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2015年4月7日
BOOK|“出版社”というくくりで本を特集するブックショップ
BOOK|“出版社”というくくりで本を特集するブックショップ「ポスト」
第11弾はアメリカの「ナツラエリ・プレス」をフィーチャー
定期的に扱う本がすべて入れ替わり、出版社というくくりで本を特集するという、これまでにないスタイルで本を販売する恵比寿のブックショップ、「POST(ポスト)」。第11弾は、アメリカで写真集に特化した本づくりをおこなう出版社「ナツラエリ・プレス」がフィーチャーされ、8月中旬まで約50タイトルが展示、販売される。
Text by YANAKA Tomomi
ビジュアルでみせる本、約50タイトルを展示・販売
普段書店では見えにくい「出版社」のこだわりや世界観を感じながら本を楽しんでもらおうと、これまでに世界各地の内容はもちろん、装丁にもこだわった出版社を日本に紹介してきたポスト。今回は、アメリカ・ポートランドを拠点に、美的感覚を重視して選定されたアーティストの写真を、500~2000部程度の少部数で発行している「ナツラエリ・プレス」を取り上げる。
「ナツラエリ・プレス」は、1989年にドイツ・ミュンヘンで設立され、1997年にアメリカに移転。いままでに400冊以上のコンテンポラリー・フォトグラフィーに重点を置いた美術書を出版してきた。そのラインナップは、ロバート・アダムスらそうそうたる写真家のタイトルはさることながら、畠山直哉や鈴木理策ら、日本人写真家も多く手がけているのも特徴だ。
そして、品が良く印象深い装丁には紙や木材、プラスチック、金属などの一般材料をユニークに使用。大量生産されるオブジェクトに手作業の要素を入れた、こだわりのつまった本づくりをおこなっている。
店内には、大判の判型でダイナミックなビジュアルでみせる本を中心に約50タイトルを展示、販売。かねてより、写真に造形の深いひとたちの間では定評のある出版社による、美しく良質な写真集を実際に手にとって眺めてみたい。