kizunaworld.org」。寄付をするとプロジェクトの趣旨に共鳴した世界的なアーティストから提供された作品をダウンロードできるという仕組みだ。毎月あたらしい作品が発表されており、藤倉氏の作品で12作品めとなる。
1977年大阪生まれの藤倉氏は、オーストリアの国際ウィーン作曲賞をはじめ、芥川作曲賞など数かずの著名な賞を受賞している注目の若手現代音楽作曲家だ。近年、世界を代表するアンサンブルやオーケストラから多数の委嘱を受けるなど、ワールドワイドに活躍。今後は初のオペラに臨むほか、世界的な音楽家で「kizunaworld.org」にも楽曲を提供しているデヴィッド・シルヴィアンとのコラボレーションも予定されているという。
『unbroken music-box』は藤倉氏が「僕は津波に流された建物や家の破片が残るなか、持ち主がいなくなったオルゴールが独り奏でる、そこに暖かい太陽の光が『希望』の象徴として射している――をイメージしました」と語る、彼の希望への想いが込められた1曲だ。
寄付は1口1000円からで、Paypalからの決済のみ受け付ける。
集められた寄付金は、岩手県大槌町でこころのケアを中心とした医療活動、医薬品の調達をおこなう国際NGO「世界の医師団」、「Save the Children」、野菜をはじめとする食料支援をつづける被災地NGO「協働センター」、避難所用簡易間仕切りシステム設置による支援を展開する「ボランタリー建築家機構 坂茂/東日本大震災津波支援プロジェクト」、太陽光・太陽熱・バイオマスなどで被災地を支援する「環境エネルギー政策研究所 つながり・ぬくもりプロジェクト」の5つの団体に対して、均等に寄付されるという。
あの震災から半年。藤倉氏が被災地を想い、希望の光を描いた『unbroken music-box』。ダウンロードして、あらためて被災地へ想いをはせてみてほしい。