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2022年8月9日

BAR HOPPINGならこのBARははずせない! THE ASIA’S 50 BEST BARS 2022が決定|DISARONNO

DISARONNO|ディサローノ

ディサローノ3つのツイストカクテルも誕生。BARカルチャー頂上決戦の熱気をバンコク会場からリポート

コロナ感染者数がひとまず落ち着き、ふたたび海外渡航のチャンスがやってくる……と、色めき立った今年の春先。そんな機運を先取りするように、2022年4月末に3年ぶりにフィジカルイベントとして開催されたのが「アジア50ベストバーアワード2022」です。BARの総合的魅力で判断されるこの格付けイベントは、いま最も注目されるアワードのひとつ。したがって、バーテンダーおよびバーオーナーらが、それぞれのプライドをかけて集結する、BARカルチャー頂上決戦の大舞台となっています。

Edit & Text by TSUCHIDA Takashi

BARのたしなみに、言葉はいらない

今日のように洗練されたBARスタイルが確立されたのは、1970年代のアメリカ東海岸および英国ロンドンでした。クラシカルなカクテルレシピをツイスト(※アレンジ)して、新基軸のレシピが考案されたり、フレッシュ果実を使用したミクソロジーが登場したりと、BAR文化は、この時期に再び加速します。
その影響は、世界に波及し、現在へ。カクテルレシピの開発はもちろん、バーのインテリア・エクステリアやバーテンダーのコスチューム、しぐさ、サービス内容など、それはまるで演劇の舞台。コンセプトを通底させて、“異空間”を作り出す演出が施されています。そう、BARとは、酒文化を通じた、大人のテーマパーク。お金も時間も、たっぷりかかっています。「優れたBARが誕生する国とは、すなわち、その国の国力、勢いを示している」と言う人がいますが、なるほどその通りかもしれません。
BAR HOPPERとは、そんな魅力的なバーを転々と訪ねて回る人たちのこと。BAR HOPPINGを海外旅行の目的として、楽しむ人たちまでいるのです。異国情緒をBARというフィルターを通して愛でる。いや、これは楽しい! そして、アジアの国々には、本家本元のアングロサクソンたちを唸らす極上BARがたくさんあるのです。
その一例として示されたのが、前夜祭会場となった「BKK SOCIAL CLUB」。バンコクのフォーシーズンズホテルに2020年に誕生したこのBARは、まるで南米のパリと言われた時代のブエノスアイレス。コロニアル調の設え、天井2階吹き抜けの開放感が心地よく、タンゴのリズムが身体全体に響きます。BKK SOCIAL CLUB https://www.fourseasons.com/bangkok/dining/lounges/bkk-social-club/

コロナ禍で、BARの存在はさらに際立つものとなった

パンデミックは、BARのアルコール提供機会を奪いました。この間、あらゆるBARは各国政府指導のもとで、営業自粛を余儀なくされています。
そして人々は、“宅飲み”へ。自宅でも再現できる、シンプルなカクテルレシピが流行ります。そんななかで立ち上がったのが、各国精鋭のバーテンダーたちでした。彼らはSNSを通じて、自宅でも簡単にできる、おいしいカクテルレシピを惜しげもなく開示しました。その人気ぶりは、コロナ禍でも酒類の売上はさほど落ちていない、という事実が示しています。
また、アウトドアでカクテルを楽しむ新たなムーブメントも起こります。かつてのキャンプは、ビール、ウイスキーといったものが主流でした。ところが、リキュールにプラス・アルファしてドリンクを作る行為が、昨今のソロキャンプで大流行。そうしたレシピの追体験は、プロの技に対する関心へとつながり、人々は再びBARへと戻っていきます。そう、コロナ禍の逆境が、かえって鮮鋭バーテンダーたちが属するBARの存在を浮き彫りにしていきました。

THE ASIA’S 50 BEST BARS アワードが開かれる理由

THE ASIA’S 50 BEST BARS アワードは、イギリスの出版社「ウイリアムリードビジネスメディア」が主催。レストラン業界やホテル業界を格付けすることで有名な版元です。
※ウイリアムリードビジネスメディアは、7月下旬に最新版が発表され話題となっている「世界50ベストレストラン」の運営会社でもあります。
このジャンルでは、フランスのミシュランが有名ですが、ウイリアムリードビジネスメディアは、よりソーシャルメディアで情報共有されることを意識したBARの活動を重視。加えてロケーション、インテリアデザイン、オーナーのキャラクターが総合判断され、トップ50が選ばれていきます。“映えるBAR”の情報を集めているのです。2009年に世界のトップバー50を決める「THE WORLD’S 50 BEST BARS アワード」がスタート。そのアジア部門として、THE ASIA’S 50 BEST BARS アワード」は2016年からスタートしました(※2019〜2021の3年間はオンライン開催)。
そして、このイベントは、複数のアルコールブランドとのパートナーシップをとっています。そのひとつが、「ディサローノ」というイタリア発祥のリキュール。アマレットの本家本元であり、アマレットといえば「ディサローノ」と、世界で認知されています。
アマレットとは、ニュートラルな蒸留アルコールにアプリコットの種(※ビターアーモンドと呼びます)やヴァニラなどを浸漬、アルコール度数28度に調整されたもの。上質な甘やかさで香り高く、実際、さまざまなカクテルに使用されます。有名どころで言えば、「ゴッドファーザー」。これはシングルモルトウイスキーにアマレットをカクテルしたパンチの効いたレシピです。アルコール度数の高いウイスキーの鋭角な口当たりを「ディサローノ」ならではの甘やかさで包み込み、ハードカクテルながらも、ウイスキーを単体で飲むよりも段違いに飲みやすくしてくれます。
ちなみに「ディサローノ」とは、サローノ町の……という意味。サローノの町は、ミラノの郊外、ロンバルディア州の小さな工業都市。アマレットは、イタリアの家庭で造られてきた手作りリキュールですが、そのアイデンティティが育まれたのがサローノの町であり、ゆえにアマレットの代名詞として今日の「ディサローノ」が存在しています。
今年、ディサローノ賞、つまり最も高くベスト50に初ランクインしたBARとは、香港の「Argo」。アジア産の素材にこだわり、バニラビーンズの代わりにトンカ豆を使用するなど、地産地消に基づく新たなツイストレシピを模索するBARです。
https://www.worlds50bestbars.com/asia/awards/highest-new-entry-award.html
その「ディサローノ」ですが、THE ASIA’S 50 BEST BARSアワードでは、なんと「ディサローノ賞」が設けられています。こちらは、初ベスト50入りしたBARのなかで、最も高いランキングとなったBARに贈られるもの。言わば、新人賞ですね。したがって、新たなBARが世界に認められる登竜門的位置づけとなっており、ゆえにバーテンダー、バーオーナーにとって特別な意味を持つ賞となっています。
2年前の2020年にディサローノ賞に輝いたのが、日本から初ランクインした京都「ビズニーズ」でした。オーナーバーテンダー山本氏は、「このイベントは、世界的なバーテンダーたちとフランクに交流できる場所。同時に、自分たちの存在をアピールできる貴重な機会」と語ります。
授賞式会場へは、船でアクセス! 会場はご覧の通りの熱気でした。赤いストールは、授賞バーテンダーの証です。そして、会場の入り口にはパートナーブランドによるブースがそれぞれオープン。ここでは新レシピが振る舞われました。ディサローノブランドの隣には、同会社が手掛けるコーヒーリキュール「ティアマリア」が並び、注目を集めました。ちなみに右上のレッドカーペットの3人が、ディサローノを仕切る3人。グローバルアドボカシーマネージャーのSimona Biancoさん(中央)、日本カントリーマネージャーでありディサローノジャパン代表のMatteo Scaravelliさん(左)、アジアパシフィック地域ディレクターのTrent Russell Disaronnoさん(右)。Ms. Simona Biancoさんはブランドを代表して式典の壇上にも上がっています。
というわけで、会場は、高揚するバーテンダーおよびバーオーナーたちの熱気で、大いに盛り上がったわけですが、注目の2022年ランキング詳細は、ぜひウイリアムリードビジネスメディアのオリジナルページでご確認を。https://www.worlds50bestbars.com/asia/   ちなみに、日本からは以下6店舗がランクインしました。
5位 Bar BenFiddich(東京)https://ameblo.jp/kayama0927/
20位 Lamp Bar(奈良)https://ja-jp.facebook.com/LAMP-BARランプバー--149989381773580/
21位 The SG Club(東京)https://sg-management.jp
25位 Bar Trench(東京)https://small-axe.net/bar-trench/
41位 memento mori(東京)https://www.toranomonhills.com/gourmet_shops/0028.html
47位 Bee’s Knees(京都)https://bees-knees-kyoto.jp
さて、会場では「ディサローノ」アジアパシフィック地域のブランドアンバサダー、Danilo氏による3つのオリジナルレシピも披露されました。イタリア・サローノ出身、現在はシドニーに在住するDanilo氏は「シンプルでありながら、良質なカクテルを、『ディサローノ』を用いてこれからも開発したい」と意気揚々に語ります。
TRIP TO MEXICO

内容|ディサローノ、メスカル、シルバーテキーラ、ピンクグレープフルーツエッセンス、アガベ

メスカルとテキーラのドライな味わいに、ピンクグレープフルーツの酸味、ディサローノの上品な甘みが溶け合う。
FRENCH KISS

内容|ディサローノ、プロセッコ、乾燥ストロベリー

「キールロワイヤル」(シャンパーニュにカシスリキュールを加えたカクテル)をツイスト。ディサローノの果実味が、プロセッコに寄り添う。乾燥イチゴのパウダーによる口づけがドキッとさせるトリック!
AN OFFER YOU CAN'T REFUSE

内容|ディサローノ、5種の中国スパイス、レミーマルタンコニャック

「フレンチコネクション」(コニャックにディサローノを加えたカクテル)をベースに、八角など、中国産スパイスを加えたツイストレシピ。マフィアを連想させる力強い題名がユニークだが、ゴッドファーザーしかり、ディサローノは、ストーリー性のあるさまざまなカクテルを下支えしてきた事実がある。
というわけで、そろそろ結論に入ります。BARとは“粋”を語る場所であり、そこに言葉は介在せず。だから、国境を跨いだBAR HOPPINGという大人の遊びが成立するのでしょう。しかも、「ディサローノ」を含むリキュール素材は、世界共通。同じ素材を用いて、いかに唯一無二を造るかで、世界のBARはしのぎを削っているのです。同じリキュールで独創性を競う……カッコいいと思いませんか? 私はもっぱら、日本酒・ワインの醸造酒党なのですが、いやいやBAR文化って素晴らしいと、改めて思った次第です。
これから、見知らぬ土地に行ったら、BAR探検をしようと思います。そして、「ディサローノ」で乾杯することを恒例にしてみようと思います。はじめて踏みしめた土地の”粋”を求めて、その土地のBARへ。おっと、かっこつけすぎ? いや、精一杯かっこつけて生きていこうと思っています。
問い合わせ先

DISARONNO
https://www.disaronno.com

                      
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